永瀬廉よめぼく通じて「今のこの状態の幸せをかみしめつつ」

永瀬廉よめぼく通じて「今のこの状態の幸せをかみしめつつ」2

立ち上がった際にベルトの位置を調整する(撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ)

 “キンプリ”ことアイドルグループ『King & Prince』永瀬廉が6月18日に都内で主演のNetflix映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』(監督:三木孝浩)配信記念イベントを俳優・出口夏希、三木監督とともに開催した。

 作家・森田碧氏のベストセラー『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話』(ポプラ社)をNetflix映画として映像化。小説投稿サイトに投稿されていた本作が編集者の目に留まり“タイトルで筋がほぼわかってしまうにもかかわらず、号泣する”と書籍化され、シリーズ累計50万部を突破する反響を呼んでいる。永瀬は突然余命を宣告され、いろいろなことを諦めながら淡々と日々を過ごす中で、運命の恋に出会うことで再び人生に希望を見出していく主人公・早坂秋人役、ヒロイン・桜井春奈役は出口夏希が演じている。ほか、横田真悠、木村文乃、大塚寧々、仲村トオル、松雪泰子が出演している。

 先月29日に右耳を負傷し今月12日から活動を再開後、初公の場となったが「どうもー」と、元気そうな姿で登壇した永瀬。「ついに配信の日が近づいてきたということで、正直そこまで実感はないんですけど、配信した後の観てくださった方々の反応であったり、どういう気持ちになったかっていうのを聞くのがすごい楽しみです。今日のこの回を経て、ワクワクっていう感情がどんどん高まっているのを今感じております」と、実感が湧きつつあり「早く観てもらいたいです」と、待ち切れない様子を見せる。

 こうした純粋な恋愛作品は初めてという永瀬。「今までは結構抱えているものがあったりとかしつつ恋愛も少しということがあったんですけど、ここまでがっつり恋愛っていう部分にも焦点を当てた作品っていうのは初めて。プラス、お互いがタイムリミットがあるっていう状況での恋愛で、設定に対してワクワクであったりして。なんか不安な部分もあったんですけど、監督とそれと現場に入ってすぐその不安は消えて。今となっては、初めてにしては気負わず自分らしく現場で過ごせたなっていうのは覚えてますね」。

 作品を観てみて「“ここのシーンはどんな感じになったかな?”というそういう目線になることが多くて、作品として楽しむっていうのは今まで100%で楽しむってできなかったんですけど、でも、今回はもちろんそういう目で見つつも、グッとくるようなシーンとかは、“どんな感じになったかな?”っていうのも自然となくなって物語を観てしまって。それで涙を流したということはありました。そこに関しては、今までなかったような出来事なので、 ちょっと自分でも驚いた部分でありますね」と、これまでの出演作品との違いを語る。

 重ねて司会が作品全体の感想を求めると、「眩しいんよ。眩しい、眩しい!画面の明るさとかじゃなくて、なんか眩しい!!なんかそれぐらい17歳で、お互いにタイムリミットがあって、17歳だからこそのピュアさとかまっすぐさとか素直さ、それが春奈と秋人で全然違う形でぶつかり合っていく。でも、それによってちょっとしたボタンの掛け違いみたいなことが起こって……っていうところの切なさであったりして」と、青春作品ならではのものと、「文化祭とかはすごくて、青春っていう感じもあったし、秋人が感じてる部分の表情の切り取り方とかもすごいんです。三木さんが秋人の感じてるものを伝わるように切り取ってくださるので、ほんまにいろんなパズルがうまくはまった作品やなと思いますね」と、感じたことを伝えた。

 また、秋人と春奈へは格別の思いがあるようで永瀬は、「生きていることって素晴らしい。誰しもが そういう側面に瀕する可能性ってやっぱあるわけで……。だからこそ、そういう経験がない人でも、春奈と秋人の姿を見て、今のこの状態の幸せをかみしめつつ、大事な人とどう接していこう、とか、どうやって生きてこうとかっていうふうな、先のことを考えられるような作品。そういう意味でも、前向きになれるような作品だなと思いますね」と話した。

 そんな感想を永瀬が次々伝えていくなかで三木監督が「春奈と秋人がかわいそうじゃなくて羨ましいって思えたんです。期限はあるけど、その中で生命を燃やして想いを寄せ続けることが、眩しいし羨ましいしっていうのを感じたので2人にもその空気感で演じてほしいと思いましたね」というと、永瀬はちょっと悔しそうに「言われたー、それ。“羨ましい”めっちゃいいわ。そう言ったら盗むことになるもんね」とつぶやく。

 すると三木監督は「もう1回言っていいよ」と促すと永瀬が「あらためて2人がかわいそうっていうよりかは……」と言いかけたところに出口が「羨ましいなって」と、永瀬の言おうとセリフをとってしまい永瀬は「連携してるやん!」と、楽しげに突っ込む仲の良さを見せていた。

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 取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ