タレント・矢沢心(36)、スポーツ解説者・魔娑斗(38)夫妻が12日、東京・有楽町の交通会館内で書籍『夫婦で歩んだ不妊治療~あきらめなかった4年間』(日経BP)出版記念トークショーを開いた。
2017年8月より日経DUALでスタートした連載「矢沢心と魔裟斗の『諦めない不妊治療』に、加筆・修正した、矢沢と魔娑斗の4年間に渡る不妊治療の全記録、不妊治療に悩むすべての人に届けたいメッセージが詰め込まれた書籍。
矢沢は本作をはじめたきっかけとして、「いま私たちには5歳と3歳の娘がいて、不妊治療をしていたことを隠すことなくしていました。でも不妊治療を始めた10年くらい前には妊活という言葉もなかったですし、不妊治療といえば試験管ベイビーといわれている時代でもあって、私自身、公表することが怖かったんです。1人で悩むことも多かったんですけど、ぜひ1人で悩まないで、とにかく自分の体のことを知ることは遅いよりも早いということを不妊治療・妊活をして思いました。不妊治療というと進みづらいかもしれませんが、不妊治療が受けやすい自分でいてほしいなと思ってはじめました」と、心情を。
矢沢が不妊治療している告白してからは、周囲から自分たちも不妊治療しているということを相談を受けることが多くなったそうで、魔娑斗は「そういう相談を受けたときに、僕が必ず言うのは夫婦そろって病院に行った方が良いですよって。なかなか病院って男性の立場からするとちょっと行きづらいとか恥ずかしいというのがあるかもしれませんが、行ってみると恥ずかしくもないし、周りも同じような境遇の人達なので」と、アドバイス。
そう人に諭すのも自身の経験があったからだそうで「うちは2回病院を転院しているんですけど、1回目と2回目の病院は僕は行ってないんです。恥ずかしくて。3つ目の病院の院長先生が僕のところにおいでと言ってくれて、行ってみたらおもったより平気だな、みんな同じ境遇で同志なんだという感じがしました」と、実体験とともに披露した。
トークでは矢沢が高校時代から生理不順だったことを順に説明しつつ、「私の場合は肉体的につらくても、この手で赤ちゃんを抱くことができるなら、注射も全然我慢できますと思っていたんです。けれど、精神的な方がダメージが大きかったんです。流産を体験したときもそうでしたけど、うまく行って流産してしまうというので、そのときそのときで階段をのぼっていくんですけどすごく辛いんです。救いの手がないと思うくらい暗いトンネルを歩いているようだったんです」と、当時の心情を。
その精神的な部分では魔娑斗も「結婚して2年くらい経つと『子供は?』と聞かれるんです。最初はなんでもないことだと思うのですが、途中くらいからそのワードを言われると心が苦しくなるんです。僕の経験だとみんなそうなんじゃないかなと思いますね」と、しみじみで、流産のときも「何も言えなくなてえ掛ける言葉もなくて、2人でカフェに行ってのんびり過ごしました。僕もショックだったんで言葉が出ないですよね」とも。
そういった体験があっただけに魔娑斗は、「そういう経験をしたので普通に子供が生まれてくるのは奇跡だと思ったんです」と、実感したことを伝え、矢沢も「まずは自分の体を検査して知ってもらえたらと思います。もし何もなければ自分の体は健康なんだいつでも妊娠できるんだって、だけど検査してもし何かが見つかったら落ち込むかもしれませんけど、いま知ることができてよかったとも思うんです。少しでも早く知ることで、無駄な時間や無駄なお金を使うことにならなくて済みます」と、訴えていた。
現在、子供がいる生活へ魔娑斗は「子供がいる時間は楽しいですよ。(矢沢は)教育ママで、僕はフィジカル担当なので。公園の遊具を使って体を鍛えるというのを遊びながらで」というと、報道陣から娘を将来格闘家に育てる?という質問も飛んだが、矢沢はここは「絶対ないです!絶対ないです!」と、声を大にして否定し魔娑斗も「うちの親もそうでしたけど子供が殴られる姿を見たくないらしいんです」と、心情を代弁していた。
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