アイドルグループ『WEST.』の重岡大毅主演で全国公開中の映画『ある閉ざされた雪の山荘で』(監督:飯塚健/配給:ハピネットファントム・スタジオ)。本作の本編映像が25日、解禁となった。
作家・東野圭吾氏が1992年に発表した同名長編小説が原作。登場人物が全員役者であり、彼らが挑む新作舞台の主役の座をかけたオーディションの最終選考が、“大雪で外部との接触が断たれた山荘”という架空の密室空間で行われる設定となっている。重岡は異なる劇団から参加した“部外者”の主人公・久我和幸役を演じている。重岡をはじめ中条あやみ、岡山天音、西野七瀬、堀田真由、戸塚純貴、森川葵、間宮祥太朗らが出演している。12日より283館で公開をされると、週末3日間(1/12~1/14)で動員15万人1526人(週末動員ランキング2位)、2億1900万円の興行収入を記録。2週目も引き続き好調な成績をキープし、週末3日間(1/19~21)で動員8万3800人(週末動員ランキング5位)、4億4155万円まで興行収入を伸ばしている。
公開されたのは、不穏な空気漂う1日目の夜を迎えたメンバーたちの様子を描く本編映像。多くの舞台俳優たちが憧れる劇団「水滸」の次回公演最終オーディションという指示を受けて、山荘に集められた7人のメンバーたち。さらにそこで、「大雪に閉ざされて外部と連絡ができない」という設定を与えられた彼らは、それぞれの部屋で1日目の夜を過ごすことになる。
重岡演じる久我は、劇団「水滸」の過去の公演のパンフレットを見つめる様子が。その視線の先には、圧倒的な演技力を持つ天才女優でありながら、なぜか今回のオーディションには参加していない麻倉雅美(森川)。真面目で優しい劇団のリーダー・雨宮恭介(戸塚)はノートにペンを走らせ、唯一劇団員でない久我について「どのレベル…?」と疑問を書き込む。一方で、強烈な存在感を放つクセあり怪優・田所義雄(岡山)は、ベッドの上に落ちている埃に気づくと、念入りに取り除く神経質な一面が明らかに。
そのころ、田所が想いを寄せるお嬢様女優・元村由梨江(西野)は早々にアイマスクをつけてベッドで眠る様子が描かれ、由梨江と同室である超勝気な女優・笠原温子(堀田)はひとりでピアノを演奏している姿が。一方で、直前に温子と口論をしたばかりの中西貴子(中条)は、自分の部屋に戻ったものの、まだ不満を残している様子がうかがえる。そして常に中心にいる劇団のトップ俳優・本多雄一(間宮)は、過去の公演の集合写真を、意味深な目で見つめ……。彼らがそれぞれ何を考えているのか、そしてそれぞれの複雑な関係性が垣間見えるシーンとなっている。
そんな彼らの様子を、観客が同時に把握するために編み出されたのが、今回解禁された映像の最後にある俯瞰シーン。建物の見取り図のような線だけで描かれた空間で俳優が演技するシークエンスで、撮影クルーの間では同様のアングルが登場するラース・フォン・トリアー作品にちなんで“ドッグヴィル”と呼ばれていたという。
その“ドッグヴィル”のメイキング写真も公開。倉庫の中に作られた見取り図の上で、俳優陣が実際に立ってそれぞれの部屋の中で過ごす様子を演じる姿をとらえている。
■本編映像
https://youtu.be/W1Y5LBpNH7E
※記事内画像は(c)2024映画『ある閉ざされた雪の山荘で』製作委員会 (c)東野圭吾/講談社