“かしゆか”樫野有香、“あ~ちゃん”西脇綾香、“のっち”大本彩乃によるテクノポップユニット『Perfume』が11月27日に都内ホテルで『第53回ベストドレッサー賞』の芸能部門を受賞したことから授賞式に登壇。授賞式後に取材陣からの囲み会見に応じた。
『Perfume』の選考理由として、「世界を舞台に活躍し今年で活動25周年を迎えた。あ~ちゃん、かしゆか、のっちの3人組ユニット、Perfume。音楽とファッションとテクノロジーを融合させて時代の最先端を表現し、自らが楽しみ未来の可能性を広げ、人々に勇気を与えるベストドレッサーです」と、説明がされた。
会見では受賞を知った場所を問われあ~ちゃんは「どこじゃったかいね?」と2人を見るとのっちから「『ネビュラロマンス 前篇』というアルバムを出しまして、そのツアーの選定を大阪でしているときに楽屋で聴きました」と振り返る。受賞へあ~ちゃんは「えっあの?あの!?ベストドレッサー賞って想像もしてなかったので、なんか芸能人みたいすごい、えっ!?って前のめりになって」と、当時の驚きを再現した。
ベストドレッサー賞を受賞できたことへかしゆかは「本当に嬉しいです。ライブでは衣装にこだわっていて、テクノロジーとかけ合わせた演出も衣装から一緒にテクノロジーで入る衣装も研究してるので。でも、ベストドレッサー賞を受賞できると思わなかったので嬉しいです」と、喜びもひとしおといった様子。
本日の装いはファッションブランド・マメクロゴウチをまとっているという3人。その着こなしなどのポイントを話していくことに。
かしゆかは「私達も日本人の豊かさや大切な部分を意識してライブをしているので、出るなら絶対“マメ”がいいよねってこだわって決めました。私はツーピースで透けている感じが“マメ”特有だと思います。スカートもシルエットも女性が美しく見えるラインを拾ってくれているので、そういうところが気に入っています」。
あ~ちゃんは「海外とか行ったときにも、『どちらのブランドなの?』と聞かれることが多いんです。なので海外に行くときには着ていくようにしていて。それに私達にフィットするので。私は“金太郎さん”みたいなデザインというか……これなんていうんだっけ?ワンショルダーか(笑)。これはベストドレッサーでも受賞せんと着れんわ~というような服だと思うんですけど、その賞を頂いたので着ることができました。このデザインは金継ぎのデザインだったけ?日本の伝統工芸から着想されているブランドなので、色も合わせて」。
のっちは「いつもパンツスタイルなので、きょうも特別な場なのでパンツスタイルできました。あとは3人とも田崎(真珠)さんのダイヤモンドとジュエリー、ダイヤモンドとパールの輝きを借りてお届けしております」というとかしゆか&のっちがジュエリーがよく見えるポージングをするお茶目な姿を見せることに。
25周年を振り返ってもらうとあ~ちゃんは「一言では言い表せないですね」としみじみ。「でもこの3人で骨折したりせず、変わらず、誰も激太りしたりとかせず続けられているのは奇跡的なことだなって思います。大人になるといろんなことを覚えるし、いろんなぜい沢をしたくなったり、好きなことも変わったりすると思うんです。でも3人は幼なじみであり、9歳のときから一緒にいるので同じものを見て同じことを体験してきたからこそ、続けられているというか。年々仲良くなってますし、明日も3人でご飯行くし……きょうこの後も行くし、ふふふふ」と3人で笑顔を見せつつ「もうほんま家族以上っていうか。女性の幸せは結婚とよく言われてますけど、それ以上に幸せなことってたくさんあるんだよっていうことを体現できていたらいいなって。私達の歩く姿を見て、女性が自分だけの人生を歩めるようになればいいなと思っています」と気持ちを話していた。
そんな3人にお互いの衣装や体型などチェックしている?という問い掛けもかしゆかは「衣装を決めるとき、それぞれフィッティングしているときに、『もっとこうした方がのっちの体の良さが出るよね』とか、『あ~ちゃんはもっとこうした方が綺麗になるよね』とか話し合いながらです」とのことで、コンサート衣装なども「デザイナーさんと話し合って、ここをこうした方がダンスが綺麗に見えるねとか、3人とも衣装の形は違うけど、揺れるパーツは一緒の方がいいよねとか、工夫しながら作っています」と、そのクリエイティブの細かい部分までのこだわりを窺わせていた。
記者からは名前もメンバーも変わらず25周年のグループがベストドレッサー賞を受賞するのは初なのだそうで世界で活躍もしているということであ~ちゃんは「おかげさまさまさーまさまです(笑)」と楽しげな様子を見せていた。
そして最後にあらためて1人1人に心境を質問。
あ~ちゃんは「時代をリードする各所の方に贈られている賞と聴きました。そんなふうに目標にして活動してきたわけではないですけど、その時代その時代に1番格好いいなと思うことをやってきたつもりです。その積み重ねがこうして大きな賞につながったのかなって思うと、25年無駄なときはなかったし、それを続けてやってきて良かったなと思いました。おかげさまさまです。ありがとうございます」。
かしゆかは「『Perfume』が25周年を迎えたタイミングで、このような素敵な賞を頂けたことを嬉しく思っています。私達がいろんな活動をするなかで、たくさんの方にどっか、ちょっとずつ夢を与えられたり可能性を感じられるような活動をできていたらいいなと思っているので、ファンの方にはとても感謝しています。その方々がいないと私たちはここまで続けられなかったので、これからツアーを周る中で愛を返していければと思います」。
のっちからは「応援してくださっているみなさんのおかげで頂けた賞だと思っています。ツアーもありますけど、そこで私達からの愛を返していきたいと思います」。
本賞は一般社団法人日本メンズファッション協会(MFU)が主催する年末恒例のイベントで今年で53回めを迎える。選考方法はジャーナリスト(TV局、新聞社、出版社、専門紙、そのほか)、今までのベストドレッサー受賞の方々から、MFUの会員からのアンケート結果をもとにMFU選考委員会によって推薦を行う。その選考基準としては(1)時代に左右されない主張のあるお洒落をしている人(自主性)、(2)ファッション性のある着こなしをしている人(流行性)、(3)時代的な話題性に富んだ人(時代性)、(4)魅力ある人間性を備えた人(人間性)、(5)国内外を問わず活躍している人(国際性)となっている。
■受賞者一覧
◯学術・文化部門
田中里沙
◯芸能部門
津田健次郎
Perfume
MEGUMI
◯スポーツ部門
富樫勇樹
◯インターナショナル部門
宅見将典
◯特別賞
高橋英樹
※初稿にて受賞の話を聞いた箇所に脱字がございました。お詫びして訂正いたします。
取材・撮影:水華舞 (C)エッジライン/ニュースラウンジ