“ガッキー”の愛称で親しまれる俳優・新垣結衣が5月29日に都内で主演映画『違国日記』(監督:瀬田なつき/配給:東京テアトル ショウゲート)公開直前イベントを俳優・夏帆、瀬田監督とともに開いた。
本作は『さんかく窓の外側は夜』を手掛けている漫画家・ヤマシタトモコ氏が2023年6月まで6年間掲載していた同名漫画が原作。人見知りな小説家の高代槙生(新垣)と、その姪・田汲朝(早瀬憩)の同居譚を描いている。性格も年齢も異なるふたりの交流を軸に、他人との関わり合いや大人が抱える正直な悩みを鋭くも優しい視点で炙りだしていく。
この日は、新垣とW主演をしている早瀬憩は登壇していないということで、おとな目線から作品を語っていくというコンセプトで展開。トークで、新垣は槙生の親友の醍醐役で出演している夏帆との関係性を話していくことに。2人は本作で映画初共演なのだそうだが、空気感や息が合っていたという。
新垣は「打ち合わせとかはしなかったんです。(夏帆とは)10代のときに、お芝居とは違うんですけどご一緒していたことが10年以上共演することがなかったんですけど、ずっと昔から知っている人いう意識があって、会っても、『わー!久しぶり~』という感じでした。夏帆ちゃんが醍醐を演じると聞いたときにもキャラクターというのも、醍醐と槙生の2人というか、一緒に過ごしてきた時間を表現するときにすごく安心感があるなと感じてて」といえば夏帆も「同じこと思っちゃうな(笑)」と、2人で向き合って笑い合い通じ合っている様子。
夏帆も「すごく久しぶりのはずなのに、特別アプローチしてして役作りうするとかはなくても、これは大丈夫だと感じるというか。ほんとうにあいさつ程度くらいで」とのやり取りだけでも十分だったのだとか。
この夏帆のコメントに新垣は胸をなでおろしながら「私は親近感を持っているけど、相手はそうじゃないこともあるし」と、ニッコリ。続けて新垣は「撮影の合間も醍醐として華やかにしてくれて。槇生が醍醐に節目節目で助けてもらっているんですけど、私自身も夏帆ちゃんの存在に助けられながら過ごしていました」と、振り返っていた。
また瀬田監督とも相性がよかったようで、新垣は「嬉しかったのは、私が疑問に思っていたとかそういう部分も瀬田さんも同じ感覚でいてくれたみたいで、そう思った箇所がお互いに一致していたらしくて。それは、分かち合えた気がして、すごく嬉しかったです」と喜んだそうで、「ここまで話を聴いてもらっていいのかなって。おかげで作品にちゃんと正面から向き合えたと思います。ありがとうございます」と、お礼していた。
ほかにも、イベント中、好きなセリフを聞かれた新垣は「難しいですね」と言いながら、体を揺らして考え込む様子などを見せつつ、「みんな、それぞれの境遇で抱えているものがあって、みんな違う人間で。違う人間だけど一緒にいることで、トラウマに触れてヒリッとするような瞬間もあるかもしれないけど、一緒にいることで優しい時間を過ごすことができるのが救われる物語だと思っていて。いいですよね(笑)。その空気が映画の中にも表現できたかな、映画の中で感じてもらえるかなって思っています」と、メッセージを寄せていた。
映画『違国日記』は6月7日より全国ロードショー予定!
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ