「転スラ 10thライブ」朗読劇やライブパフォーマンス

「転スラ 10thライブ」朗読劇やライブパフォーマンス32

 『転生したらスライムだった件 転スラ 10thライブ』が16日、千葉・松戸・森のホール21で開かれ、リムル役の岡咲美保、智慧之王役の豊口めぐみ、ヴェルドラ役の前野智昭、ミリム役の日高里菜、ベニマル役の古川慎、クロエ役の田所あずさ、エレン役の熊田茜音、主題歌を担当するMindaRyn、TRUE、STEREO DIVE FOUNDATIONの計10組が出演。朗読劇やライブパフォーマンスの2時間半で、観客を魅了した。

 “転スラ”の略称でも親しまれている『転生したらスライムだった件』は、異世界で一匹のスライムに転生した主人公が、身につけたスキルを駆使し、知恵と度胸で仲間を増やしていく異世界転生エンターテインメント。2018年10月からTVアニメ第1期が放送され、21年1月から21年9月までの間に9ヶ月連続放送と題して、TVアニメ第2期とスピンオフアニメ『転スラ日記』が放送。22年11月には劇場アニメ『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』も上映され人気を博している。本イベントは、WEB小説連載開始10周年を記念したライブイベントとなっている。

 以下、公式レポート部分。

 ライブ開演前には嬉しいサプライズとして、“原初の悪魔”の3人、ヴィオレ(CV:富?美憂)、ブラン(CV:内山夕実)、ジョーヌ(CV:長谷川育美)が音声で特別出演して会場を盛り上げた。

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 ライブは、キャストによる朗読劇を挟む形で進行。ジュラ・テンペスト連邦国の歴史をまとめたエレン制作の絵本に、リムルが名前を付けることで不思議な力を獲得し、各章に名前を付けるたびに光を放ってライブパートに転換、アニメの名シーンをバックに主題歌アーティストがそれぞれの担当楽曲を歌唱するという贅沢な内容だ。

 最初の朗読パートで、リムルがその絵本に名付けたタイトルは「Nameless Story」。するとTVアニメ第1期オープニング主題歌第1弾、寺島拓篤『Nameless Story』がオープニングアニメ映像と共に流され、すべての物語の始まりが演出される(※寺島拓篤は体調不良のため出演キャンセル)。

 朗読パートを経て、ステージに颯爽と現れたのはMindaRyn。劇場版『転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』主題歌「Make Me Feel Better」を熱唱し、客席もリムル型のペンライトを振って盛り上がる。歌い終えて「転スラファミリーの一員になれて幸せ」と語った彼女は、さらに「Like Flames」をリムルとクレイマンの最終決戦のシーンをバックに力強く歌い上げる。

 続いてクロエ役の田所あずさが主題歌アーティストとして登場。リムルの強さやシズとの絆をイメージして制作された「リトルソルジャー」を、笑顔を浮かべながら爽やかに届ける。

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 さらに岡咲美保が「ココロトラベル」を披露。リムル役の彼女が、アーティストとして『転スラ』に寄り添うにあたって意識したのは“思い出”。その可憐かつ優しい歌声が観客の心を温かくする。ステージ中央に置かれたリムルのオブジェを撫でる姿も微笑ましい。

 そしてエネルギッシュなパフォーマンスで会場に熱気を注いだのがエレン役の熊田茜音。STEREO DIVE FOUNDATIONとしても活動しているR・O・Nが楽曲提供した「Brand new diary」と「VISIONS(feat. 寺島拓篤)」の2曲を客席を煽りながら元気いっぱいに歌い上げてみせた。

 その後のトークパートでは、『転スラ』10年の歴史をまとめた年表を見ながらキャストが思い出を振り返る。ミリム役の日高はアニメ化前に原作のナレーションを担当していたという裏話や、熊田がラジオ番組「転スラジオ」で古川に失礼をしてしまった“なんすか事件”の話題が掘り起こされてジャンピング土下座する一幕もあった。

 そこから主題歌アーティストの3組も加わり、今度は楽曲の制作エピソードを中心に興味深い話題が次々と飛び出す。なかでもTRUEとSTEREO DIVE FOUNDATIONが担当したTVアニメ第2期のオープニングとエンディング主題歌は当初、偶然にも同じタイトル(「Storyteller」)が付けられていたという話には、キャストも驚いていた。

 そしてライブは後半戦へ。TRUEはTVアニメ第2期の前奏曲として制作された「黎明」を皮切りに全5曲を歌唱。その「黎明」は第34話のリムルが“神之怒(メギド)”を放つシーンと共に歌われ、厳かな世界観に観る者すべてが引き込まれる。そこから一転して「Storyteller」を晴れやかに届けると、爽快さの中に強い意志が滲む「Another colony」、神秘的なサウンドと壮大な歌声がマッチした「浄歌」、「リムルの中のあの子のために歌います」との言葉に続いて歌われた「僕の中の君へ」と、主題歌や挿入歌としてアニメを彩った名曲を歌い繋いでいく。

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 続くSTEREO DIVE FOUNDATIONは、キーボードなどの機材を用いて演奏しながらパフォーマンス。イントロにシーケンスのリズムを加えてクラブミュージックの要素を強めた「MONOGRAM」、DJプレイ的に披露された「Indigo & Tangerine -Rimuru ver.-」に続いては、「SPARKLES」が劇場版『転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』の印象的なシーンをバックに歌われて感動を誘う。最後はポジティブなメッセージとエンディングアニメが背中を押してくれる「STORYSEEKER」で締め括った。

 ここでリムルと智慧之王の朗読パートが挟まれ、絵本からのお礼として届けられたのは、ヒナタ・サカグチとの因縁を描くTVアニメ第3期の特報映像。2024年4月より日本テレビ系各局とBS11にて連続2クールで放送されることが発表され、客席からは喜びの声と拍手が上がる。さらにSTEREO DIVE FOUNDATIONが担当する第3期オープニング主題歌「PEACEKEEPER」がサプライズで初披露され、会場はこの日最大級の歓声で応える。R・O・Nいわく「速い」「エモい」「ポップ」「バンドサウンド」という『転スラ』らしさを意識したというこの楽曲、サビには合唱しやすいパートも盛り込まれており、新たなアンセムになる
ことは間違いなさそうだ。

 エンディングでは、出演者全員に加えてリムル(人間体)のかわいらしい着ぐるみが登場し、ファンと一緒に記念撮影。さらにアンコールで再び全員がステージに上がると、TVアニメ『転生したらスライムだった件 転スラ日記』エンディング主題歌「カモナ・テンペスト!」をみんなでワイワイと歌唱。岡咲はリムルの声音で「転スラ10周年、ほんとにありがとなー」と感謝の言葉を届け、『転スラ』らしい賑やかなムードの中、10周年を記念した祝宴は大団円を迎えた。

 本イベントの模様は「ABEMA PPV ONLINE LIVE」にて<2023年12月23日(土)17時まで>アーカイブ配信中です。
 視聴購入URL:https://abema.tv/live-event/6ca86a32-8d4e-4b94-81e5-6690f9ffcdff
 TEXT 北野 創
 Photographer 江藤はんな

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