俳優・萩原利久が2025年4月に公開予定の映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(配給:日活)を主演することが9月18日に発表。あわせて共演には河合優実、脚本・監督は大九明子氏が務めることもアナウンスされた。
本作はお笑いコンビ『ジャルジャル』福徳秀介が2020年に小説家デビューを果たした際に上梓した恋愛小説が原作。冴えない大学生活を送っていた小西徹(萩原)がある日の授業終わり、お団子頭の桜田花(河合)の凛々しい姿に目を奪われた恋に落ちたことから始まる物語。意気投合した2人だったが、運命を変える衝撃の出来事が2人を襲うことになり……。
またこれまで、映画『勝手にふるえてろ』(17)、『私をくいとめて』(20)、「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」(NHK/23)などを手掛けてきた大九監督。個性的かつリアリティあふれる女性主人公を描くことが多かったが、恋愛作品としては初の男性主人公の物語に挑戦となる。大九監督作品には、「想ひそめし」(メーテレ/15)、『美人が婚活してみたら』(18)に続き、3作目の出演。一方、河合は「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」以来、2度目の大九監督作品出演で、萩原とは初共演となっている。
撮影は今年4月6日~4月28日にかけて関西を中心に敢行。原作者・福徳の出身校である関西大学が、撮影に全面協力。原作の世界観そのままに、小西のリアルな日常を映し出している。そのティザービジュアルも、関西大学構内で撮影されており、青空の下、出会う前の小西と桜田を切り取っていて、今後の2人に期待が膨らむビジュアルになっている。
今回の発表にあわせ、萩原、河合、大九監督、福徳からそれぞれコメントが寄せられた。以下全文。
●小西徹役/萩原利久コメント
小西を演じてみて、「本当に難しかったな」というのが率直な感想です。全体でもそうですし、シーン1つ1つを取ってみても常に掛け違えているんじゃないかと考えていました。とことん自由だけど、とことん考える、そんな現場でした。
河合さんと初共演して、すごく強くて、しなやかな方だなと思いました。小西と桜田さんのやりとりはこれっていう正解がなく難しいと思うんですけど、河合さんはしっかりと芯を持って演じられていて、とても頼りにさせてもらっていました。
世の中で見たら小西たちがやっていることはすごく小さなテリトリーの中での話で全員が共感できるものでないかもしれません。ただ共感できない人も小西たちの世界をちょっと覗くような感覚で見てもらえたら楽しんでいただけると思います。
ぜひみなさん劇場でご覧ください!
●桜田花役/河合優実コメント
桜田花を演じました、河合優実です。
人を想うというシンプルなことを、それぞれの立場でひねくれながら、それでも大切にわかろうとしているような人たちのお話でした。そして映画を作る私たちも登場人物たちと一緒になって、大切なことを大切にわかろうとしていた現場だったような気がします。その答えのない営みを萩原利久さんはとてもまっすぐな力で、一緒にしてくれたと思っています。また、このような作品で大九明子監督と再会することができたことを嬉しく思います。この映画を通して出会ってくれたみなさんに感謝しています。
ご覧いただいたみなさんの胸に風が通り抜けるような映画にきっとなりますように。
●監督・脚本:大九明子コメント
このシナリオを書き始めた2年前、私は命のことばかり考えていました。永遠だと思っていた身近な人の命や、紛争戦争で奪われる命のことなど。だからでしょうか、若い登場人物達がピリッと張り詰めて命を燃やす一瞬一瞬を、せめて私が撮る間くらいは間違いも含めて全部肯定したかったのです。お久しぶりー、の萩原利久さんも、この間はどうもー、な河合優実さんも、私にとってはお馴染みのお二人、どちらもキラキラ燃えていました。“セレンディピティ”と呼びたくなる面白い偶然がいくつも重なり合って完成した本作。映画館の暗がりにて、皆さんをお待ちしております。
●原作:福徳秀介(ジャルジャル)コメント
映画化、とても嬉しいです。めちゃくちゃ嬉しいです。〈嬉しい〉に勝る言葉はないですね。
完成した映画も見させていただきました。最高の映画でした。それはそれは最高の映画でした。〈最高の映画〉なんて安易な言い方ですが、本当に最高の映画です。
この映画、皆さまに本気でオススメします。
皆さまの大切な2時間を、この映画にくださいませ。
見終わったあとは、放心状態になります。そして誰かと喋りたくなります。
※記事内画像は(c)2025「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」製作委員会