俳優・西野七瀬が5月18日に東京・新宿バルト9で映画『トラペジウム』(監督:篠原正寛/配給:アニプレックス)公開御礼舞台あいさつに原作者の高山一実、声優・結川あさき、『ウッチャンナンチャン』内村光良とともに登壇した。
『トラペジウム』は元『乃木坂46』1期生・高山一実が2016年から雑誌『ダ・ヴィンチ』で連載を開始し、小説家デビューを飾った累計30万部を売り上げた作品が原作。アイドルを目指す高校生・東ゆうが、東西南北の美少女を集めながら自らの夢に向かって進むという物語。「アイドル」とは何なのか?、「アイドルが放つ輝き」とは何なのか?という“想い”を追い求めたゆうの10年間の青春物語となっている。
西野は公開日の5月10日まで出演していることがシークレットの存在だった。その役どころは内村演じる伊丹秀一の仲間のおじいさん役でゆうらアイドルとボランティアを通じて触れ合うというもの。今回高山が西野におじいさん役をオファーするきっかけとなったのは高山が『乃木坂46』時代に「どちらがおばあちゃんっぽくフレーズを言えるか2人で競っており、なーちゃん(西野)がすごく上手だったと思いだした」という。
冒頭のあいさつから、西野は「老人のA・Bどっちだけ」と、分からなくなって高山に尋ね「Bだよ」と、軽やかに返しながら“たかせまる”ぶりのトーク。さらに内村が「きょうは(自分が)“白石麻衣“のつもりであいさつに立ちます」と、リップサービスして会場を爆笑に包んだ。
あらためてオファーが来たときの話題へ。西野は「おばあさんならと思ったんですけどおじいさんと言われて。やったことないから……とは思ったんですけど、だけどかずみんも、内村さんもいるし、一緒に立ったら心強いかもと思って、すぐやりたいと伝えました」と、経緯を。ちなみに高山によると、このオファーは「お寿司屋さんでお願いしたんです。最初おばあさんでいけると思うけど、もしかしたらおじいさんになるかもしれないって言って、その後、本当におじいさんに決まって」と、細かい状況を伝えることも。
役作りはした?との質問も寄せられたが、西野は高山に「した?」と声をかけると、お互いおじいさんだけに、枯れたような声になったらいいのではと思いながら演じていたのだと。その結果、高山としては「めちゃめちゃおじいさんに近づけてくれて」と感心したそうだが、西野としては心残りもあるようで、「もっと高みを目指したかった。もっとこうした方が良かったかもと思いました」と、プロフェショナルぶりを窺わせていた。
一方、はたから見ていた内村としては、「ほぼほぼ高山がしゃべってないなって。七瀬ちゃんに任せっきりだった」とチクリと指摘して、高山苦笑いさせた。
そして西野から「青春の時間を覗き見しているような気分になるキラキラした映画だなって感じました。かずみん(高山の愛称)が執筆しているときに、結構近くにいたかなって思うんです。グループ活動しているときに、小型のパソコンを持って歩いていて、みんなが休んでいる時間も打ち込んだりしていて。それでも、弱音的なものは聞いたことがなかったし、ただただ打っている姿をひたすら見ていたから、それが一冊の本になって、映画が公開されるって本当にすごい。私には絶対できないことなので、素晴らしいなって思っていました」と、その努力を温かな視線で見守っていたそうで、それをたたえ高山も瞳をうるませながらその話を聞いていた。
映画『トラペジウム』は公開中!
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ