アイドルユニット『HiHi Jets』作間龍斗が11月23日より上演予定のニッポン放送開局70周年記念公演『138億年未満』(作・演出:福原充則)を主演することが7月14日に発表となった。
作・演出を務める福原充則氏が2019年の『東京キャラバン in 岡山』で上演した短編作品『小渕と韮沢』を長編のオリジナル青春群像劇として福原氏自らが書き直した作品。根拠なき自信、そして夢や努力が踏みにじられ打ち砕かれていく、大多数の人々が経験してきたであろう、“決して生やさしくはない、酸っぱくて苦くも続いていく人生”――若者の希望と挫折、そして“故郷”をキーワードに展開していく。岡山のとある海の見える町を起点に、若者でバカ者だった4人の青春を描きだす。
作間演じる主人公・小渕勲は、裏付けのない自信だけど、東京でも通用するはずだ……と、高校卒業後、希望を抱き上京したものの、実とのギャップにじわじわと押しつぶされていくという役どころ。本作で外部舞台初出演を果たす。
作間以外のキャストも発表。小渕の通う高校の同級生であり、校内のアイドルでダンサーになることを夢見て大阪へと旅立ってきた韮沢カスミに桜井日奈子。小渕が子供の頃から通った映画館の息子・福武長一を若林時英。高校時代に小渕や福武と一緒に映画部を創設する矢田建生をお笑いコンビ『蛙亭』の中野周平。さらに、倉沢杏菜、菊池銀河、井上向日葵、相原未来、永島敬三、山口航太が出演となる。
今回の発表にあわせ、福原氏、作間、桜井、若林、中野からコメントが寄せられた。以下全文。
●福原充則
「才能は人に留まらない。才能のある人も大抵5年でそれを失う」というようなことを言ったのは宮沢賢治だったと思います。
なんともまぁ…な言葉です。残酷とも言えますし、だからこそ諦められるとも言えます。これは甘酸っぱくもない、ほろ苦くもない青春物語で、“じゃあどんな青春なんだ”と言われれば、酸っぱくて苦いやつです。現在進行形で青春している方にはもちろん、最近ようやく冷静にあの頃を振り返れるようになってきた中年の方にも見て頂きたいです。
●作間龍斗
小渕勲役を演じる、作間龍斗です。
以前、福原充則さんの舞台を拝見したことがあり、今回ご一緒させていただけると聞いた時はとても驚きました。
舞台の経験が少ないのでわからないことだらけだとは思いますが、皆さまに楽しんでいただけるようキャスト・スタッフさんとともに、準備して参ります。ぜひ劇場まで足を運んでいただけたら嬉しいです!
●桜井日奈子
学生時代、誰でも根拠のない自信に夢を見させられた経験があると思います。
その夢が叶えられる人は一握りであると知っても、その一握りにもしかしたら自分は入るかもしれないという期待。
この作品は、その期待をことごとく裏切っていきます。こんなにも酸っぱい青春群像劇は初めてです。
私が演じる韮沢は、ダンスの道を志す学校の人気者。韮沢も、いつしか夢と現実のギャップに折り合いをつけていくことになるのでしょうか。観てくださる方にとって、“今”に光を感じられる作品になったらいいなと思います。
●中野周平
長編の舞台は初挑戦、気合十分!舞台となる岡山は僕が青春を謳歌した街です。学校、部活、ゲームセンタースターダスト、バイト先のラーメン哲、旭川の河川敷でのたそがれ。たくさんの思い出がある岡山で、また新しい青春を味わえます。岡山の景色を思い浮かべながら楽しみたいと思います。
僕が演じるのは、主人公といつも一緒にいる矢田建生という友達です。でえれぇええやつじゃけ、頼まぁ!
以上
ニッポン放送開局70周年記念公演『138億年未満』東京公演は11月23から12月8日まで本多劇場にて、大阪公演は12月12日から12月16日までサンケイホールブリーゼにて上演予定!
■STORY
1996年岡山。高校生の小渕(作間龍斗)は、友人の福武(若林時英)や矢田(中野周平)と共に映画同好会に所属し、バカ騒ぎをしながら映画を撮っていた。一方、同じ学校の韮沢(桜井日奈子)はダンス部に所属し、校内のスターとして大人気だった。文化祭の準備期間、当日と充実した日々を過ごす2人。友人達はもちろん、当の本人らも、卒業後に輝かしい未来が待っていることを確信していた。そして4年後、小渕と韮沢はそれぞれ東京と大阪で、生活していた。生活しながら、静かにすり減っていた……。