アニメーション映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』（監督：板津匡覧／配給：アニプレックス）公開記念舞台あいさつが22日、東京・新宿バルト9で開かれ秋乃役の川井田夏海、エルル役の大塚剛央、ウーリー役の津田健次郎、板津監督とともに開いた。
客はすべて動物で接客するのは人間という不思議な高級百貨店＜北極百貨店＞を舞台にした、漫画家・西村ツチカ氏の同名作を劇場アニメーション化。“特別な”客たちの間で繰り広げられる接客を通じて、試用期間中の新人コンシェルジュ・秋乃がさまざまなことを体験していくファンタジーストーリーとなっている。
上映前のイベントとなり、場内には劇中でかかる北極百貨店の楽曲が流れ、ステージにはレッドカーペットが敷かれるなど、雰囲気満点！20日に公開され川井田は「母も観に来て『2回目の方が感動した』と言ってくれて」と、好感触だったそうで、「これから観られる方ですがもう1回観てください！」と、上映前ながら“おかわり”を呼びかけて笑いを誘い大塚も乗っかって「老若南女にも観て楽しいと思いますのでもう1回！」と呼びかけて、再び会場が沸いた。
津田は、司会から「観ました？」と言い切られる前に、食い気味で「エゴサをしました！」とお茶目な姿を見せつつ、その結果「評判良くてホッとしました。『カワイイ映画を観に行った』とか『思ってもいない着地点に到達して深かった』とかでしょうね。『カワイイ映画を観に来て』を見たときは、“でしょう！”って」と、声を低くすると同時に圧も強くして、会場を爆笑させた。
さらに津田が演じたウーリー役は、お客の一人でケナガマンモスの造形作家という役どころ。周囲の反応として「『こういう役やるんだね』『良かったよ』と言われて」と反響を話すとともに、「僕的には珍しいキャラクターを演じさせて頂いたので、“こういうのもできるんだぜ！”って」と、演じる機会がなかなかないものなのだそうだ。
板津監督によると、外国で上映した際の反応として、大塚演じるエルルが転ぶところで笑いが起こったというエピソードなどが披露されつつ、作品の見どころをそれぞれ自筆の絵で表現するコーナーへ。
川井田は秋乃が走り回っているシーンを再現。「彼女は走ってます、何を目的に走っているのかなどは、その時々によって違います。足音もすごいですよ。この絵はすぐ降りてきました！」とのことで津田は「上手」といえば板津監督も「私には描けない」と、太鼓判。大塚は、先程話題にエルルのシーンを絵で表現。
津田は「なんでこんな無茶振りするんですかー！（笑）」と言いつつ、大塚と同じシーンを描いていたが、タッチの違いが顕著なものに。ここで津田が「監督、僕やっていけますか？」と板津監督に振ると、「いけるかなー……？」と苦笑いする小芝居を打って、笑いを誘うことに。ちなみに、津田は自身の演じるウーリーのシーンを描くことも考えたそうだが、「自分のシーンは後ろの方なのでネタバレにならないかなって」ということでやめたそうだ。
また、板津監督は秋乃のとある「応援」シーンを描いたものを披露。その人を魅了する絵に川井田は「監督ください」と言うと、板津監督はすぐに「どうぞ」と渡そうとするほっこりな一幕もあった。
イベント後半は作品にちなんで、自身がいま頑張っていることを質問。川井田は「1週間前からですけどお外を歩くようになりました。用事がないと歩かなかったんです」といい、では歩かないときは何歩くらい？との質問に「10歩くらいしか歩かないんです」というと会場騒然となり、「人生もちゃんと歩いて行こうと思っています」と、照れ笑いしていた。
大塚は街を歩いているときに自身の演じた役のことを話している人を見かけることが増えたそうで、「この人たちはこう解釈されるんだとかずっと聞いてます」と、さらなる役作りへ余念がない様子を窺わせる。すると津田もこの話に乗ってきて、「さっき歩いてたらツダケンさんがいい人役らしいよって言ってました」と、楽しげに笑うことに。さらに津田としては、「役者が面白いなと思って、初心者マークを付けてまたやっていきたいと思っていて。みなさんと対面すると、また、お芝居やりたいなと思うんです。悪口は綺麗にパスして、褒め言葉だけを見るようにしています。無理やり褒めなくても大丈夫ですよ」と、声優業だけではなく俳優業へ最近、興味が深まっているそうだ。
そして、公開を祝して現実の百貨店のようにテープカットが開催。特効演出もされ、華やかなものとなるなか、川井田から「キャラクター1人1人は過去があって、未来もあるんです。ここにいるみなさまもそうで、観た後にも繋がっていくものだと思います。長く愛して頂ける作品になっていると思います。温まって帰っていただければ」と、メッセージを寄せていた。
アニメーション映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』は公開中！
特効に驚く様子も