ミュージカル『二都物語』(翻訳・演出:鵜山 仁)が2025年5月に東京・明治座で上演予定であることが8月7日に発表となった。
作家チャールズ・ディケンズの全世界で2億冊以上発行されている小説が原作。18 世紀のイギリスとフランスの二国間で起こる2 人の青年と1人の美しい娘とのドラマティックなロマンス物語。アメリカでミュージカル化されたのは2007年。翌年にはブロードウェイに進出し、2012年には韓国でも上演され、賞賛を浴びている。日本では2013年夏、帝国劇場にて日本初上演されており、12年の時を経て明治座での上演となる。
核となる3人、主人公の弁護士シドニー・カートンに井上芳雄。フランスの亡命貴族チャールズ・ダーニーに浦井健治。2人から想いを寄せられる、美しく心優しい女性ルーシーは202 年に宝塚歌劇団宙組トップ娘役に就任し、チャーミングな雰囲気と華やかなダンスで注目を集め退団後初ミュージカルとなる潤花がキャスティングされている。
ほかにも、ルーシーの父でバスティーユに17年間投獄されていたドクター・マネット役に福井晶一、ドクター・マネットの元使用人で貴族を恨むドファルジュ役は初演に続き橋本さとしが続投。その妻で貴族に深い恨みを抱くマダム・ドファルジュ役に未来優希、ダーニーの叔父で市民を酷く虐げるサン・テヴレモンド侯爵に岡幸二郎、小悪党バーサッドは福井貴一が、墓堀りのジェリー・クランチャー役は宮川浩が演じる。
■STORY
18世紀後半、イギリスに住むルーシー・マネットは、17年間バスティーユに投獄されていた父ドクター・マネットが酒屋の経営者ドファルジュ夫妻に保護されていると知り、パリへ向かう。無事に再会し父娘でロンドンへの帰途の最中、フランスの亡命貴族チャールズ・ダーニーと出会うが彼はスパイ容疑で裁判に掛けられてしまう。そのピンチを救ったのはダーニーと瓜二つの酒浸りの弁護士シドニー・カートン。3人は親交を深め、ダーニーとルーシーは結婚を誓い合う仲になる。カートンも密かにルーシーを愛していたが、2 人を想い身を引く。穏やかな暮らしが続くかに見えたが、ダーニーは昔の使用人の危機を救おうと祖国フランスに戻り、フランス革命により蜂起した民衆たちに捕えられてしまう。再び裁判に掛けられたダーニーだったが、そこで驚くべき罪が判明し、下された判決は死刑。ダーニーとルーシーの幸せを願うカートンはある決心をし、ダーニーが捕えられている牢獄へと向かう――。