中島健人「おまえの罪を自白しろ」観客投票のベストシーンは「火事場の馬鹿力」

中島健人「おまえの罪を自白しろ」観客投票のベストシーンは「火事場の馬鹿力」2

 “セクゾ”の略称で親しまれるアイドルグループ『Sexy Zone』の“ケンティー”中島健人が5日、東京・新宿ピカデリーで主演映画『おまえの罪を自白しろ』(監督:水田伸生/配給:松竹)公開御礼舞台あいさつを水田監督とともに開いた。

 作家・真保裕一の同名小説を水田伸生監督が映画化。政治家一族の宇田家の孫娘が誘拐されたことから始まる、国家を揺るがす”罪”が暴かれていくタイムリミットサスペンス。中島は宇田家の次男で、内閣府副大臣の父・宇田清治郎(堤真一)のやり方に疑問を持ちながらも、やむなく父の議員秘書を務める宇田晄司役を演じる。誘拐事件をきっかけに、家族の命を救うために奮闘する役どころで、中島にとってはサスペンス映画初主演となる。

 以下、公式レポート部分。

 中島は、舞台あいさつ冒頭、「朝の目覚ましにしては強烈な映画だったと思うので、皆さんの目と頭がはっきり目覚めた朝だったかと思います」とユーモラスにあいさつ。「個人的にもこの映画に全力を懸けて、皆さんの心に届くように撮影しました。本作はかけがえのない作品になったと思います。水田監督から、この映画に華を添えてくれというお言葉をいただき、晄司として、しっかり存在感を示せたと思います。そして何よりも主役として日本映画の扉を開くことができて、俳優として貴重な財産になったと思っています」と自身にとって特別な作品となった本作への想いを語った。

 その言葉を受けた水田監督は「キャスティング会議の時に最初に中島さんの名前を挙げたんです。だから、第一希望の主演俳優で撮れるというのは、計り知れない喜びがあります」と、中島がドラマで警官役を演じていたころから撮影現場に足を運び、中島のことが気になっていたという。中島から「あの頃から恋文を書く準備をされていたんですか?」と尋ねられると、監督は「はい。もうね、うっとり(笑)」と2人だけの世界を展開し、会場を沸かせた。

 舞台あいさつでは、本作をここまで応援してくださった観客の方々に感謝の気持ちを込めて、<「おま罪」総選挙 2023>と題し、本作のベストシーンを実際の選挙さながらに発表。さらに、選ばれたシーンにまつわる観客参加型の撮影秘話クイズも出題された。この“総選挙”は、10月27日より全国の劇場で配布された入場者プレゼントと連動した企画で、投票用紙風の入場者プレゼントに記載のQRコードから観客自ら“投票”することによって本作のベストシーンが選ばれた。

 今回候補として出馬したのは、主演の中島に加え、堤真一、池田エライザ、山崎育三郎、尾野真千子ら豪華キャスト陣が名演を刻んだ渾身の全12シーン。舞台上に設置されたパネルにはその候補の中から TOP4~10位にランクインしたシーンに当選花が付けられた。この投票結果をみた中島は、第4位にランクインした、晄司が真相解明のため、国交省職員を“壁ドン”し自白を迫るシーンについて言及し、「え!?晄司の壁ドン TOP3に入ってないの!?相当気合入ってたのに!!マジか」と驚きを隠せない様子。

 監督もこのシーンは印象的だったそうで、「ロケハンして、ここはこういう風に壁ドンしてもらおうと、スタッフと計画を練っていたんですよ。でも、中島くんには詳しく説明していなくて。ほぼぶっつけ本番で撮影に臨んだにも関わらず、健人くんはイメージ通りにやってくれたんです。なんでそんなにできるの!?」と驚愕の思い出を話すと、中島「そうですね……。天才だからですかね?(笑)」とキメて、会場は拍手喝采。監督は、撮影現場でいつも中島とすれ違うときに「天才」と声掛けをしていたそうだが、「彼はね、よせばいいのに努力する天才なんですよ。この容姿で生まれてきて、さらに努力までされた日には……(笑)」と重ねて中島を褒めちぎり、中島は「努力しないと生きていけませんからね」と照れながらもしっかりと中島節で魅せた。

中島健人「おまえの罪を自白しろ」観客投票のベストシーンは「火事場の馬鹿力」3

 そして、いよいよTOP3を発表!投票結果が入った封筒を手渡された中島が、その結果を発表した。見事第3位に選ばれたのは、“清治郎の涙”のシーン。政治家一族の主として厳格なふるまいを見せてきた宇田清治郎が、家族の前で初めて父親として感情を露わにする重要なシーン。観客からも「堤さんのお芝居が凄い」と、日本を代表する名優・堤真一の演技が支持された結果となった。緊迫感溢れる該当シーンから出題されたクイズは、「【Q】このシーンの撮影中、柚葉役を演じる佐藤恋和ちゃんを堤真一さんはある方法で和ませていました。ある方法とは、【A:親父ギャグを言った】 と 【B:変顔をした】 どちらでしょう。」というもの。イベントに駆けつけた観客の拍手による回答では、【B】に票が集中した。このクイズの正解は観客の予想通り、【B:変顔をした】で、中島はこの現場での堤の言動について「水田組は結構シーンの直前まで普通に会話してるんですよ。それが本番になったら表情が出来上がっていて。さすがレジェンドだなと」と、大先輩・堤の現場での存在感に感銘を受けた様子。

 長年堤とタッグを組んできた監督も「堤さんのことは、アンダーグラウンドに近い劇場で演技をされている頃から観ていて、すごくナイーブな演技をされる方だと知っていたんです。だから、素敵な芝居をしてくれるだろうと、今回もむろん期待していましたが、あんなに涙を流してくれるとは」と堤に賛辞を贈った。

 続いて第2位は水田監督が発表。選ばれたのは、“晄司 議員として初の国会質問”のシーン。父の議員秘書として裏方に徹してきた晄司が誘拐事件を通して成長し、自ら議員となり政界に鋭く切り込んでいく、晄司のネクストフェーズへの期待を高める爽快なシーンに、観客からは「政治家としての覚悟を決めた晄司の表情が良い」、「希望を感じられる」、「B’z が鳴り響くタイミングが最高」など、熱い感想が寄せられた。この結果に中島は、「やったぜ!」と満足気な表情。「このシーンの撮影日、僕かなり緊張していたんです。あれほどまでにベテランの中で若造の僕1人が立つことも、その奥にたたずまれている角野さんのニヒルな笑みにも、緊張感が高められていました」と当時を回顧。

 このシーンから出題されたのは、「議員、閣僚、官僚などで構成される国会審議のシーンを撮影するにあたり、参加したエキストラの人数」を当てるというもの。【A:58人】と【B:102人】という選択肢が示され、中島からも「え!?難しくない!?」とツッコミが入る難問となった。観客からは半分に票が割れる結果になったが、正解は【B:102人】。

 実に100人以上のエキストラを集めて撮影が行われたが、大人数の出演者に演出をつけるにあたり監督は、「本作はエキストラの方も全てオーディションで選出させていただいたんです。エキストラといえども、皆さま志願してくださったわけなので、そのモチベーションを下げないようにすることが大切なんです。その方々がこの撮影に参加して良かったと思ってくださるように、お弁当や楽屋のことまで、隅々まで気を配るんですよ。その代わり、衣装のブランドやボタンなど、細かい指定などはあるんですけどね」とこだわり抜かれた撮影秘話を明かし、会場を驚かせた。

 そして、待ちに待った栄えある第1位は中島が発表。選ばれたのは、“晄司 VS 木美塚幹事長”のシーン。事件の真相解明のために奔走する晄司が大胆不敵にも、角野卓造演じる日本新民党の幹事長・木美塚にある取引を持ち掛ける緊迫した場面。

 政界の大物に若き晄司が対峙し、政治家としての片鱗を見せたこの場面に観客からは「晄司の不敵な笑みに鳥肌」、「幹事長の圧倒的な迫力が凄い」、「ラストシーンへの伏線も良い」といった惜しみない賛辞が贈られた。自らのシーンが堂々の第1位に選ばれた中島は喜びを露わに、「ここ良いですよね!ありがとう!!このシーンも僕かなり緊張してたんですよ。前半のクライマックスの場面なので。人が自ら人生の中でターニングポイントを作る。そして新たな道筋を走っていく。その晄司の力強さに僕自身とても影響を受けました。自分の選択を信じて駆け抜けた結果、火事場の馬鹿力が出たんだなと思います」と晄司の持つ魅力を力説した。

 そして、本シーンで一触即発の駆け引きを繰り広げていた中島と角野の撮影秘話にまつわるクイズを出題。「中島さんは、角野さんとのシーンを緊張感はありながらも楽しかったと振り返っております。楽屋での角野さんは“ある話”しかしないそうですが、そのある話とは【A:駅弁】と【B:ラーメン】 どちらでしょうか」というクイズに、思わず中島もあの国民的ドラマを思い出し、「角野さん、相当ラーメンは作ってこられてますからね」と、テーマソングを口ずさんだ。このクイズに、観客からは【A】に予想が集中。そして、その予想が的中し、正解が【A:駅弁】だと発表されると、中島は、角野のモノマネ交じりに「『崎陽軒はすごく美味しいんだよ』っておっしゃってました。あ、そこはラーメンじゃないんだなって(笑)」と、ベテラン俳優とのほっこりするエピソードを披露した。

 さらに、中島は主題歌”Dark Rainbow”を書き下ろしたB’zの稲葉浩志とのとっておきの裏エピソードも披露し、「B’zの稲葉さんに先日、入場者プレゼントの『宇田晄司』の名刺を渡したんです。『ありがとう!』ってクールに答えてくれたのがすっごくかっこよくて、稲葉さんの頭上に“Dark Rainbow”がかかっているのが見えました」と明かした。

 最後に、中島から「プロモーション期間にさまざまな変動がある中で、この作品にだけは純粋に向き合うことができ、作品に対する自分の熱を 100%受け取めていただける場所にたくさん出会うことができた。ここから先も晄司のように、自分自身が表現したいことに迷わず邁進していく人生を選択していきたい」と、サスペンス映画初主演という挑戦を経てさらに強くした表現への思いを熱く語った。

 そして「最高の『おま罪』チーム、そして観客のみなさまに出会えて本当に幸せ。この作品をたくさん愛していただき、そしてこれからも愛してくださることに、ここに心から『ありがとう』をお伝えします」と改めて深い感謝を伝えると、会場は大きな拍手に包まれ、大盛況の中イベントは幕を閉じた。

 ※記事内写真は(c)2023『おまえの罪を自白しろ』製作委員会

中島健人「おまえの罪を自白しろ」観客投票のベストシーンは「火事場の馬鹿力」1

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