TVアニメ『SAKAMOTO DAYS』第1話・第2話の先行上映会が1月5日に開催され坂本太郎役・杉田智和、朝倉シン役・島﨑信長、陸少糖(ルーシャオタン)役・佐倉綾音、坂本葵役・東山奈央、坂本花役・木野日菜が登壇した。
愛する家族との平和な日常を守るため、元・伝説の殺し屋の坂本太郎が、次々と迫りくる刺客に挑む作品。
以下、公式レポート部分。
満員御礼で行われたこの日、坂本太郎役の杉田は観客からの大歓声に「みなさん、元気が良いですねえ~!」と満面の笑み。YouTubeのTMS アニメ公式チャンネルと新宿の大型街頭ビジョンでもリアルタイム配信されていることから「はしゃいじゃおうか!?」と共演者共々、和気あいあいでスタートした。
先行上映会で一足早くお披露目となった第1話・第2話の見どころについて聞かれた杉田は、効果音やアクション時の吐息を挙げながら「坂本がラーメンをすする音はSEではなくて自分で出しています。あとは戦いのときの吐息。(殺しの)達人であればあるほど、息を入れると必死で弱そうに見えるので、今回はあまり息を入れないようにしています」と演じる上でのこだわりを解説。アフレコではテストで息の入れ方を確認しながら進めたと明かし「太っているから坂本はすぐに息が上がるって?…そう思った瞬間、お前は負けだ!」と言い放って観客を笑わせた。
朝倉シン役の島﨑は「エスパーのシンは心が読めるので、相手の心の描写がないとしても、シンとしては相手の心を読み取って喋ったのかなと想像しながら演じたのが楽しかった。相手の心の描写がない場面でも『たぶんシンは相手の心を読んで喋っているな…』と紐解きながらみて欲しいです」と見どころを挙げた。
陸少糖役の佐倉は「(本作は)話が進むにつれて命の危険を感じる部分が増えてくるけれど、第1話・第2話ではここでしか味わえない、戦いの物語の幕開け感があります。原作ファンの方には『こんな時期もあったよねえ』と懐かしんで振り返っていただけるはず」と予告。アフレコに際しては台本と共に該当する原作漫画のシーンも渡されたそうで「原作に沿って大切に作っていきたい、という制作陣の気概が感じられました」と原作をリスペクトしながらの制作の様子を明かしていた。
自身が演じたキャラクターのほかに気になる登場人物を聞かれると、杉田は「南雲。坂本にとっては知られたくない過去を知る人物。あまり会いたくないのに(坂本商店に)すぐ来る」とORDERのメンバーを挙げ、東山はいつもブツブツとなにかをつぶやいている同じくORDERの篁について「アフレコ衝撃的でしたよね!」と振り返り、篁役の大塚芳忠が何を言っているのか聞こうとしたエピソードを明かすと、杉田と島﨑も同じ質問をしようとしていたと告白。木野は演じた坂本花と関わりが多いという眞霜平助を「すごく優しそうな顔をしている。ピー助との組み合わせが大好き」と語った。
またアフレコ収録の話題になると、杉田は「分散収録が緩和されて基本的に全員で集まって録るようになった」と振り返り、佐倉も「久々のマイクワークでした。そんな中で杉田さんが優しくみんなをエスコートしてくれて、アイコンタクトでスムーズに収録が出来た」と回想。坂本の妻・葵役の東山も「マイクの高さも演者の背丈に合わせているので、杉田さんが背の低いマイクを木野ちゃんや私に譲ってくれたりして…。『お父さん!』となった」とベテラン杉田の采配に感謝していた。
そんな中、アフレコで杉田が島﨑に嫉妬していた事実が発覚!?島﨑が「葵さんや花ちゃんがシンと仲良くしているシーンがある度に、杉田さんが『だいぶお気に入りだなあ…』と耳打ちしてくる」と暴露すると、当の杉田は「葵さんの『シン君』は語尾が上がるのに、『あなた』の時は語尾が上がらない?」とまさかのジェラシー。さらに島﨑が「確かに葵さんからの『シン君!』は気持ちが上がる」とニヤリとすると、杉田は声を低めて「ノブ、後で話があるぞお……」とジョークを飛ばして場内爆笑となった。
坂本ファミリーの家訓「人を殺さないこと」にちなんで、キャスト陣が演技をするうえで絶対に守っていることを発表。杉田は「演技をする上での自分のルールがあるとしても、それを他人には押し付けない。厳しさとは自分に課すものであって、それを表に出さないようにしている」と話し、島﨑は「自分の出来る範囲ではあるけれど、常に“作品のため”という意識は持っていたい」と述べた。
佐倉は「根本にあるのは役として生きる事。これは最低限のやるべきことだけれど1番難しい事。役を演じる上での第一歩であり、すべてであり、ゴール。役者が一生抱える課題であり悩みであり苦しみ。セリフに台本の文字が見えたらそれは芝居ではないと思うので、文字が見えない芝居をするにはどうするべきかを考え続けています」と実感を込めて吐露した。
東山は「声優の優の字自体に芸事をするという意味があるらしくて、漢字の成り立ちとしても〈憂う〉人の側にいて芸事をして元気を出してもらうことがこのお仕事の根幹だと解釈しています。優しさや愛を大事にしています」とトリビアを交えて紹介。木野は「台本を読むときに、自分のセリフに色付けをするというルーティンがあります。初めのころはアフレコ収録で緊張して目がグルグル回ってしまうこともあった時もあるので、おまじないの意味を込めて色付けをしています」と独自の願掛けを明かしていた。
大盛り上がりの新春トークイベントもあっという間に終了の時刻に。最後に主演の杉田は「愛すべきファミリーと日常を守る。頭で考えることなく、自然と坂本太郎は動いています。皆さんの日常の中にも『SAKAMOTO DAYS』が自然と組み込まれていったら幸いです。今後ともよろしくお願いします!」と放送スタートに向けて期待を寄せていた。
※記事内写真は(C)鈴木祐斗/集英社・SAKAMOTO DAYS 製作委員会