女優・森昌子(58)、アイドルグループ『A.B.C-Z』の河合郁人(29)らが29日、東京国際フォーラムホールCで『音楽喜劇「のど自慢」~上を向いて歩こう~』(監修・演出:井筒和幸)公開ゲネプロを開いた。
井筒監督の1999年1月公開の映画作品『のど自慢』が舞台化。人気番組『のど自慢』に出演しようと奮闘するさまざまな人たちの姿を笑いと涙でつづる。森は歌手としてデビューしたものの、鳴かず飛ばずで10年が経ち、人生の岐路に立つ演歌歌手・赤城麗子役を、河合は赤城の歌声に惚れ込み必死に売り込みをかけるマネージャー・須谷保役として赤城と二人三脚で臨む。
ゲネプロでは、森、河合に加えてジャニーズJr.・寺西拓人(22)、女優・湖月わたる(45)、上原多香子(34)、小川菜摘(54)、俳優・前田吟(73)ら一癖も二癖もある面々の間にあるドラマとともに歌もさまざまに披露。森が主人公赤城麗子として『越冬つばめ』を歌ったかと思えば、局に合わせて河合&湖月もともに歌うというこの場でしか観られないシーンや、寺西もザ・タイマーズの『デイ・ドリーム・ビリーバー』を歌い上げたりと、気持ちが高まる演出もさまざまに見られた。
終演後には森、河合、井筒監督(64)による囲み会見が開催。森は32年ぶり主演舞台とあって緊張しているそうだが、「どれだけ共演の方々に助けられているんだろうと実感しました。いろんなところで、どっちに入るんだろうというのをみなさんが“介護”してくださって」と、茶目っけたっぷりなコメントが出ることも。
河合は、「歌ってすごいなって。『越冬つばめ』を毎回、森さんが本気で歌ってくださるんですけど、聴いただけで涙が出るというか。本当にじーんって来るんです!」と、歌の持つ力に感動していることを熱弁……したのだが、「自分たちの曲にはそういうの一切ないんですよ」と、言い出し場内全員を驚かせる一幕も。
さらに、河合は自分の母親が森のファンなうえ、下の名前が母親と同じなのだとか。それだけに最初はやりづらいところがあったようだが「言っているうちにうちの麗子を超えましたね。麗子さんが甘えてくるシーンどうしたらいいかというくらいすっごい可愛いんですよ!そこは1番のキュンポイントでしょ!!」というと、隣で聞いていた森は「ドキドキしちゃった」と、ニッコリ。
舞台上でも河合にドキドキしているという森は、「舞台の魅力というか頼りになるマネージャーなんです!暗転すると肩を抱いてスッと舞台袖に連れて行ってくれてドキッとしちゃうんです」と、はにかみながらエピソードを披露し、河合も「頼られたりとか、そういうことってなかなかないので守ってあげないととか、そういう感情が出ていて。いまうちの麗子さんと、ここにいる麗子さんが頼って来たら、こっちの麗子さんを取ります!」と、“相思相愛”といった感じだった。
ちなみに舞台のセリフの中では、森の元夫の森進一の名前や息子のTakaこと森内貴寛が所属するロックバンド『ONE OK ROCK』なる単語も出てきたシーンがあったが、実はこのセリフは森によると「小川菜摘さんの指示で。私はどうぞ、どうぞと」と、遊び心も入ったものになっているそうで、2人が来るのかへは「来ないと思います。恥ずかしいですから」と、苦笑いだった。
森から「このお芝居の中ではすべてハッピーエンドで終わるんです。楽しく元気に終わるので小さいお子様からご家族連れで観に来て頂けたら」と、呼びかけていた『音楽喜劇「のど自慢」~上を向いて歩こう~』東京公演は29日から7月4日まで東京国際フォーラム ホールCにて全9公演、神戸公演は7月22日から同24日まで新神戸オリエンタル劇場にて全5公演、名古屋公演は8月12日から8月18日まで中日劇場にて全11公演で上演!