タレント・タモリ（77）が31日、都内ホテルで『第60回ギャラクシー賞』贈賞式に放送批評懇談会60周年記念賞を受賞したことから登壇した。
『ギャラクシー賞』は、テレビ、ラジオの番組、関係者といった放送文化の発展と向上に貢献した番組や個人、団体等を称える賞として毎年放送批評懇談会が開催している賞となる。
タモリは「式場に来て、ことの重大さに気づき始めました。60年の節目に受賞していいんだろうかと。過去大変すごい方々が受賞されているなかでしたで。本当に光栄に思っています」と、心境を。
さらに今回は番組などの賞ではなく、個人賞ということで「おまえよくやったぞということで意味が違うんですよね。この世界に入って、ほぼ半分は批判の歴史でした。最初はTVでサングラスをかけるなとか。白いブリーフ1枚でイグアナの真似をしたりして非難は当然だと思って。ですから、ちょっと気持ち悪く思っているんです」と、風向きが変わったことに戸惑うような気持ちがあるという。
これまでの活動で印象的だったことへ、『笑っていいとも！』で有吉佐和子と、黒柳徹子のゲスト回で、やりたい放題をされた思い出を披露し「それは酷い方たちです」と、毒舌を放って笑いを誘った。
タモリは今回、主催の放送批評懇談会60周年を記念した賞を受賞することとなり、「1970年代のデビュー以来、鋭い批評性に裏打ちされた知的な笑いは変わることはありません。半世紀近く常にテレビやラジオの第一線で活躍してきた放送界への多大な貢献は、当会の60年におよぶ批評活動を記念して贈る賞にまさにふさわしく、心からの敬意を評するものです」ということから同賞を受賞となった。この批評性に富んだ笑いの部分へ自身で感じていることは？との問いかけに、「過大評価です。過大評価に苦しんでいまして批評性はないと思います。ないけど、僕の心がひねくれてますから、それが出ているだけで。それだけの力も技術もないので、言っていただくのはありがたいですけど、過大評価です」と、繰り返した。
司会からは多趣味、博学とも評されたが、「多趣味も挫折の歴史なんです。これが面白いなと、その分野に行くと、先人がいて諦めるんです。やることなこと中途半端なんです」と、しんみり話した。
今後のTVなどに期待するところはとの問いかけに、「地上波は下り坂になっているみたいで、関係者一同苦労されている。でも、まだまだやる余地があるところはあると思う。そこを見つけてやっていきたいと思います」と、静かながらも、胸の中にある熱い気持ちを披露していた。
■第60回ギャラクシー賞 入賞一覧（2022年4月1日～ 2023年3月31日）
○放送批評懇談会60周年記念賞
タモリ
○志賀信夫賞
岡崎 栄
○フロンティア賞
「FIFA ワールドカップ カタール 2022」生中継（AbemaTV テレビ朝日）
○マイベストTV賞 第17回グランプリ
ドラマイズム「美しい彼」（シーズン2）
●テレビ部門
○連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」（日本放送協会）
○BS1スペシャル「正義の行方～飯塚事件 30年後の迷宮～」（日本放送協会）
○チャンネル4「人生の湯～黄昏時のぬくもり～」（テレビ信州）
○OTV報道スペシャル「水どぅ宝」（沖縄テレビ放送）
○ウムイつむぐ～着物が語る“やんばるの戦”～（琉球放送）
○報道1930「激震・旧統一教会と日本政治 問われる政治との距離感は」（BS-TBS）
○夜ドラ「あなたのブツが、ここに」（日本放送協会）
○声は届くのか ～秘蔵フィルムが映し出す 1969新宿西口地下広場～ （日本放送協会 ヽヽfilm＆media）
○大河ドラマ「鎌倉殿の13人」（日本放送協会）
○エルピス －希望、あるいは災い－（関西テレビ放送）
○「サンドウィッチマン＆芦田愛菜の博士ちゃん」新春3時間SP（テレビ朝日）
○日曜ドラマ「ブラッシュアップライフ」
日本テレビ放送網（世界サブカルチャー史 欲望の系譜 シーズン3 日本 逆説の60-90s（日本放送協会 NHKエンタープライズ テレビマンユニオン）
○映像’23「バッシング 陰謀論と情報戦」（毎日放送）
●特別賞
「映像の世紀バタフライエフェクト」（日本放送協会）
●個人賞
長澤まさみ
「エルピス －希望、あるいは災い－」（関西テレビ）の演技、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」（NHK）のナレーション
●報道活動部門
○新型コロナワクチンの副反応問題に関する調査報道（CBCテレビ）
○NEWS6 旧統一教会をめぐる調査報道（チューリップテレビ）
○報道特集「旧統一教会と政治」など旧統一教会をめぐる検証報道（TBSテレビ）
○NHK 精神医療の実態に迫る一連の調査報道（日本放送協会）
○ドキュメンタリー素材を平和教材として活用（広島テレビ放送）
○【QAB】米軍の環境汚染問題に関する2011年からの一連の報道（琉球朝日放送）
●ラジオ部門
○復帰50周年特別番組「オキナワミュージックカンブリア」（エフエム沖縄）
○講談風大河ラジオドラマ「弁慶記」（FM TANABE）
○「SBCラジオスペシャル『黒猫』田口史人のレコード寄席～『昭和の校長先生』編」（信越放送）
○ドキュメント「荻上チキが見たウクライナ～見過ごされる声に耳を傾けて」（TBSラジオ）
○仲谷一志・下田文代のよなおし堂（RKB毎日放送）
○ジェーン・スー 生活は踊る（TBSラジオ）
○RBCiラジオスペシャル「ダニーボーイ・齋藤悌子、ジャズと生きる」（琉球放送）
○サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー（ニッポン放送）
●DJパーソナリティ賞
安住紳一郎
「安住紳一郎の日曜天国」（TBSラジオ）パーソナリティとして
■CM部門
○テレビCM
・ACジャパン 2022AC全国キャンペーンA「寛容ラップ篇」（AC ジャパン 東急エージェンシー関西支社 高映企画）
・大塚製薬 カロリーメイト「狭い広い世界で篇」（大塚製薬 博報堂 catch ENOAD AOI Pro.）
・サントリーホールディングス 企業 シリーズ 人生には、飲食店がいる。「メッセージ篇」「不思議な場所篇」「人と篇」
サントリーホールディングス（電通 電通クリエーティブ X）
・セールスフォース・ジャパン 企業「失敗の数篇」（セールスフォース・ジャパン 電通 AOI Pro.）
・東海テレビ放送 公共キャンペーン・スポット「生理を、ひめごとにしない。」（東海テレビ放送 東海テレビプロダクション エキスプレス プラモ 東海サウンド）
・東海旅客鉄道 企業「会いにいく、が今日を変えていく。」（東海旅客鉄道 電通 ジェイアール東海エージェンシー SUPERMARKET）
・日清食品ホールディングス 日清焼そばU.F.O.「そろ谷U.F.O.食べたやろ篇」（日清食品ホールディングス 電通 ソーダコミュニケーションズ）
・日本放送協会 非常用持ち出し袋 シリーズ「日常は、ひょう変する。」（日本放送協会 電通）
・日本マクドナルド Family Brand 家族といっしょに。「ピクルスのリレー篇」（
日本マクドナルド TBWA HAKUHODO Catch コネクション Headlight）
■ラジオCM
・中央軒 企業「記者会軒篇」（中央軒 朝日放送ラジオ ビッグフェイス）
■ウェブCM
・佐賀県競馬組合 佐賀競馬場移転開設50周年事業「おいでやすこが様をうまてなし。」（佐賀県競馬組合 電通九州 casaage）
・大塚製薬 カロリーメイト「入学から、この世界だった僕たちへ。」（大塚製薬 博報堂 AOI Pro.）
・日本マクドナルド マックフライポテト「ティロリミックス｜Ado『踊』 × asmi『PAKU』」（日本マクドナルド 電通 ギークピクチュアズ）
※タモリ過去記事
・タモリ「本麒麟」発表会で痛烈ツッコミ！満島真之介熱意の“奇行”に爆笑
・タモリ 久々対面の広末涼子へ「すっかりママになって」と喜ぶ
・草なぎ剛 タモリへ「ようやく会えましたね」なセリフや目が合うことで照れ笑いも！メルカリCMで共演で「タモリさんがいなかったら、一人暮らしができなかったです」
