『ラブライブ!サンシャイン!! 沼津地元愛まつり2023』Day2昼公演が8日、静岡・キラメッセぬまづで開かれスクールアイドルグループ『Aqours』の松浦果南役の諏訪ななか、黒澤ダイヤ役の小宮有紗、渡辺曜役の斉藤朱夏が登場しライブにトークに朗読劇にと観客たちと一緒に盛り上がった。
スクールアイドルプロジェクト『ラブライブ!』の新シリーズとして2015年2月に『電撃G’sマガジン』誌上でプロジェクトが発表され活動しているスクールアイドルグループ『Aqours』(アクア)。静岡・沼津市の海辺の町・内浦を舞台としたオールメディアプロジェクト『ラブライブ!サンシャイン!!』としてスタートを切り、2度のTVアニメ化と劇場作品化され、18年末には紅白歌合戦への出場、22年6月には東京ドーム公演を開催する反響を見せている。そんな『Aqours』にとっての“聖地”沼津でのキャスト登場イベントとなっており2019年2月以来約2年半ぶりに開催され盛況となった。
開演のブザーが鳴ると、今年7月から1クールで放送された『ラブライブ!サンシャイン!!』スピンオフ作品のTVアニメ『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』(以下、『幻日のヨハネ』)のロゴが大スクリーンに表示。そこから『幻日のヨハネ』朗読劇パートから始まる。
ここでは同作楽曲衣装に身を包んだカナン役の諏訪ななか、ダイヤ役の小宮有紗、ヨウ役の斉藤朱夏として朗読劇を繰り広げていく。Day1では、『幻日のヨハネ』エピローグ後の話だったが、Day2は第8話『届け! Sea breeze』の夏祭りの後日談で第10話へとつながる物語となり、ヨウがモノローグも担当。ヨハネをトカイに“お見送り”するための会議をしたり、トカイの視察を3人でする展開となり、ダイヤが前のめりになっている姿を小宮が声を張りまくって熱演。さらに、カナンがなぜいまの職業を選んだのかへの想いが語られることもあった。ちなみに、観客らにはDay1と違った行政局職員という役割が割り当てられており、途中、コール&レスポンスをしながらサイリウムを振るレクチャーがされ、観客も物語の一部となって盛り上げていた。
トークパートの冒頭では、さっそく朗読劇を振り返って、声を張るあまり最初から声が枯れそうになるほどだったと話すことも。続けて、ゲームコーナー『沼津でGAME ON!』に突入。まずは鏡の中をイメージしたというゲーム『Answer in the MIROR』に挑戦。こちらは観客たちが、お題を逆から読み上げて答える問題となり、1問目は静岡県をすぐにクリアして小宮も斉藤も楽勝ムードだったが、2問目からは難易度が跳ね上がり答えにたどり着くまで観客と一緒に苦心する様子も見せていたが、なんとか全問正解にたどり着いていた。
事前に集まったファンからのメッセージに答えていくコーナーでは、『幻日のヨハネ』のように、本日いる3人で『幻日のヨハネ』に限らずでスピンオフを作るなら?という話題が振られる。斉藤は「船系とかかな。旅をして仲間を……」と言いかけたが「なんかこういう話、去年したよね?」と、既視感があったと笑う様子がありつつ「月を目指す話」に落ち着いていた。小宮は『幻日のヨハネ』に出てきたバイク型のマシーンであるスカーレット・デルタが気になっているといい、「2回くらいしか出てこなかったけど、CGだったし刀を持って戦っているのが格好よかった。だからガチガチのバトル系で観たいです。お願いします」と、リクエストがされる。諏訪は「好きなジャンルでいったら刑事ドラマとか、ミステリーとか、魔法少女とか」と指折りしながら挙げていく、小宮は「私知ってる、名探偵・果南!」と楽しげで決め台詞として「真実はさ、1つだよ」と、今年バレンタイン時期に開催された幕間ドラマを彷彿とさせる生セリフが伝えられていた。
さらに、2019年1月より公開された劇場アニメーション『ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow』を半年かけ126回観たという方から、いまだから言えるエピソードについて質問が。小宮は同作イベント直前に、作品が仕上がったことから全員で観た思い出や、斉藤は「アフレコが終わったときに、『Aqours』のキャスト全員泣かなくて、(渡辺月役の黒沢)ともよだけが泣いてたんです。でも、出来上がったものを観たら『Aqours』のみんなが大号泣で、気を張ってたんだろうなって」と、しみじみ。
小宮からは「あの時期は紅白歌合戦とか東京ドーム公演があったから、冗談でもなんでもなく週7日一緒にいて。そのくらい『またあしたね』ってときで。映画としては一区切りだろうけど、『またあしたね』という気持ちがあったからアフレコのときは泣かなかったんだと思う」と当時の心境を説明し、これに2人からも「そうだね」と共感。続けて、「『ラブライブ!サンシャイン!!』としての1つの終わりが見えて」という状況だったこともあり涙につながったとも。そんなしっとりした話題の後のコーナーの終盤は、斉藤の“ギャルキャラ”にあわせて3人でギャルピースを披露することもあった。
イベント後半はライブパートへ。『Aqours 5th Anniversary 地元愛! Take Me Higher Project』のテーマソングにもなった軽快なユーロビートに乗せたダンスナンバー『JIMO-AI Dash!』から「沼津のみんないくよー!」との声とともにスタート。2曲目は初音ミクとのコラボソング『BANZAI! digital trippers』で初音ミクの声も入りここだけは“4人”での披露となったり、3曲目の『届かない星だとしても』では、最後に3人で手を繋いでパフォーマンスを終える展開となったが、斉藤が隣にいた小宮にくっついて見つめ合って暗転していた。
なお、この日の3人の衣装は同じ楽曲のもので統一されたものではなくバラバラ。これは自身の声を当てるメンバーがセンター曲を務めたものという実は豪華仕様となっており、小宮は2曲目でも披露した『BANZAI! digital trippers』のスタイリッシュな雰囲気をまとったもの、斉藤は“恋アク”の略称でも親しまれる2ndシングル『恋になりたいAQUARIUM』のプリンセス風ドレス、諏訪は3rdシングル『HAPPY PARTY TRAIN』の帽子に羽のついた制服風衣装。
MCでもこの衣装のことに触れ、斉藤が「なかなか1人ずつのセンターのものってないよね」というと、「ファンミならではじゃ」(小宮)、「バラバラの衣装着ないもんね」(諏訪)とうなずく。こうしたバラバラの衣装を着るために小宮はスタッフへ「やったことなかったから、バラバラの衣装着てもいいですか?と聞いたら『いいんじゃない』と軽く返ってきて」と、あっさり許可が出たのだとか。とくに諏訪の衣装は久しぶりなのだそうで、レア感あふれるものなのだそうだ。偶然だそうだが、3人の衣装はバラバラでも色は青で統一されており、小宮は「Aqoursは青なんだってあらためて感じています」と、感慨深げだった。
その後の4曲目には『恋になりたいAQUARIUM』、5曲目は『HAPPY PARTY TRAIN』とパフォーマンスし雰囲気満点!ラストのAqours 8周年 富士山すゑひろがりプロジェクト テーマソング『SORA, FUJI, SUNSHINE!』を観客たちと一体となって歌い上げ「『幻日のヨハネ』のダイヤと『ラブライブ!サンシャイン!!』の黒澤ダイヤと、1日で両方を演じるのは私たちとしては初だったと思います。朗読劇とか新たな試みとかもあって、Aqoursもヨハネもまだまだやれることがあるんだと感じました。一緒にこれからも楽しい時間を作っていきましょう」と、呼びかけ会場の端から端まであいさつし3人で「これからもAqoursと沼津の応援をよろしくおねがいします!」と、昼公演を締めくくっていた。
■セットリスト
M1:JIMO-AI Dash!
M2:BANZAI! digital trippers
M3:届かない星だとしても
M4:恋になりたいAQUARIUM
M5:HAPPY PARTY TRAIN
M6:SORA, FUJI, SUNSHINE!
※記事内写真は
(c)2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
(c)PROJECT YOHANE