花江夏樹ら「数分間のエールを」公開記念舞台あいさつ!率直な感想は「超嬉しい」

花江夏樹ら「数分間のエールを」公開記念舞台あいさつ!率直な感想は「超嬉しい」1

 オリジナル劇場アニメーション『数分間のエールを』(監督:ぽぷりか/配給:バンダイナムコフィルムワークス)公開記念舞台あいさつが6月16日に東京・TOHOシネマズ新宿で開催され朝屋彼方役の花江夏樹、織重夕役の伊瀬茉莉也、外崎大輔役の内田雄馬、中川萠美役の和泉風花、ぽぷりか監督が登壇した。

 ヨルシカのMVやTVアニメ『可愛いだけじゃない式守さん』のED映像などを手掛けぽぷりか監督も所属している映像クリエイターチーム『Hurray!』(フレイ)が映像統括を担当し、脚本は脚本家・花田十輝氏、劇中の織重夕が歌う楽曲はボカロPとしても活躍するVIVI氏、歌唱はシンガーソングライターの菅原圭が担当している作品。モノづくりの楽しさや苦しみを瑞々しい描き方で見せる。

 以下、公式レポート部分。

 “モノづくり”を志す人へのエールがテーマということもあり、舞台挨拶では日頃からアニメーションづくりに携わる登壇者の高い熱量が感じられた。花江さんは本作の公開に対する率直な感想を尋ねられると、食い気味に「超嬉しいです!」と回答。アフレコ時は絵ができていなかったからこそ、完成した映像を観て興奮を抑えきれなかったようだ。「みなさんも、作品にエールを送ってもらったような気持ちになっているんじゃないですか?」と言葉を続けると、監督やキャストに感想を迫り観客の笑顔を誘った。他のキャストもまったく同じ感想を抱いていたようで、笑顔になりながら大きく頷く様子が印象的だった。

 ぽぷりか監督は普段一人で“モノづくり”をすることが多いと明かすと、人前に立つ機会に緊張した様子を見せつつも「自分のやりたいことに対して感想をもらえることが本当に嬉しくて。公開日初日は20秒に1回くらいX(旧:Twitter)で検索して感想をスクショにとって……を繰り返したら一日が終わりました(笑)」と公開初日のエピソードを披露。本作の公開を心から喜んでいる様子だった。

 登場キャラクターが絵や音楽など“モノづくり”に向き合っていることから、“モノづくり”に携わっている者としての共通点を聞かれると、キャストそれぞれに役に向き合う姿勢を聞くことができた。

 伊瀬さんは自身が演じた織重の気持ちに寄り添いながら「夢を追いかけて何度も挑戦して、それでも難しくて諦めてしまったけれど、諦めきれない心の内があって。その気持ちは“モノづくり”に携わる者としてすごく共感できるので、心のなかで織重に「諦めないで」と思いつつも、自分の気持ちを沈めて演じさせてもらいました」とアフレコ当時の葛藤を語った。

 内田さんは自身が演じるトノと声優の仕事を重ねて「トノは親の期待や誰かの気持ちに答えなきゃいけないと、回りの気持ちを察知したのだと思う。俺ってなんだろうとか自分らしさが見つけられなくなって、何のためにしているのかわからない。そういうことって老若男女どんな人にも少なからずあることだと思っています。我々は表現の仕事なので、特に感じるところがありましたね」と真摯にコメント。

 一方、和泉さんは夕との共通点が多いと話し始めると「どれだけ頑張っても何にもつながらない時間があると、本当に自分はどうしようもないやつだという気持ちになることがある。そんなときに夕にとっての彼方、彼方にとっての萠美みたいな存在が現れてエールをくれる。それがなにかにつながって、また頑張れることがあるので、誰にでもそんな存在がいるんですよ」と観客に優しくエールを送るように語った。

 本作のエンドロールまで鑑賞した人は気付いたかもしれないが、実は本作にはまだ公開されていないエピソードがある。この日の舞台挨拶では、後日公開予定のボイスドラマについて、その物語の一端が明かされた。その物語では中学時代の彼方が登場するのだが、本編の彼とは少し雰囲気が異なるようで、ボイスドラマを聞いたあとに改めて映画を観るとまた違った楽しみ方ができるそうだ。ボイスドラマに出演している花江さん・内田さんは「ぜひボイスドラマを聞いてから改めて劇場に足を運んでほしい」と繰り返しの鑑賞を促した。

 舞台挨拶の最後には、登壇者のこの作品にかける熱い思いが感じられた。花江さんはこの作品は新しい試みが随所に組み込まれた作品だと称賛すると、「“モノづくり”は無限の可能性があって、やっていて飽きないし、とっても楽しい。本作に参加させてもらえて、自分も一ファンとして背中を押してもらえました。辛いことや頑張ってみようと思ったときに、またこの作品を思い返して一緒に突き進んでもらえたら嬉しいです」と観客の背中を優しく押す言葉で締めくくった。

 映画『数分間のエールを』は6月14日(金)より全国の映画館で絶賛上映中だ。本作の鑑賞後は「#数エールを語ろう」をつけてSNSでアツい想いを投稿して抽選でプレゼントがもらえるキャンペーンを実施中。6月16日現在、著名なクリエイターを含め多くの投稿がX(旧:Twitter)に寄せられている。詳しくは公式サイトをチェックしていただきたい。

 ※記事内写真は(c)「数分間のエールを」製作委員会