劇場アニメーション『デジモンアドベンチャー tri. 第6章「ぼくらの未来」』(監督:元永慶太郎/配給:東映アニメーション・東映)前夜祭上映会が4日、新宿バルト9で開かれ元永監督と『デジモンシリーズ』のキャラクターデザインを務める渡辺けんじ氏が登壇した。
初代『デジモンアドベンチャー』シリーズの続編を全6章で描く劇場アニメーション『デジモンアドベンチャー tri.』。2015年11月に第1章『再会』から始まり、16年3月に第2章『決意』、同9月に第3章『告白』、昨年2月に第4章『喪失』、同9月に5章『共生』が上映されファンからの熱い支持を得ている作品。第1章『再会』から第5章『共生』までの累計興行収入は7.5億円、動員数48万人を記録するなど、その人気の健在ぶりを見せている。そのフィナーレを飾る本作では、世界の崩壊を食い止めるため、選ばれし子どもたちとパートナーデジモンたちの必死の戦いが描かれる。
本作のオープニングテーマ『Butter-Fly~tri.Version~』とともに登場した2人。ついに最終章の劇場上映開始が明日に迫った今の心境を元永は「肩の荷が降りてホッとしています。足掛け6年くらいかかわってきた作品なので、心にぽっかり穴が空いたような気持ちです」と、少し寂しげ。渡辺氏も「本当に長かった。スタッフのみなさんよくやっていただいて、感謝しています」と、感慨深そうな様子を見せた。
本作で注目してほしいシーンへ、元永監督は「“選ばれし子どもたち”をあえて大人の顔で描いているシーンはぜひ注目してほしいです。また、随所に細かい演出を入れているので、何度でも観て頂きたいです」と、こだわりの演出が散りばめられているのだとか。一方の渡辺は、「ガブモンとヤマトのラブシーンです。(ガブモンもヤマトも)お互いシャイなのにあそこまでいったかとキュンとしました」と、明かすとこれには場内からも笑いが巻き起こる。ちなみに、本作でストーリーの鍵を握るキャラクター“オルディネモン”のデザインについての話に。渡辺氏は「禍々しくも母性があって、悲しげなイメージで描きました」と、解説もあった。
イベント終盤にはサプライズとして、「デジモン」の新プロジェクト始動も発表され、こちらは映画本編でもラストにアグモンがコメントを寄せるものがあり、今後も目が離せないものになりそう。
そんなアナウンスを受け最後に、渡辺氏は「『デジモンアドベンチャー tri.』があるからこそ、次の未来につながっていくと思います。これからもみなさんと一緒に『デジモン』を楽しんでいきたいと思います」といえば元永監督は「今回の『tri.』は子どもたちが大人になるというテーマを掲げています。“選ばれし子どもたち”が何かを失くして、何かを掴んでいくという少しきつい話でもありますが、本編の最後にアグモンが言うセリフが僕たちスタッフからのメッセージのすべてだと思っていただければと思います。本作を観て、仲間たちは常にいる、絆は常に繋がっていくものだと感じていただけたらいいなと思います」と、気持ちを伝えてその場を後にしていた。
劇場アニメーション『デジモンアドベンチャー tri. 第6章「ぼくらの未来」』は公開中!