女優・黒木華(28)、野村周平(24)、成田凌(24)、夏帆(27)、東出昌大(30)が17日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで映画『ビブリア古書堂の事件手帖』(監督:三島有紀子/配給:20世紀フォックス映画、KADOKAWA)完成披露試写会を三島監督とともに開いた。
作家・三上延氏の同名作の映画化。鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂が舞台。その店主で本への洞察力がずば抜け、かつ美しい篠川栞子(黒木)が古書にまつわる謎と、それにかかわる人の秘密を解き明かしていくという文芸ミステリー。
会場にはビブリア古書堂を模したセットが立てられ、その手前には紫陽花などが飾られ原作の舞台となった北鎌倉感を出している、少しミステリアスな雰囲気ななかスタート。
黒木は本作が50年前の過去パートと、現代のパートに分かれていることを下敷きに話を展開し、「過去パートは素敵すぎて純文学のようで、夏帆さんと東出さんのお二方は、小説を見ているような感じでした。、その流れにつながったところに私達がいるんだなって」と、しっかりとつながりを感じたという。
野村は、「過去パートが素晴らしすぎて、こっちがメインじゃないかと思うくらい(夏帆と東出の)お2人に見入ってしました」と、過去の部分について話せば成田も、「大好きなワンカットがあって、音がなくなるところがあるんです。あのワンカットを見るためだけでも1800円払う価値があるなって。僕はもう1回映画館に1800円を払って観に行きたいと思います」と、相当な出来のようだった。
キャラクターの話題も振られ、栞子に魅せられ店を手伝う五浦大輔を演じた野村は、「監督には『とにかく可愛くいてくれ』と言われて」とコメントしたが、三島監督は首をかしげ、「『太陽みたいな人』とは居てくれと言ったのでは」と、“修正”すると野村も「もしかしたらそうかもしれません」と、苦笑いで話題を急いでたたんで、観客を笑わせることも。
一方、漫画専門ネット販売を行う同業者で、栞子たちに関わっていく稲垣役の成田は、「ジャミロクワイのイメージと言われたんです。斜めに立つイメージですね」と、しみじみ。
そんな成田だったが、なぜか壇上で汗が止まらず、それを見て取った東出がすかさずハンカチを貸し「人前出るの久しぶりすぎて、汗が」と、ぬぐいながら苦笑い。そのままこれだけは人に負けないことはという質問が寄せられた際には「汗の量ですね」と、自虐で笑いを誘った。
イベント後半には、言葉並べ替えゲームなるものが開催。答えは“だざいおさむ”と、作品にも近いものだったが、雰囲気はバラエティー色が強かったため野村は「なんだこのゲームは!ほかにあっただろう!!」と、思わずツッコミを入れ、場内も大爆笑。黒木も、このテンションの違いに戸惑ったのか「焦りすぎて、ひらがなの『ざ』という言葉が出てこなくて東出さんに聞きました」と、恥ずかしげに告白することもあった。
最後は気を取り直し、野村から「こんなに心温まる作品はないと思います。しっかりしたミステリーになっていると思いますし、ぜひ2、3回観てもらえたら」と、呼びかけ、黒木からは「本は素晴らしいものだと思っていて、とくに古書は、過去に持っていた人のつながりとか親だったりの時代を超えてつながっていくというのを感じることができる作品だと思っています」と、アピールしていた。
映画『ビブリア古書堂の事件手帖』は11月1日より全国ロードショー!