俳優・高杉真宙、声優・Lynn、藤井ゆきよ、内田雄馬、女優・和久井映見が1日、東京・新宿バルト9で劇場アニメ『君の膵臓をたべたい』(監督:牛嶋新一郎/配給:アニプレックス)初日舞台あいさつを牛嶋監督とともに開いた。
作家・住野よる氏の小説デビュー作にして累計発行部数260万部を突破した人気作。2017年には実写映画化され感動を呼び、このたび劇場アニメとなった。他人に興味を持てずいつも1人本を読んでいた主人公の『僕』(高杉)が、クラスの人気者・山内桜1良(Lynn)が膵臓(すいぞう)の病気で、余命いくばくもない秘密を知ったことから始まる関係性の変化、そして訪れる残酷な現実などが描かれる。
高杉は、「自分は今回、この作品に関わることができてよかったなって。いま心の中でメチャクチャ盛り上がってて、素の僕が出てきそうな感じで、この場で『大好きで~す!』って叫べるくらい。なかなか舞台あいさつでここまで変な気分になることはないですね」と、いままでにないテンションにまで上がっているとはにかむ。
印象的なシーンへは、高杉は「花火のシーンが大好きです。あそこはハッピーエンドなんじゃないかなって思うんです。アニメならではのアングルで、音楽も乗っていて、綺麗でバーっと盛り上がっているシーンで」と熱弁。
Lynnは主人公と桜良が海に行くシーンだそうで「心が動き始めたかなといううシーンで素敵なシーンだなと思いますね」といい高杉は「心が近づいているシーンで青春感が出ていますよね」と、うなずいた。
『僕』と桜良のクラスメイトの隆弘役で出演する内田は、「あえて自分の登場しているシーンを」と、前置きして笑わせつつ、「隆弘の登場シーンは2シーンしかないからこそ大切にしてあげたいなと思っているんです。桜良たちと、高校生たちと違うところにいる『僕』という対比を出せていたら」と、思いを話していた。
イベント中盤では、劇中で主人公と桜良が距離を縮めるきっかけとなった“真実か挑戦か”ゲームに挑戦。もし質問に答えられない場合には質問の代わりに「お題」を出してもらい、そのお題に挑戦しなければならないというルールで進行する。
最初に高杉が指名されたが、“真実”は気になる異性と仲良くなる方法、“挑戦”は誰かをお姫様抱っこというお題が提示されることに。すると、内田が手を広げだし、猛アピール!これに高杉も「そう言われたら僕やるしかないじゃないですか!」と、お姫様抱っこを選択し、内田を抱っこ!終わった後に内田は「何を見せられているんだろうと思ったと思う」と、自分でツッコミを入れたり、高杉も「こんなふうに『僕』もお姫様抱っこしてたんだろうなって思う」と、笑った。
続けて、当たった藤井は男子高校生だったら桜良と恭子どちらと付き合いたい?という質問に、「どちらにも非常にいいところあるからなぁ。高校生ならさくら、大人になったら恭子じゃないかなと思います。でも“中の人”も素敵なので、桜良にします」と、答えてLynnは感激の声を上げていた。
最後にLynnから、「感謝の気持ちでいっぱいです。みなさんの心の中に少しでも温かい気持ち、優しい気持ちが生まれていたら嬉しいです」と、涙をこらえてコメントを。すると高杉も「今回、この作品で『僕』という役に出会って、本当に幸せだなと思います。なかなか舞台あいさつで、テンションが上がって泣きそうになることはないなと思って……いま我慢してしゃべています。いろんな人と出会って、この作品に参加する……」と、瞳に涙をためながら言葉に詰まり、和久井から「泣いてもいいよ」と声をかけられる。
この言葉にLynnはこらえていた涙をぬぐい、高杉は涙を流すことを我慢し、観客から「頑張れ!」との励ましもあるなか「観た人が好きになってもらえたら」と、なんとか言い切った後に、後ろを向いて涙をぬぐうという、感動的な雰囲気のなかあいさつは終了となった。
劇場アニメ『君の膵臓をたべたい』は1日より全国公開中!