俳優・柄本佑(31)、前田敦子(26)、三浦透子(21)、尾野真千子(36)が26日、東京・テアトル新宿で映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』(監督・脚本:冨永昌敬/配給:東京テアトル)東京プレミア上映舞台あいさつを原作の末井昭氏(69)、冨永監督(42)とともに開き、司会は山中秀樹が務めた。
『写真時代』『ニューセルフ』など、伝説的なカルチャー・エロ雑誌を世に送り出した編集長・末井氏の自伝的エッセイを映画化。7歳の時に母親が隣家の若い息子とダイナマイト心中するという壮絶な体験をした末井青年(柄本)が、工員、キャバレーの看板描きと職を転々としながら、70~80年代のサブカルチャーを牽引する伝説の雑誌編集長となっていくまでを描いた青春グラフィティ作品となっている。
柄本は奥さん役を演じた前田のことへ「奥さんは前に一緒に演じさせていただいたんですが、僕のあっちゃん、私のあっちゃんにしたくなる魅力があるんだなって。僕のこんなあっちゃんにしたいんだという、“色気を漂わせた白いキャンバス”というか」と、高評価だったが、前田は「撮影日数自体は少なくて2日は言い過ぎかもしれないですけど、2日半分くらいで」と、時間が短いながらに過分に褒められ恐縮といった様子。
さらに、柄本は“愛人”役の三浦へは「“ちょいちょいちょい!”というシーンがあるんですけど、お年は下ですけど僕のほうがついていきます!というくらいどっしりと落ち着いているんです」というと、前田が思わず年齢を聞いてしまうこともありつつ、21歳だと明かされ柄本も「ひょこひょこついていきたくなるくらい後ろ姿がたくましいんです」と、こちらも頼っていたよう。
そして“母親”役を演じた尾野へ柄本は、「今作の尾野さんはすごく綺麗で、スローで髪の毛がちょっとはだけているところがあってそれが似合うんです!みなさんが見たことのない尾野さんが見えますよ」と、オススメしていた。
撮影の裏話としては、柄本が女装するシーンがあるそうだが、「ブラジャーとパンティーは着用したほうがいいよと言われて、すぐに衣装部に行ったんです。胸囲歯から測られて、取り寄せたやつを着用して。パンティー、ブラはフロントホックだったかな。着用して着物を着て。終わった後に、パンツも履き替えないといけないんで個室で着替えていたんですけど、パンティーを脱いで、自分のブラジャーを外そうとしたときに、トップを思わず隠してしまう女性がトップを隠される気持ちが分かりました。画面には映らないんですけどね」と、思わぬところで女性の心情を思いしることがあったよう。
すると前田が、その柄本の女装シーンへ、「あさってぐらいに女装するよというときに、自信があるみたいで、『絶対キレイだから俺!』と言ってて。連絡先も知らないんですけど、そのシーンが終わった後に(柄本の妻の)安藤サクラさんを通して画像を送ってきたんです。でも、綺麗ではないですよ」と、木っ端微塵に柄本の自信を打ち砕き、柄本もそのときの前田の反応について「『あっ、おつかれさまです』くらいな感じで」と、そっけないものだったことを明かしてい笑わせていた。
さらに、作品にちなんでダイナマイトスキャンダルはないかとの質問も飛ぶ。柄本は「全裸で街中を走る、ストーリーキングするシーンがあるんです。もちろん全裸に対して前貼りをしています。でも、何回かやっている内に半分くらい外れてまして、それが3回くらいありましたけど、即座に直しましたよ!」と、ガチのスキャンダルを投入し、場内から爆笑をさらっていた。
最後に柄本から「去年の4月5日に撮影を終えて7月にみんなで観た気がします。ようやく、みなさんのお手元に行くらしいという実感がないんですが、これから観て頂けるということで、時代を疾走していく末井さんと、冨永監督のストーリーテリングを楽しんでもらえれば」と、呼びかけていた。
映画『素敵なダイナマイトスキャンダル』は3月17日よりテアトル新宿、池袋シネマ・ロサほか全国公開!
※初稿にて尾野さんの年齢の誤表記がありました。お詫びして訂正致します。