女優・福地桃子(21)が30日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで主演映画『あまのがわ』(監督:古新舜/配給:アークエンタテインメント)上映前舞台あいさつを俳優・吉満寛人(58)、住岡梨奈(28)、渡邉幸愛(20)、園田あいか(16)、生田智子(51)、古新監督、劇中にも登場するロボット・OriHimeとともに開いた。
母親に大好きだった太鼓を反対され心を閉ざした高校生・史織(福地)が祖母の住む屋久島を訪れる。そこで会話ができるロボット・セイラ(OriHime)と出会い心を通わせていく史織。一方、交通事故で体の自由が効かなくなってしまい、生きる目的すらも見失い、自暴自棄な日々を過ごしていた青年・星空(柳喬之)。心をなくした史織と、身体をなくした星空は接点はなかったはずだったが、実はセイラにある秘密が2人に接点をもたらし……という2人の心の成長を描いている心温まる作品だ。
青を基調としたドレス姿で現れた福地。初主演で心をなくした役どころへ「普通の女子高生の感じる葛藤だったり普段の日常での些細な問題や、家族のコミュニケーショントラブルだったりに焦点を当てる作品です。普段の自分には考えることのできないようなことを教えてもらえるような作品でした」と話したり、OriHimeを手にしていたが福地は、「心を閉ざしたしおりに、唯一光を当ててくれるロボットです」と、撮影の“相棒”に温かな視線を寄せる。
そんな福地を見ながら、生田は「桃ちゃんの頑張りによくできましたと感心していました」と、目を細めた。
撮影場所でのエピソードへ、吉満は「宿泊していたホテルの近くには本当に何もなくて、真っ暗なんです。外に出ると指先が暗くて見えないですけど、そこに満点の星で……やることがないんです(笑)。そうしたらホテルに、焼酎が山ほど置いてあって、焼酎を飲みながらあそこの芝居どうすると話し合ったりして」と、それはそれでいい思い出になったよう。
渡邉はそんな吉満を見ながら、「屋久島に行きたかった(笑)。私は渋谷での撮影組で」と、羨ましげにする一幕も。それでも岡田は渋谷組は渋谷組で「12月で寒い日の撮影だったんですけど、スタッフさんが優しくて、お餅とか頂いたり、温かい現場でした」と、人の心の温かさを感じたようだった。
一方、住岡は本作のために屋久島に行き主題歌『あまのがわ』を書き下ろしたが現地で書いたそうで、「人生にとってもいい経験だったと思います」と、コメントを寄せていた。
最後に福地から「本当にこの映画を観て、『何を感じてもらいたいかな?』と思った時に、当たり前の生活を、振り返る瞬間がどこかにあればという思いが強かったです。屋久島が舞台ですが、ロボットが最新でいろいろ進化しているなかであえて自然とかかわるということを大事にしている作品です」と、思いの丈を伝えていた。
映画『あまのがわ』は2019年2月より全国順次公開!