『PGA TOUR 日本開催 新規トーナメント決定に関する記者発表』会見が20日、都内ホテルで開かれPGA TOURのバイス・プレジデントであるクリスチャン・ハーディ氏、日本ゴルフツアー機構会長の青木功氏、株式会社ZOZO代表取締役社長の前澤友作氏、PGA TOURプレイヤーの松山英樹選手が出席した。
アメリカ合衆国および北米における男子プロゴルフツアーを運営するPGA TOURと、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZOが日本初のPGA TOUR公式大会を6年間にわたり開催することを発表。これにより2019年-2020年シーズンの1試合として19年10月21~27日に千葉県の『アコーディアゴルフ 習志野カントリークラブ』にてトーナメント『ZOZO CHAMPIONSHIP(ゾゾチャンピオンシップ)』の開催を予定していることも明かされた。なお、同トーナメントの賞金総額はおよそ975万ドル、日本円にすると約11億円。日本のこれまで開催されたゴルフツアートーナメントで最高賞金額となり、優勝賞金は175万ドルで日本円では約2億円となる。
前澤社長は「『何でこのタイミングでゴルフなんだ?』と思われるかもしれません」と、前置きしつつ、「私は個人的にゴルフが好きです。大変魅了されています。ゴルフをはじめて10年強経ちます」と切り出す。自身のゴルフ歴や観戦歴などを披露しつつ、ゴルフとZOZOとの共通点をプライベートブランドとクラブにたとえて、「われわれが今年からプライベートブランド『ZOZO』というファッションブランドを設立しています。これがあらゆるお客様の体型に合うような、なかばオーダーメイドのような形でお届けしようというブランドになっています。ゴルフでもとくにクラブですが、スイングの特徴や力に合わせてセッティングすると思います。その人、1人1人に合わせたユニークなクラブを提供するというのがゴルフの特徴だと思います。同じようにわれわれも1人1人に合った体型、1人1人に合ったクラブをということで何か共通点を感じているところです」と、アピール。
これまでZOZOは、サッカーや、球場といったスポーツ分野のサポートも発表してきた。そのなかで、前澤社長は本件は「いままでで最大規模のスポンサーになります」といい、「初めにお話を頂いたときはわれわれもビックリしました。われわれの新興の企業にチャンスを頂けたことを、大変ありがたく思います」と、話が来たときの率直な感想を。話を進めていくに当たって、前澤社長は「人がやっている二番煎じではなく、初とか新しいチャレンジとかをどうしてもやりたいと思いまして、今回そういう機会を頂いたのでオープンさせて頂きました」と、語った。
大会へ前澤社長は、「ファッションとITを使ったことが本業ですので、そういのをふんだんに使っていきたい。ファッショナブルでテクノロジーも使われるような大会。今までに見たことのないような大会にしていければと思います」と、抱負を語り、「ZOZOは女性のファンが7割くらいなので、若い女性を習志野カントリークラブにつれていきたい」とも。
青木氏も前澤社長のそういった部分に期待をしているようで、「いまのゴルフ界の理想だと思っていて、これまであまり色鮮やかなファッションがないと感じていたんです。ZOZOさんがやることによって少しはそういうものが浸透してくると、観に来てくれる人も含めて、ファッションや色で華やかになるような気がします。魅せるようなゴルフになればと思いますね」と、期待を寄せ、松山選手としては、「最初に聞いてビックリしました。結果でしっかり恩返ししたいと思います」と、意気込んだ。
また、前澤社長といえば、今年9月米国の宇宙開発ベンチャーを通じて、2023年に月周回旅行をする初めての民間人顧客として選ばれ、この際に、一緒に9人まで連れて行くことができるということでも話題となった。記者からは、その人選はどうかとの質問が挙がると、前澤社長は「誰を連れて行くかは決まっていません。いろんな方に声をかけさせて頂ければ」といい、続けて、もし松山選手が月に行けることになったらという声も飛ぶと松山選手は「そのときは行きたいと思います」と、ニッコリ。前澤社長も「ゴルフにはムーンショットというショットもありますし、ここ一番のショットみたいな意味だと聞いていますけど、今回のPGAツアーもそういうようになればと思います」と、ユーモアで返し、会見を盛り上げていた。