ネスレシアター最新作『わかれうた』完成発表会が7日、都内で開かれ黒木瞳監督(56)、女優・石野真子(56)、ネスレ日本の高岡浩三代表取締役社長兼CEOが登壇した。
2016年に長編映画監督としてデビューした黒木監督が初のショートフィルムに挑戦。7日からネスレシアターのサイトで公開となる本作ではコーヒーの香りを通して、青春時代の別れと、大人になってからのそれぞれの再会を、甘酸っぱく、そしてほろ苦く描くドラマとなっており、石野が主演し、劇中曲には中島みゆきの『わかれうた』が使用されている。
今回の制作は1年前、黒木監督が長編を公開する直前あたりで高岡社長が声をかけて実現したものだったそうで、その出来には「いち視聴者として楽しめた」と、満足げ。
石野は、「女優さんとしてご一緒することはありましたけど、黒木監督と作れたのが嬉しくて、とても素敵な映像で、音楽とともにすっと入れて、心を連れ去られてしまう感じがして嬉しかったです」と、称えた。
黒木監督へは監督としての醍醐味はあったかと質問が挙がると、「まだ、監督としての醍醐味を感じられるほどの域には達していませんが、お客さまに楽しんでいただきたいという一心で作りました」と、気持ちを語ると、「私自身の修学旅行の思い出というのを発端に、脚本を書いてもらって、完成するまでコツコツやってまいりました。映画ですから余韻を長く伝えたいとか、真子ちゃんお顔をもう少し長く見ていたいというのをグッとこらえて短い中で何を伝えたいかというのを考えながらでしたけど楽しい作業でした」と、しみじみ。
撮影での黒木監督の演出へ石野は、「とても自然というか、好きなようにさせて頂いて」と、自由度は高かったようで、「もう少し怒られるかと思ったのですが、褒めて頂いて乗せても頂きました。監督の『良かったよ』の一言で頑張れる気がしますし、『ようこそ!黒木組へ!!』と、迎えてくださった感じでした」と、温かいものだったそうで、黒木監督も「女優の気持ちは分かるので」と、笑みがこぼれていた。
ほかにも、劇中では小道具にカセットテープが見えるシーンがあるそうだが黒木監督は「あれ私のなんです。17歳から18歳ごろに入れていたのが映っているんですよ」と、作品がさらに楽しくなるワンポイントも披露していた。