俳優・早乙女友貴(21)が15日、東京・有楽町のオルタナティブシアターで舞台「アラタ〜ALATA〜」(構成・演出:岡村俊一)の報道陣向け公開稽古を行い、「ハードで長丁場な作品なので、ケガなくスタッフ一同、がんばっていきたい」と決意を新たにした。
同劇場のこけら落とし公演として7月7日に開幕するもので、日本が誇る高度な殺陣アクションにヒップホップ、ジャズ、コンテンポラリーの異なるダンスパフォーマンス、さらにはワイヤーアクション、プロジェクションマッピングを融合させたサムライ・エンターテインメントで、すべてセリフなしのアクションで魅せるノンバーバルスタイル。2020年、巨大都市トーキョーに戦国時代からタムスリップしてきた武将・アラタ(早乙女)が現代を生きるOL・こころ(Elina・24)と出会い東京珍道中がはじまるという物語。
この日の公開稽古では、平凡な毎日に孤独感を深めるこころの複雑な心境をElinaがダンスパフォーマンスで繊細に表現、さらにアラタ役の早乙女もキレのいい殺陣の一方で、時折ダンスと融合したスローテンポの殺陣アクションを披露するなど、新しい殺陣の世界を開眼。主演とサムライ・アクションディレクターを務める早乙女は「殺陣もまだまだ一個一個細かい部分で詰めるところがいっぱいある。最後までがんばってもっともっといい作品にしたい」とやる気満々。一方、こころ役とともにダンスクリエイターを務めるElinaは「きょうは3曲やったが、ほかに何曲もある。キャストはひとりひとり役割をもっていて、そのひとりひとりのストーリーまで緻密に伝えていきたい」とこちらもストイックだ。「ノンバーバルの舞台は数多くあるが、普通の芝居に殺陣やダンスなど複合したものはなかなかない。それを共存させる特殊な魅力をもった作品だと思う」としみじみと話した。
稽古後の会見では作中で戦国、現代と時代が変わっても常に戦う相手役を演じる塚田知紀(42)に「早乙女クンは500年にひとりの天才!」と大絶賛された早乙女だが、「500年にひとりなんて、そんなわけないでしょ。僕のお兄ちゃん(早乙女太一)だって100年にひとりとかなのに」と、それまでの鋭い表情から一転、頬を緩ませていた。