『おん・すてーじ「真夜中の弥次さん喜多さん」双』(作・演出:川尻恵太)公開ゲネプロが21日、東京・新宿の全労済ホール/スペースゼロで開かれ、キャスト陣が熱演で魅せた。
漫画家・しりあがり寿氏原作の作品で2016年1月に上演された舞台の続編。相変わらず薬物中毒で苦しむ喜多さんの“リヤル”を取り戻すため恋人の弥次さんと2人、手に手を取って江戸の町から飛び出してお伊勢さんに向かう。しかし、道中は奇妙奇天烈で、今回も不思議なことばかりが連発!2人はお伊勢さんにたどり着けるのか?さまざまな思いが交錯する!
16年1月には弥次郎兵衛役を唐橋充、喜多八役を藤原祐規で上演したが、続編となる本作も2人が続投。1度役を経ていることもあってか約1年半の間を感じさせないほど舞台上では息ピッタリにハチャメチャな世界観を表現!
ほかのキャストもエネルギッシュな演技なうえ、唐橋、藤原以外はそれぞれ何役か兼役も演じているため大人数のような迫力も感じさせるものに。さらに、映像周りや、廻り舞台なども取り入れられ、よりスケールアップした仕上がりを見せた。
終演後それぞれ報道陣向けにそれぞれあいさつし、何役もの役を兼役で演じることへの意気込みなどを披露。なかでも愛原実花は「男役に初挑戦させて頂きます!」と、アピールしたり、“弥次さんの童貞”役という役を演じる米原幸佑は「31年間ちゃんと童貞守ってきてよかった。初めて当て役に巡り会えてしっくりきている」と、おどけて報道陣を爆笑させることも。
そして、藤原は「カオスでシュールな、しりあがり寿先生の舞台化ということで、僕ら弥次喜多はカオスなキャラクターたちをどう普通の人間として場にいられるかというのが1つのテーマになっていると思うので、お客さんの先導者になれるよう、物事を丁寧に、面白く彩れたら。頑張ります!」と、気合を入れる。
一方の唐橋は「きょうを迎えるまでいろいろ宣伝の機会を頂いたんですけど、役名やらシーンやら何にも発表できなかったので、ようやく発表できるという喜びがあります」と、笑みを見せる。
さらに、唐橋は「第2弾は第1弾の制作費を回収できていないと聞きます。そんななか『双』と銘打つので、これでしっかり回収するぞという意気込みです」と、ぶっちゃけることもあったが、これには藤原が「なんで言ったの!?」と、テンポよくツッコミを入れ、コンビプレーを見せつつ唐橋は「この舞台版をまだまだ続けていきたいという足がかりになる1つ目になればと思っています」と、真意を語っていた。
『おん・すてーじ「真夜中の弥次さん喜多さん」双(ふたつ)』は21日から25日まで全労済ホール/スペースゼロにて上演!なお、本舞台DVDが12月27日に6900円(税抜)で発売も予定している。
※記事内画像はすべて (c)しりあがり寿/2017 おんすて弥次喜多
■出演キャスト
弥次郎兵衛役:唐橋充
喜多八役:藤原祐規
ジェームズボンド役ほか:愛原実花
バーバラ・ブルック役ほか:松本寛也
オミツ役ほか:岡田あがさ
リー・ファン役ほか:松本祐一
パメラ・マローン役ほか:古谷大和
ローズ・ジャクソン役ほか:足立英昭
神様役ほか:石田隼
添乗員役ほか:田代哲哉
添乗員役ほか:福井将太
ジョディ・マクガバン役ほか:加藤良輔
弥次さんの童貞役ほか:米原幸佑