松村北斗&上白石萌音 三宅唱監督から「2人とも最高にかっこいい俳優」

松村北斗&上白石萌音 三宅唱監督から「2人とも最高にかっこいい俳優」1

 アイドルグループ『SixTONES』松村北斗、上白石萌音が10日、東京・TOHOシネマズ日比谷で映画『夜明けのすべて』(監督:三宅唱/配給:バンダイナムコフィルムワークス=アスミック・エース)公開記念舞台あいさつを俳優・りょう、光石研、三宅監督とともに開いた。

 作家・瀬尾まいこ氏の同名作。PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられなくなる会社員・藤沢美紗(上白石)と、パニック障害を患って気力を失っている同僚・山添孝俊(松村)が恋人ではない特別な関係を築いていく物語。

 イベント内では三宅監督から松村と上白石の2人へ向けてサプライズでの手紙も読み上げられることに。手紙は1通で2人へ向けたものだったが、なぜか司会が代読するという展開で、これには2人も噴き出すなかでのものに。

 「お2人へこんにちは。こういうサプライズの手紙で泣くと翌朝のニュースになったりもしますが、 泣かせる気は一切ありませんので、笑顔もしくは完全な真顔でお聞きください。早速ですが、最近僕が新しく発見したことを報告します。上白石さんと松村さんがどういう人かを一言で言うなら、お2人とも本気な人であるということです。 お2人の本気さは、歯を食いしばって踏ん張るようなレベルよりも、もっと本気です。本気だからこそ丁寧にやるし、本気だからこそユーモアも忘れないし、その結果、柔らかくて穏やかな人になっているんだろうと僕からは見えていました。お2人とも瀬尾さんの書いた小説を大切に思うからこそ、悩んだことはたくさんおありかと思います。ですが、最後まで本気になることを恐れずに、また本気で居続けることを諦めずにいて、だからお2人とも最高にかっこいい俳優なんだなと思います。思えば藤沢さんもいつも本気の人だし、山くんもずっと本気の人でした。また、本編ではカットしてしまったシーンですが、藤沢さんの元にタクシーで駆けつけるりょうさん演じるお母さんも本当に本気の顔をしていたし、三石さん演じる栗田社長も、今はここにいない家族の位牌に本気で手を合わせていました。そんなみなさんのおかげで、もうめちゃくちゃいい映画ができました。この手紙、それぞれに書こうと思ったものの、2人セットになってしまってすみません。でも、お2人のコンビネーションは最高でした。この映画の上白石萌音が素晴らしいのは、相手が松村北斗だったからであり、この映画の松村北斗が素晴らしいのは、相手が上白石萌音だったからです。俳優というのは、俳優という仕事はなぜ美しいのか。その答えは、自分1人で輝くのではなく、一緒にいる相手を輝かせ、相手とともにくことができるからだとお2人が教えてくれました。2人は、周囲の俳優も輝かせ、僕らスタッフの仕事も輝かせ、そして映画を観る多くの人の生活も輝かせてくれるだろうと確信しています。素晴らしい仕事に改めて心から感謝と拍手です。ありがとうございました。三宅唱」

 これに松村は「ありがとうございます」とまずはお礼し、あふれる気持ちをスピーチしていくことに。「映画って、この1枚のスクリーンのものじゃないですか。以外のものまで全てなんだろうな。お言葉をお借りするようですけど、本気の方というか、現場での人間関係であるとか、時間の有意義さであるとか、そういうものにも全て本気で素敵な方だなと思っていました。今、こういう手紙を通じて、多分、監督って1番本気であって、努力される方なのに、こうやって自分の努力を人の賞賛のためにあげてしまえる優しさというか。そういうところは、僕らがこう俳優として出会ったとかじゃなく、なんだろうな……人としてやっぱり惚れている部分であり、、人としてもらっていかなきゃいけない部分だなっていうのを改めてこの手紙で感じています。本当にこの手紙に出会えてよかったです。ありがとうございます」と、途中何度も考えながら伝えていた。

 上白石は、大きな瞳を潤ませながら「(司会による代読でも)三宅さんの書かれる文章っていうこともありましたけど、ずるいですよね。ずっとずるいです!監督と初めてお会いする前に、実は監督からお手紙をいただいていたんです。もう、卒論ぐらいの数万時のものを。もう、その時から私は監督に心を掴まれっぱなしで、また今日もこうして言葉を頂いて。私はほんとに監督がくださる言葉が好きで、必ず言葉にして伝えてくださる方で。やっぱり素敵な言葉をお持ちで、心が素敵っていうことで。ほんとに私たちは監督が大好きで、監督のもと、本気になって映画を作ってきたんだなって、“本気になりたいな”って思わせてくださる監督です。ほんと、私、この映画に出会えてよかったですし、監督に出会えてよかったですし、監督ともみなさんと出会えて、ほんとに幸せだなと思いました」と、笑顔を浮かべ、その最後に「後で、(手紙の)原本ください」と、結んだ。

 そして最後に松村から「この映画でみなさんそれぞれが、感じたことってあると思います。それを家に帰ってもう1度、 その思いと向き合ってみてほしいなという映画です。この先もぜひこの映画とあなたのご縁を続けさせていただければと思います」と呼びかけると、上白石からも「ほんとにありがとうございました。もう生きてればいろいろありますよね。私もありますし、たぶんみなさんもあります。でも、どんな苦しい時も、何かにそっと心を支えてもらったり、温かくしてもらえる瞬間って必ずあると思っていて、 この映画が誰かのその瞬間をになれたらいいなと思っています。もう、もはやこの映画じゃなくても、今つらい人にそういう瞬間が訪れることを、本当に心の底から願っております」と、愛あふれるコメントを寄せていた。

 映画『夜明けのすべて』は公開中!

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