人気ユニット『KinKi Kids』堂本光一が8日、東京・帝国劇場でミュージカル『チャーリーとチョコレート工場』(日本版翻訳・演出:ウォーリー木下)ゲネプロを前に報道陣の取材に応じた。
作家ロアルド・ダールの児童文学のベストセラー『チョコレート工場の秘密』が原作。世界の子供達に愛されるウォンカ・チョコレートを生産しているウィリー・ウォンカ(堂本)の工場が舞台。製作工程は秘密となっていた工場で、工場に招かれた5人の子供とその家族の驚くべき体験を描いた作品。これまで2度の映画化がされているが、小説を原作にしたミュージカル版は日本版初演となる。また、堂本にとって、2018年初演の『ナイツ・テイル -騎士物語-』以来5年ぶりの新作ミュージカルとなっている。
けいこの合間を縫って会見場に現れた堂本。本作へは、「こんなに大変な作品だったのかと感じています」と実感とともに、「けいこ場は、すごくいい空気感ですが、トリプルキャストだったり、いろんな大変なところもあります。この後に、ゲネプロがあって、明日もゲネプロがあって、本番を迎えるんです。その次の日もまた2回公演。ほぼ2回、2回とやって、とてつもないことになってます」と、とにかく初日までに回数を多くこなすことになるという。
記者からほかの大変な部分は?という声が飛んだが、「2幕にかんしては、ずっと喋り続けているんです。ある意味、ステージ上にいる時間というのは、(自身が主演しているミュージカルシリーズ)『SHOCK』よりも長いと思います。ずっといます(笑)」と、長時間舞台上に居続けるのだそうだ。
また、会見の後半は10月2日に堂本の所属するジャニーズ事務所が会見を行った、その内容に沿って話を展開。同社の会見内では、ジャニーズ事務所の看板を下ろすことも発表されたが、堂本は「すごく葛藤はありました」といい、『KinKi Kids』の堂本剛とも1度話し合いを持ち『KinKi Kids』の名称を「変えてもいいんじゃないかっていうところまで実は話しました。だけど、音楽活動してるグループとしては(ジャニーズ事務所内で)我々が1番上になっているので、我々が変えてしまうと、その下で『そこまで考えなくてもいいのに』っていう子たちも考えなきゃいけなくなる。 そういうことまでも考えないといけなくて。そのへんは慎重にやっていかないといけないなっていうのは話しています」と、現状を話していた。
また、今月4日発売の『日経エンタテインメント!』(日経BP)2023年11月号の連載コラム「エンタテイナーの条件」内ではで「ジャニー喜多川氏の裏の顔は、絶対許されるものではない」としつつ、「被害者の方から見えるものと、僕から見えるものとの間に大きな違いがあるなかで『一体何が正しいのか?』と自問する日々が続いている」と告白。今後の事務所の方向性によっては、自身の進路転換をも考えているといいで、その選択肢の1つに「すべての活動から身を引く」覚悟としていた。
この「すべての活動から身を引く」という発言についての真意に質問が挙がり、「時間の尺もあるでしょうから、切り取って報道されたりとかってあると思うんですけど、全文を読んでいただいたら、決して後ろ向きなだけの文章ではないと思います。ことによっては、そういった思いも持ちながら活動しないとという気持ちでした。本当に引退しますっていう意味ではなくて、十字架を背負いながらやっていかないといけないなっていう思いです」と、宙に手でバツを作ってその思いを窺わせた。
また、新事務所に願うことを問われ、「世界一クリーンな会社じゃないですか」としつつ、「どの口が言ってるんだっていうことかもしれません。けど……でも……それを願って、それを目指して。本当に安心してエンターテインメントを楽しんでいただける環境を。長くはかかるとは思いますけど、少しずつ整えていかないといけないなって」と、気持ちを語っていた。
『チャーリーとチョコレート工場』東京公演は10月9日から同31日まで帝国劇場にて、福岡公演は2024年1月4日から同15日まで博多座にて、大阪公演は2024年同1月27日から2月4日まで大阪フェスティバルホールにて上演予定!