「舞台『東京喰種トーキョーグール』~或いは、超越的美食学をめぐる瞑想録~」(演出:茅野イサム)囲み会見が29日、東京・北千住のシアター1010で開かれ金木研役・松田凌、西尾錦役・鈴木勝吾、霧嶋董香役・田畑亜弥、ウタ役・村田充、月山習役・佐々木喜英が囲み会見を開いた。
漫画家・石田スイ氏が『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載している累計発行部数2300万冊の人気コミックが原作。普通の大学生のカネキがある事件をきっかけに人を喰らうことでしか生きられない半喰種(グール)化してしまったことから始まる葛藤や戦いなどが描かれる。本作では喫茶店「あんていく」で働き始めたカネキの前に、“美食家(グルメ)”と呼ばれる喰種・月山が現れたことにより“人間”と“喰種”、2つの世界に触れていくものとなる。
舞台のことについて問われた松田は、数秒ほど考え込んだ後、「正直に申しますと……全けいこを終えて、意気込みがこうだというのが分からなかったのが正直なところなんです」と、言葉を選びつつ話し、「なぜかなと思ったらまだ完成されていないと思うんです。お客さまが入って観て完成するんだろうなって。『東京喰種』という作品がアニメ、映画といろんななかで世界に発信されているなかおそらく生で、その場で『東京喰種』という作品を感じてもらえるのは舞台上だけだと思っているので、そういう意味で楽しんでもらえる作品にしたい」と、意気込んだ。
鈴木は「黄色い声が飛ぶような作品とはまた一線を画すような中身が詰まった作品なので、演出の茅野さんと演劇である価値を2年前の初演から積み上げてきたので、何か魂の音がするような演劇にカンパニー一同でしていけたら」と、力を込めると、田畑もうなずきながら「今回も私達が舞台上で汗だったり、涙だったり、血や、よだれなどいろんなものを垂れ流しながら生きていて、魂をすり減らして、魂を込めて必死に舞台上で生きています。息遣いや匂いが感じられる舞台ならではの方法で、みなさまを東京喰種の世界にいざなえたら」と、全力を誓った。
村田は前作の上演があるだけに「非常に多くの期待を感じていて厳しい目も向けられると思いますが、プレッシャーを力に変えて」と、気合が入っているようで、「一丸となって石田スイ先生、演劇ファンにも納得してもらえるような作品になれば」と、力を込めた。
ちなみに村田に関しては、今回のビジュアルを作り上げるのに2時間かかるそうで、ほかのキャストよりも2時間早く楽屋入りしているそうで「素晴らしいスタッフワークで」と、スタッフ陣にお礼もしていた。
一方、本作から参加するという佐々木は「初演の舞台が決定する前から東京喰種の世界観がものすごく大好きで、原作も読んでいましたし、アニメも観ていました。もちろん舞台も観に行って、圧倒されました。大好きな作品と大好きな月山習を演じられることを本当に嬉しく思います」と、ほほ笑んでいた。
松田から「何かしらの形で、みなさまに爪痕でも、傷跡でもいいので残ってもらえれば」とアピールしていた「舞台『東京喰種トーキョーグール』~或いは、超越的美食学をめぐる瞑想録~」東京公演は29日から7月4日までシアター1010にて、大阪公演は7月8日から9日まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演!
※(C)石田スイ/集英社(C)舞台『東京喰種トーキョーグール』製作委員会