シクフォニ初ワンマン1万4000人熱狂!「最高のライブができて本当によかった」

シクフォニ初ワンマン1万4000人熱狂!「最高のライブができて本当によかった」1

 LAN、雨乃こさめ、すち、いるま、暇72、みことによる6人組2.5次元アイドルグループ『シクフォニ』が3月20日に初ライブ『SIXFONIA 1st One Man Live – Desperate Track -』を東京ガーデンシアターで開催。1、2部あわせて1万4000人を動員し、大盛況のうちに幕を下ろした。

 以下、公式レポート部分。

 2月18日に待望の1st フルアルバム「Six ‐n0te‐」をリリースしたシクフォニ。記念すべき初ワンマンで彼らは、グループとしての魅力とメンバーそれぞれの際立った個性をしっかりと発揮し、会場に足を運んだ“シクファミ”(ファンネーム)とともに記念すべきステージをやり遂げた。この日のライブは1部(14時開演)、2部(18:30開演)の2公演。いずれもチケットはソールドアウトとなり、注目度の高さを証明した。

 オープニングは、シクフォニ結成から初ライブに至るまでの過程を追ったイメージ映像。「このステージは最初の革命だ」などの言葉も映し出され、会場の熱気が一気に上がっていく。そして、ついにメンバーの暇72、雨
乃こさめ、いるま、LAN、すち、みことが登場。華麗なマントを身にまとった6人は、最初のオリジナル曲であり、デビュー曲でもある「J0KER×JOK3R」からライブをスタートさせた。さらに人気投票で1位を獲得したメンバー自己紹介ソング「SHALL WE GONG!?!? -1st battle-」へ。それぞれの個性を活かしたボーカル、ラップが響き合い、初めてシクフォニの生歌を聴いた観客のテンションをさらに引き上げる。キレのいいダンスパフォーマンスも素晴らしい。「オレらにとって、おまえらにとっても一生に一度の1stライブ。今日1日、最後の最後まで全力で楽しめるヤツ、どれだけいるか見せてくれ。東京ガーデンシアターのみなさん、盛り上がってますか?」(いるま)と煽ると、オーディエンスから凄まじい歓声が沸き上がった。メンバー全員の自己紹介を挟んで放たれたのは、「僕らはその手を離さない。」。カラフルなレーザーライトが飛び交うなか、高揚感に溢れたポップサウンドと「僕らが支えるから、そのままの君で生きて。」というフレーズが広がった。

 ここでメンバーが担当カラーのスーツに着替え、「アンダーリズムサーカス」へ。マスクを被った6人が舞い踊る場面は、もちろん生のライブでしか味わえない。炎を使った演出も楽曲のダークな世界観を際立たせていた。
続いては1stアルバム「Six ‐n0te‐」のリード曲「d0gmq」。ヘビィなトラックと鋭利なラップ、シクフォニの活動に対する決意を込めたリリックが一つになったこの曲によって、ライブは早くも最初のピークを迎えた。

 ここからはソロ曲が3曲。まずは雨乃こさめの「Rainy Journey」。シンセの“ピコピコ感”を押し出したかわいいサウンド、切なさと楽しさを共存させたボーカルによって、会場をパステル調のポップワールドで包み込んだ。続いてはいるまの「Villainous」。“ヴィラン(悪役)”と“イル(最高にかっこいい)”を合わせたタイトル通り、ダークなカッコ良さを全面に押し出してみせた。すちのソロ曲「Breaking down」は彼のルーツであるロックのテイストを強調したアッパーチューン。広い音域を活かしながら、激しいシャウトを交えたボーカルは観客に強いインパクトを与えていた。

 再び6人が揃い、シクフォニの幅広い音楽性を体感できるコーナーへ。「SCRaP&ReV0LuT1oN」は絢爛豪華なイメージのダンスチューン。ボーカル、ダンスを含めてグループとしてのポテンシャルの高さがダイレクトに
伝わってきた。続く「六幻」は和の要素を取り入れたナンバー。楽曲によってまったく違う世界観を表現することで、シクフォニの音楽的な魅力をしっかりと体現してみせた。

 そして暇72、みこと、LANのソロ曲。エキゾチックな雰囲気のトラックと攻撃的なボーカルが突き刺さったのは、暇72の「鏡鬱し」。憂いと憤りがたっぷり込められた楽曲を独創的なエンタメに導くパフォーマンスに強く心を揺さぶられた。 みことのソロ曲「Juliet」は、王子様キャラ全開のポップチューン。ラブリーな歌声から放たれる「きっとこうして恋に落ちる」という歌詞は、すべての女性ファンのハートに届いたはず。エンディングで見せた、ひざまづいて手を差し出すポーズも最高だ。 そしてリーダーのLANのソロ曲「Flags」は、メンバー、ファンと一緒に未来に向かって進んでいきたいという思いを込めた楽曲。一つ一つの言葉にしっかりと感情を乗せたボーカルからは、シクフォニとファンへの真摯な気持ちが伝わってきた。終盤、少し声を詰まらせながら歌うLANに対して、さらに大きな歓声が。これもまた初ライブのハイライトの一つだったと思う。

 1部ではいるま、雨乃こさめ、すちが客席を3つに分けて「どのチームがいちばん大きな声が出せるか?」勝負を行い、会場の一体感がさらに増していく。さらに暇72、LAN、みことも登場し、「1ST OF ACE」。1周年オリジナルソングとして制作された楽曲を声を合わせて熱唱し、ライブ本編は終了した。

 アンコールを求める大歓声に導かれ、再びステージに登場したシクフォニ。まず披露されたのは「home」。活動休止を経験したすちがグループに戻ったタイミングで発表されたこの曲は、〈僕がいて 仲間がいて/代わりなんていないだろう〉というフレーズが響き渡るエモーショナルな楽曲。肩を組みながら声を合わせる6人のボーカルには、活動スタートから1年半に対する思いが強く宿っていた。

 ここでメンバー全員が、1stライブに対する思いを語った。

 「昨日の夜に配信が終わってから、デビューから今日までのことを振り返りました。楽しいこと、うれしいこともたくさんあるけど、苦しいこと、悲しいこともそれ以上あって。けど、誰一人欠けることなく6人でこの
ステージに立てていることが、すごく誇らしく、嬉しく思います。何よりもいつも応援してくれるリスナーさんたちのおかげでいつも活動できているんだなって。王子でありながら、甘い言葉を言うのが苦手なんですが、今日は言おうと思います。みんなのことが大好きです!」(みこと)

 「ライブ始まる直前まで、気持ち的にはしんどくて。そもそも大勢の前で話すのも苦手だし。(ライブの準備のために)やることが増えて、緊張して寝れない日もあったし……でも、ここに立てて、すごく幸せです。こんなにたくさんの人に応援してもらえてるのもわかったし、自分はこんなにがんばれるんだなってわかって。いいパフォーマスができるように一歩ずつがんばっていくので、よかったら雨乃こさめとシクフォニをこれからもよろしくお願いします!」(雨乃こさめ)

 「僕は長いこと休止させてもらって。それがなかったらもっと早くライブができていたんじゃないかなって、自分を責めたこともあって。メンバー、スタッフのみなさんが信じて待っていてくれたおかげで、こんなに素敵な舞台に立てているんだなと思います。今日もたくさん間違えたし、そのたびにすごく悔しくて。それくらい本気で向き合って活動してきたんだなって改めて思いました。メンバーとスタッフの方々、ファンのみなさんが一緒なら、どこまでも行けると思います。」(すち)

 「いつもチャランポランな感じでやらせてもらってますけど、こんなにすごい舞台に立たせてもらって、ありがてえなって。俺は活動歴が長くて、ここに来るまでに何年もいろんな人が支えてくれて。スタッフさん、クリエイターさん、活動者さんとか、家族とか。……まあ、おまえらとか? こんな俺なんですけど、いつもありがとうございます。」(暇72)

 「シクフォニは今まで、ライブのチャンスを掴みかけては掴めなくて。みんなが待っていたのもわかってたし、本当に1年半、長くて。でも始まってみたら、おまえらがいて、見たことがない景色があって、最高の舞台でした。シクフォニはいい意味でも悪い意味でも正直だと思っています。誰よりも真摯に活動に向き合うことは約束できるので、この先の景色を一緒に見てもいいかなと思う人はぜひよろしくお願いします。」(いるま)

 「1年半……つらかった! ここまで来るのにめちゃくちゃ待たせちゃった。ごめんね。いつも“最強”とか“俺たちが頂点(テッペン)だ”って言い切っているんですけど、僕は何にもできなくて。でも、みんなのおかげ
でこうやって舞台に立てて、最高のライブができて本当によかったと思います。1stワンマンが、東京ガーデンシアター。意味がわからないけど、おまえら、本当に来てくれてありがとう。シクフォニを応援してくれて、ここまで来てくれて……。これからもよろしく!」(LAN)

 感極まったLANのまわりにメンバーが集まると、客席からこの日いちばん大きい歓声と拍手が送られた。

 「ラストの曲、わかるよな? 最後のタイトルコールはおまえらに任せた! せーの!」(いるま)という言葉に合わせて、オーディエンスが「Desperate Track!」と叫ぶ。最後はライブのタイトル曲「Desperate Track」。煌びやかなダンストラックに乗せて”死に物狂いで勝ち取れ!”という思いを放ち、ライブはエンディングを迎えた。

 2部の公演では、アンコール終了後鳴りやまない拍手の中、「お前らまだまだ騒げるよな」とシクフォニメンバーが再登場し、初公開となる新曲「2 many fighterz」をサプライズ披露。

 記念すべき1stライブをやり遂げたシクフォニはここから、さらに大きなステージへと突き進むことになりそうだ。

 文:森 朋之(音楽ライター)

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