俳優・當真あみ(16)、芦田愛菜(18)、宮﨑あおい(37)が22日、東京・丸の内ピカデリーで劇場アニメーション『かがみの孤城』(監督:原恵一/配給:松竹)公開前夜祭舞台あいさつに、原監督(63)、原作者の辻村深月氏(42)とともに登壇した。
作家・辻村深月氏の同名ベストセラー小説が原作。鏡に吸い込まれ、不思議なお城で暮らすこととなった7人の中学生たちの、心の交流とお城に隠された謎に迫っていく物語。當真は学校での居場所をなくし、家に閉じこもるようになった中学1年の主人公・こころ役を、芦田は鏡の中の城に7人を招き入れるオオカミのお面をかぶった謎の少女・オオカミさま役、宮﨑はこころを優しく見守るフリースクールの喜多嶋先生役で出演している。
當真は、オーディションからプロモーションを通じていままでを振り返って、「オーディションでこころちゃん役が決まってから、取材や初めての経験がたくさんで、お客さまみなさんにお届けできるのが嬉しいんだと思っています。みなさまがこの作品を観てどういう気持になるんだろうとか、私と同じ気持ちになる方々がいるんだろうと思うとワクワクします」と、心情を。
続く、芦田へはオファーが来たとき?の気持ちを質問。「映画のお話を頂くずっと前に辻村先生と対談させて頂いて、『かがみの孤城』で役をやるなら、オオカミさまがいいと言われてそんな夢のような話がと思っていたんです。ですので、お話を頂いて信じられなくて。自分が好きな作品なので私でいいのかなと思いつつ、イメージを壊さないように気合が入りました」。
宮﨑は、「監督が的確に道を照らしていただkので、ついていくという感じでした」とアフレコを振り返るとともに、當真の方を向き「前回の舞台あいさつのときに當真さんが初めてだときいて、そのときに立ち会えたのが嬉しくて。初めては1回しかないから、これから當真さんがどんどん、変化して変わっていくの見たいし、この作品の喜多嶋先生と同じ気持ちで見守っているのかなって」と、目を細めると、當真もはにかむ姿を見せた。
続けて辻村氏。作品を一足先に鑑賞して、「感無量ですね。こころたちが、私の書いた子たちが、活躍していて、私の描いた通りに動いていて。監督して頂くなら原監督にと思っていて、ごあいさつしたときに『おまかせください』と言われたのが印象的で。学校生活とお城の世界の2つの世界が出てきますが、奥行きを持って表現してくださったのは、原監督だったからだなと思っています」と、原監督にお礼。
さらに辻村氏は1人1人にお礼の言葉を添えたが、なかでも當真へは、「等身大のお時間を頂けたことを感謝しています」とお礼をすると、當真は目を潤ませつつ「オーディションで決めていただいたときに自分でいいのかという不安がありました。たくさんのファンの方がいる作品なので。実際にアフレコに辻村さんが来てくださって、参加できて良かったなと思います」と、笑みが浮かんだ。
一方、辻村氏のファンという芦田は、隣に辻村氏がいることに噛みながら「内心気が気じゃないです」と、苦笑いをしていた。
イベント後半には「この映画に○○とつけるなら?」との質問が飛ぶ。辻村氏は「あなたのための映画」としたり、當真は「“迷ったとき悩んだとき背中を押してくれる映画”と思います。こころちゃんたちみんなの成長を観て、自分もその姿に背中を押されるように感じたんです。だからこの言葉が合うのではと思いました」。芦田は「“味方になってくれるような映画”かなと思います。こころちゃんたちが頑張る姿を見ると、勇気をもらえますし、つらさにもがいている自分もありのままでいいんだよと受け止めてくれるような温かさがある作品と感じていて。この作品だけは私の味方でいてくれると感じです」とのこと。
宮﨑は「私は“世界を変えてくれる映画”かなと思います。子供時代は学校という世界がすべてで、学校でうまくいかなかったり間が合わなかったりするとすべてが終わってしまうというか。何もできなくなってしまうという気がしていて。でも、大人になってみると、世界って違うし、学校のその世界に合わないのであれば、違うところに目を向けて足を踏み入れてみれば、気持ちが明るくなるかもしれないです。それは会社や環境とかにも当てはまると思うので、そこがすべてではないから、視点を変えてみると違う世界もあるよなという気持ちを込めました」と、気持ちを伝え続けた。
そして當真から「観る人にとって背中を押してくれるような、なにかのきっかけになればいいなと思っています」と、メッセージを寄せていた。
『かがみの孤城』は23日より全国公開予定!
※『かがみの孤城』過去記事
・梶裕貴「かがみの孤城」出演は「声優冥利に尽きる」!役作りも
・北村匠海 身長欲しい理由に小栗旬!高倉健さん形容に笑顔