俳優・沢尻エリカが2024年2月10日より上演予定の舞台『欲望という名の電車』（演出：鄭義信）を主演予定であることが2日、発表となった。
本作は劇作家のテネシー・ウィリアムズ氏による作品。1947年にブロードウェイで初演され、51年にはヴィヴィアン・リーとマーロン・ブランドで映画化されアカデミー賞を受賞した作品としても名高い。アメリカ南部のニューオーリンズを舞台に、失意のどん底へと向かい精神が壊れていく主人公ブランチ・デュボアの姿や、その家族の姿が描かれていく。
沢尻は主役のブランチ役で舞台初出演にして初主演。ブランチの妹・ステラ役を清水葉月。ブランチと反発し合うステラの夫スタンリー役に伊藤英明、ブランチに好意を抱くミッチ役に高橋努。ステラの大家ユーニス役に 青木さやか、ユーニスの夫のスティーブ役に福田転球、スタンリーのポーカー仲間でもあるパブロ役に中村まこと、医師役に久保酎吉、看護師役にうらじぬの、コワルスキー家にやってくる集金人の若者役に青木瞭が起用されている。
本作上演へ向け演出の鄭義信（チョン・ウィシン）氏からコメントが寄せられた。以下全文。
ついに手を出してしまった！大名作である！テネシー・ウィリアムズである！「欲望という名の電車」である！これまで、数々の名演出家が挑んできた。僕のようなものが、しゃしゃり出てくる作品ではないのだ。それでも、冒頭のブランチの「「欲望」という名
の電車に乗って、「墓場」という電車に乗り換えて、六つ目の角で降りるように言われたんだけど……そこが、「天国」だよって」という台詞に、心がグラグラしてしまう。磁石のように惹きつけられてしまう。そして、最後の台詞も……。
あらためて読みかえしてみると、テネシー・ウィリアムズが劇中に散りばめた台詞のどれもが、蛇のようにまとわりついてくる。夢の中までも、追いかけてきそうである。この魅惑的で、危険な台詞とどう対峙していくのか、そして、ニューオリンズの蒸し暑く、湿った街の匂いをどう再現すればいいのか……課題は山積みだ。
高慢な中に孤独の影を感じさせる沢尻エリカさんと、柔らかな心を硬い肉体で包み隠そうとしているかのような伊藤英明さんをはじめとする、心強い俳優たちと、深い密林をかき分けるかのように、テネシー・ウィリアムズの台詞と格闘しようと思う。
以上
舞台『欲望という名の電車』東京公演は2024年2月10日から同18日まで新国立劇場 中劇場にて、大阪公演は2月22日から同25日まで森ノ宮ピロティホールにて上演予定。なお、チケットは11月2日正午より先行販売され、12月17日午前10時より一般販売開始予定。
■出演
沢尻エリカ ／ 伊藤英明
清水葉月 高橋努 青木さやか 福田転球 中村まこと 久保酎吉 うらじぬの 青木瞭 ほか
沢尻エリカ
伊藤英明
清水葉月
高橋努