『ガールズ&パンツァー 第63回戦車道全国高校生大会 総集編』(配給:ショウゲート)初日舞台あいさつが9月29日、ユナイテッド・シネマ豊洲で開かれ『あんこうチーム』の西住みほ役の渕上舞、五十鈴華役の尾崎真実、秋山優花里役の中上育実、冷泉麻子役の井口裕香が登壇し、司会はバンダイナムコアーツの杉山潔が務めた。
“ガルパン”の愛称で親しまれるアニメ『ガールズ&パンツァー』とは、戦車を使った武道『戦車道』が大和撫子のたしなみという世界で、女子高校生たちが学校の存続をかけ『戦車道』を繰り広げるハートフルタンクストーリー。2012年から13年にかけTVアニメが放送、14年にはTVアニメの途中の話を描いたOVA『これが本当のアンツィオ戦です!』が発売。そして、15年11月に公開された『ガールズ&パンツァー 劇場版』では、1年以上上映され続けるという異例のロングラン大ヒット。舞台となった茨城・大洗町には観光に訪れる人も続出と、ファンに愛されている作品だ。
今回上映される本作はアニメ『ガールズ&パンツァー』TVシリーズ12話と、OVA『これが本当のアンツィオ戦です!』を時系列順に編集したもの。今年2月23日にBlu-ray&DVDで発売されており、それがこの度、劇場上映されるというファンの期待に応えたものとなる。
イベントは4DXの設備のあるスクリーンで開催。杉山プロデューサーが、客席に向かって「いかがでした?」と尋ね、観客たちからは拍手とともに「最高でした!」との声も返るほど熱気にあふれるなか4人が登場となった。
この日は、雨が降り出しそうな曇天とあり、尾崎が「雨大丈夫でした?」と、渕上の雨女ぶりをイジって客席を沸かせたり、渕上が中上を“中上優花里”と言い間違えそうになったり、中上は優花里のセリフ「ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!」を叫んだりと楽しげ。さらに、スケジュールの都合で登壇できなかった武部沙織役の茅野愛衣からメッセージも届き、それを渕上が代読することとなったが、渕上は茅野のモノマネをしだすお茶目さを見せ、井口が「そんな感じだっけ」と、笑ってツッコめば、尾崎は「雰囲気はバッチリ!」と、褒めたりと『ガールズ&パンツァー』のイベントらしさを感じるほのぼのしたやり取りを繰り広げるなかスタートを切る。
話題は4DX版のことへ。渕上、尾崎、中上は4DXを先行で体験したそうで、まだ体験していない井口にプレゼンするような形で感想を伝えていく。渕上は思わず「すっごく、すっごく、すごかった!」と、前のめり気味に言うと、尾崎が「そうやって(渕上の)語彙力がなくなるくらい面白かったの!思った以上に揺れて」と、補足。中上も「学園艦全体を俯瞰で観ているシーンでは、自分が飛んで見てる気分になってました」というほどで、井口は「私も4DXで観たい!」と、プレゼンは大成功といった様子だった。
本作では、『あんこうチーム』によるキャラクターとしての録りおろしナレーションがついているが、では、過去の自分達の声を聴いてみてどうだったかという質問も。井口は「6年といわれても実感が湧かないんです」と切り出すと、尾崎も「間、間で何かしら『ガールズ&パンツァー』にかかわらせて頂いているからだと思います。ただ、総集編を観て、なにげなく言ってたセリフが、いろいろな意味が詰まっていて深くて。人生に大切なすべてのことが詰まってる(笑)」と、劇場版の“名言”がまさにぴったりといった様子。
一方、渕上は、6年前の自身の声を聴き、「話数ごとに段々変わってるのがより分かりやすくて、最初はキャラクターたちも戦車道に触れてなくて、私達自身も慣れてなかったんですけど、どんどんどっしりとした重みみたいなのを感じました。その重みは声質が変わったからなのか気持ちでそうなったのかは分かりませんけど」と、しみじみ。
あっという間に終演間際となり、井口から「応援し続けてくださっているみなさんがいるから、『ガールズ&パンツァー』は止まることなく進んでいけます。来年公開予定の最終章第2話も楽しみにしていてください!」といえば、中上は「この作品は2人目の子供が生まれる4日前にアフレコしました。いろんな思い出が混ざっています」と感慨深げ。尾崎は「私自身、劇場で観るのに向いている作品と感じました。あらためてガッツリ振り返って、気持ちを高めて頂いて、最終章第2話までお待ち頂ければ」と、呼びかける。
渕上は、「私達は演じているという身でもあったので、ただ観てるだけなのにみほのように顔が凛々しくなるような気分でした。私はみほではないので、みほの気持ちは分からないなと思ったこともあったんですけど、4DXを体験したことでみほになり切れたと思いました。この体験が、今後の最終章に生かされるのではないかと思います!」と、役作りにも大いに参考になったようだった。
最後は『ガールズ&パンツァー』イベントでおなじみの、“戦車前進”を意味する「パンツァー・フォー!」をキャスト、観客全員で叫んで、熱気も最高潮のまま終演を迎えていた。
『ガールズ&パンツァー 第63回戦車道全国高校生大会 総集編』は全国110館で上映中!