庵野秀明監督が9日、東京・丸の内TOEIで映画『シン・仮面ライダー』(監督・脚本:庵野秀明/配給:東映)全国最速公開記念舞台あいさつを俳優・池松壮亮、浜辺美波、柄本佑、森山未來とともに開いた。
1971年に放送がスタートし、世代を超えてファンを魅了している特撮TVドラマ『仮面ライダー』が『エヴァンゲリオン』シリーズや『シン・ゴジラ』などを手掛けている庵野監督により映画化。本郷猛/仮面ライダー役で主演する池松をはじめ、ヒロイン・緑川ルリ子役を浜辺、一文字隼人/仮面ライダー第2号役に柄本、ルリ子の兄・緑川イチローを森山らキャストを迎えての作品となる。
監督へ質問のコーナーが展開され、『エヴァンゲリオン』も『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』そして本作とヒーローシリーズを作り上げた庵野監督。そんな庵野監督へ森山が「これからは司会業に力を入れるのですか?」と話を振ると、庵野監督は「しばらくはバイトで暮らしていこうかなと」と、意外なコメントが。
庵野監督によると、「しばらくスケジュールは入ってなくて。次回作は決まっていない。30数年ぶりに白紙。白紙にしちゃっているんです。もう働きすぎて休みたい」という気持ちからなのだとか。
さらに、柄本から「続編の構想というのあるんですか?」と直球の質問が。これに池松が「いまスケジュールが白紙と言われてたからあれだけど」とツッコミを。そこに、庵野監督は実は構想だけはあると言い出し会場もどよめきが。
「この作品の企画のときから書いているけど、続編が可能なものにはしておこうと。僕自身、現実的には白紙ですけど、構想としては残っているので、東映さんがやってくれと言ったら」と、可能性があることを話す庵野監督。
さらには、「続編はタイトルも決めてて。『シン・仮面ライダー 仮面之世界』と書いて『マスカーワールド』と読む。石ノ森(章太郎)先生の原作を読んでいる人は、ピンと来ると思います」とのこと。
庵野監督は止まらずそのプロットの“ネタバレ”まで話し始め、「日本政府がSHOCKERの人工知能と同じレベルの人工知能を開発する。政治家と官僚がSHOCKERに入って、いろいろやろう、と。それと戦う一文字ライダー」と明かし、これには4人も「そんなに言っちゃっていいの!?」と、ビックリ。しかし、庵野監督によるとその構想も「お金が足りないと思うから、再生怪人でなんとかしようかな」と言いながら、森山の方を見て「イチローの出番もあるかな。どうなるかわからないですけど構想はある」と、次々と明かしていた。
ほかにも、作品の裏話として、エンドロールの楽曲について触れ、庵野監督は「僕の好きな曲です」という。そこからOPの話題にも飛び、池松が歌うある楽曲が入るはずだったが、それがなくなったと話しつつ、その理由として「思っていたより(本編の)尺が伸びたので。それもあるし、古臭いと反対する人もいて多数決で負けました」と、裏事情を。それでも、「あとはパッケージのときに繋げられればなと思っていますね」と、OPの入る可能性を示唆。音周りの話題では、効果音も新しいものを入れようと試みるも50年前のものになったことへ、合わせてみたところ「入らなかったんです」と雰囲気が変わってしまい、「同い年の人音を担当していたんですけど、ここはしょうがない。60(歳)過ぎが作ってるんで」とのことだった。
最後に庵野監督から「スタッフを代表してお礼を言っておきたいと思います」というと、「現場は大変なので、直接みなさまにお会いしながお礼できる機会があって良かったです」と、感謝を。さらに、「僕の場合、毎回、何か作るといろいろ言われちゃう。それも、正直つらいんですけど、こうして直接みなさまとライブビューイングのみなさまにお礼を言うことができて本当によかったです。今日は、僕個人として、心救われました。本当に本日はありがとうございました」と、続けた。
そして舞台袖から下がる際には、キャスト陣を先に戻すと、自身は残って10秒以上お辞儀をし続け、厚い感謝の気持ちを伝えていた。
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