俳優・中川晃教(36)、西川貴教(48)、瀬奈じゅん(44)、平方元基(33)、清水くるみ(24)、橋本さとし(52)らが17日、東京国際フォーラム ホールCでミュージカル『サムシング・ロッテン!』(演出・上演台本:福田雄一)公開ゲネプロを開いた。
人気ミュージカル作品やシェイクスピア作品を彷彿とさせるようなシーンの数々が盛り込まれた、ブロードウェイで人気の作品が日本初上陸。本タイトルの“Something Rotten!(サムシング・ロッテン)”とは「何かが、腐ってる!」という意味で、戯曲『ハムレット』の一節から引用されており、ミュージカル作品へのオマージュなどが随所に登場する。『銀魂』、『今日から俺は!!』など人気作を手がける福田監督が演出する。
物語は1595年ルネサンス時代のイギリスが舞台。ウィリアム・シェイクスピア(西川)と競い舞台芸術業界で成り上がっていく劇作家・ニック(中川)とナイジェル(平方)のボトム兄弟を描いている作品。ニックを力強く支えるビー役に瀬奈、預言者ノストラダムスに橋本、ナイジェルと恋に落ちる清教徒の娘ポーシャ役を清水が演じる。
ゲネプロでは、“福田節”がさく裂しまくり、具体名は挙げられないが、日本のミュージカルや舞台の名前がバンバンに出てくるもので、知ってる人には爆笑できる仕上がり。たとえば、西川の代表曲が台詞のようになっていたり、瀬奈はビーが“舞台でトップに立てる才能”があると言い出し歌ったり、橋本に至っては、グルグル回る舞台で体重が10キロ落ちるほど“疲弊”したと嘆くという、妙にリアリティーのある台詞も挟まれることも。タップあり、ラインダンスありと、キャスト陣は玉のような汗を額に浮かべながらの熱演ぶりで、そこに物語が乗り、楽しい気持ちになれる仕上がりを見せた。
終演後には中川、西川、演出の福田氏の3人で囲み会見を開催。ゲネプロを終えてみて福田氏は「さまざまなミスが出まして(苦笑)」というと、中川、西川ともに戦々恐々といった様子。とくに西川は「直前までいろんなリクエストが多いものですから。ほかの舞台に出演させて頂いたりするんですけど、この舞台は夢で福田さんが急に出てきて、シェイクスピアの引用の台詞が7ページくらいの一人ゼリフが増えるっていう夢を見ちゃって、うなされて起きたことがあるんです。起きてパッと台本を見て、台詞は変わってない大丈夫だ!ってことが昨日ありました」と、悪夢にうなされたそうだが、福田氏は「この後、増えます。ゲネ見て思ったところがあったので」と、ニッコリで、西川は「ウソだろ!余計なこと言わなきゃ良かった。反映しないと怒られるし」と、うなだれた。
一方、中川は「きのう、きょうと立たせて頂いてますけど、ちょっとドキドキ、ワクワクが変わらない感じですね。でも、心強いメンバーと福田さんの、『絶対に大丈夫だよ、お客さんハッピーになるから』っていうマジックがあって、気が引き締まるゲネプロでした」と、手応えを感じたよう。
大変だったところへは、中川は「最初はタップをやるかどうかがグレーゾーンだったんですけど、やることになって、僕たち頑張りました」といえば、西川は『HOT LIMIT』要素があるところとしみじみだった。
また、中川と西川は実は初共演。西川は「名前の字面もすっげー似てるんです」というと中川も「すっげー似てますよね」と、深々とうなずき、「干支もちょうどひと回りくらい違うんです」と、親近感を感じているよう。見た目へも西川は「お互い引き絵で見ると『あれ!?』って感じますよね」と背丈も似ているよう。
すると中川が西川を見ながら「テレビで憧れていた存在でもあるんです。西川さんは割と初期のころからミュージカルもされていて、音楽とミュージカル、そしてエンターテインメント。ミュージカルを観たことある人もない人も、楽しんでもらえるような作品をと思っていますので、そんな作品で西川さんとタッグを組めていることに運命を感じています!」と、言い、これに西川は「素晴らしい!よく言った!」と、2人でハグしあっていた。
福田氏から「ミュージカル愛ダダ漏れですけど、知っている人は楽しめるし、知らない人もそれなりに楽しめる作りになっていますので、これを見てミュージカルを好きになってもらえればと思っています」と、アピールしていたミュージカル『サムシング・ロッテン』東京公演は17日から30日まで、東京国際フォーラム ホールCにて、大阪公演は2019年1月11日から14日まで大阪・オリックス劇場にて上演!
■キャスト
中川晃教、西川貴教、瀬奈じゅん、平方元基、清水くるみ、橋本さとし、青山郁代、池田紳一、井上花菜、可知寛子、小暮キヨタカ、小山侑紀、坂本宏旬、高橋卓士、高原紳輔、竹内真里、常住富大、丹羽麻由美、伯鞘麗名、福田えり、辺田友文、横山敬、横山達夫ほか