俳優・土屋太鳳主演で金子ノブアキやアイドルグループ『Snow Man』佐久間大介らが共演している2024年2月に全国公開予定の映画『マッチング』(脚本・監督:内田英治/配給:KADOKAWA)。本作を手掛けた内田英治監督が7日より台湾・高雄市で開催されている『第22回高雄映画祭』にてオープニングセレモニー、インタビュー、プレス合同取材が行われた。
マッチングアプリのプロフィールがウソだったら?マッチングしたのが危険な人物だったら?さらに、あなたの大切な人の別の顔が暴かれてしまったら?──出会いの裏に仕掛けられた“罠”の恐怖が増大していく様子を描いた内田英治監督によるオリジナル脚本のサスペンス・スリラー作品。土屋はマッチングアプリでの出会いをきっかけに、次々と襲い掛かる先の読めない恐怖に見舞われる恋愛に奥手な主人公・輪花(りんか)役で主演している。
以下、公式レポート部分。
本作の公開が待ち望まれる中、台湾・高雄にて10月7日(土)から10月22日(日)まで開催中の高雄映画祭にて、6年ぶりの高雄映画祭凱旋となった内田英治監督が、10月9日(月)に行われた本作『マッチング』公式上映後のティーチインイベントへ登壇。イベント前には10月7日(土)のオープニングセレモニー、10月8日(日)から9日(月)にかけて現地メディアへのインタビューに応じた。
10月7日(土)のオープニングセレモニーで高雄映画祭への印象や想いを問われた内田監督は「高雄映画祭には数十人しかお客さんが入らなかった頃から特集上映を組んでいただいて、バックアップしてきてもらえたことが今に繋がっている」と感謝を語り、2017年に参加した前回よりも規模が大きくなった同映画祭に対し、「コロナ禍を経て、世界中の映画祭もダメージを受けている中で、インディペンデントの新しい才能を発掘し続けているので、将来的には、台北の金馬映画祭と同じぐらいの大きさになると思う。何より関わっている人がみんなあたたかい」と映画祭に対する期待感と愛着を語った。
9日(月)に行われた現地メディア向けのインタビューと上映後に行われたティーチインでは、チケットが発売直後に完売するなど、台湾での注目度の高さが伺える質問が飛び交った。本作を企画するに至ったきっかけを問われた内田監督は、「アイデアは5年前くらいからあったけれど、このようなメジャーな題材を扱ったことはこれまではなかったし、自分っぽくないかとも思っていたところ、サスペンス・スリラーを撮りたい気持ちが湧いてきたタイミングと、マッチングアプリ自体が世の中に浸透してきたタイミングが重なって、今やるべきだと思い、企画が進み始めました。」と語りながらも、「マッチングアプリの仕組み自体は至ってシンプルなので、そこからサスペンスに展開させていくストーリーをつくるのは大変で、体験者の取材をして膨らませていった」とオリジナルで制作するがゆえの苦労もあったという。
キャラクターやキャストへの質問にも及ぶと、主演の土屋太鳳が演じる輪花に関しては「主人公の輪花の、ウェディングプランナーという幸せを提供する側にいながら、プライベートでは出会いがないという設定は取材の中で生まれました。それでいて物語の過程で一人の人間として強くなっていくキャラクターだったので、女性にとっての強さとは何かというのを土屋さんとディスカッションしながら創り上げていった」と語り、佐久間大介がストーカーの吐夢役に抜擢に至った理由としては「ムードメーカーのイメージの強い彼がストーカー役というのは想像がつかなかったけど、初めて会った時に目の怖さと、俳優としてイメージがついてなかったこと、なにより自分よりも吐夢の細かいところまでを考えて熱心に向き合ってくれたので、信頼してオファーしました」と語り、キャストと共にキャラクターを創り上げていったことへの手応えを覗かせた。
また、本作を世界最速で鑑賞した観客の熱狂的な反応には内田監督自身も驚いたようで、早くも続編を期待する観客と映画祭の後押しもあり、「今日会場にいるみなさんは世界で一番早く本作を観ていただいたわけですが、続編を撮るためには台湾と日本も含めて大ヒットしないといけないので、応援よろしくお願いします。続編でまた高尾に帰ってきます」と続編制作への意欲を語り、イベントを締めくくった。
※記事内画像は(c)2024『マッチング』製作委員会