松山ケンイチ90万円の激似人形鎮座に場内騒然！劇団☆新感線「髑髏城の七人」1人2役になった原因を中島かずき氏が解説

松山ケンイチ（？）をぷにぷにする面々

　俳優・松山ケンイチ（32）、向井理（35）、田中麗奈（37）、橋本じゅん（53）、山内圭哉（45）、岸井ゆきの（25）、生瀬勝久（56）が11日、東京・豊洲のIHI本社ロビーで『劇団☆新感線髑髏城の七人 Season 風』記者発表会に、脚本担当の中島かずき氏（57）、演出・いのうえひでのり氏（57）とともに登場した。

　『髑髏城の七人』とは劇団☆新感線の出世作にしてヒット作となった、戦国末期を舞台とした作品。今年3月30日から豊洲に新設された360度舞台のIHIステージアラウンド東京にて『劇団☆新感線髑髏城の七人 Season 花』がこけら落とし公演として上演され、1シーズンごとに鳥、風、月とキャストと演出を変えて上演され続ける。風となる今回は、松山は捨之介／天魔王役と1人2役を演じることが特徴で、蘭兵衛役には向井、極楽太夫役を田中、兵庫役を山内、沙霧役を岸井、贋鉄斎役を橋本、狸穴二郎衛門役を生瀬が演じる。

　会見開始前には場内には大きな垂れ幕がかかっており、それが取り払われキャスト陣がお披露目……されたのだが、中央にいる松山は微動だにせず、生瀬をはじめ、向井、田中も松山のほおをぷにぷにと触りだすことに。実はこの中央にいたのは90万円をかけて制作された松山そっくりの人形で、直後に客席を縫って松山が登場し、場内は歓声に包まれた。

　会見では、IHIステージアラウンド東京の公演を観劇してみての感想などをそれぞれ口にしていたが、松山は「さらに違う次元に行ったなって。演劇という言葉1つではくくれないぐらいの、すごいエンターテインメントですごく感動しました」と、興奮していたようで、向井も「暗転がないというお芝居なんですごく観やすいし、3時間30分という長さを感じさせないくらい」と、気に入っているようだった。

　今回の『風』については、『花』の捨之介役・小栗旬（34）も『鳥』の捨之介役・阿部サダヲ（47）もやっていない天魔王との1人2役に松山が挑戦するというのが目玉の1つ。2004年の公演以降観ることのなかった捨之介／天魔王の1人2役だが、このようになっていることへ、中島氏は「古田新太という男がいまして、出トチリをして、もともとは僕が出トチリをさせないように、ずっと舞台にいるように作ったんです。それが何の因果か松山くんに来てしまって」と、かつては行われていたことともに由来を説明し、これには松山も聴き入る様子も。

　さらに、中島氏は「信長の影武者が残るんですけど、影武者だけが残ったときにどうするのかなと思って作っているんです。スタンダードというかオリジンで、新しい形のオリジンをここで作れればいいなと思っています」と、意気込むと、いのうえ氏も「『花』がシンプルにお話を持っていって、『鳥』が歌とか踊りだったので、今回の『風』はシンプルな人間ドラマをしたいなと思っています」と、方向性を示していた。

　そんな松山へいのうえ氏と中島氏から雪駄での演技をお願いしていたが、松山は「雪駄以外の選択肢ってあったんですか？」と、当然のように返答し、「もともと雪駄は好きですし、それに歴代の捨之介を演じた方々は雪駄を履きながらなんであんな殺陣をできるんだろうと不思議に思っていて話を聞きたいんです」と、やる気満々といった様子。

　ほかにも記者から、ライバルはいないかと質問が上がっていたが、向井は「直近でいうと山本耕史さんや早乙女太一くんを意識しますね。早乙女くんは日本最高峰の殺陣だと思うので、そこと比較されるのがつらいので、今回は殺陣を封印して会話劇の蘭兵衛にしたいと思います」と、冗談交じりに話して観客たちを驚かせたり、生瀬は、「新感線初出演なんで、今後のためにも共演者をぶっ潰します！全力で！本当ですよ！！冗談じゃなくて、役者生命を賭けます……言うのは勝手ですからね」と、ビッグマウスぶりを見せ、場内を爆笑させていた。

　『劇団☆新感線髑髏城の七人 Season 風』は9月15日から11月3日までIHIステージアラウンドにて上演！