アニメーション映画『プロメア』(監督:今石洋之/配給:東宝映像事業部)公開記念前夜祭が23日、東京・TOHOシネマズ日比谷で開かれガロ役・松山ケンイチ、リオ役・早乙女太一、クレイ役・堺雅人、ビニー役・ケンドーコバヤシ、アイナ役・佐倉綾音、脚本を担当した中島かずき氏、今石監督が登壇した。
人気アニメ『天元突破グレンラガン』『キルラキル』のTVシリーズを手がけた今石監督×中島氏が再びタッグを組んだ作品。地球の半分が消失し、そこから30年経った世界が舞台。炎を操る人種の中で世界に襲いかかる<マッドバーニッシュ>と呼ばれる一部の攻撃的な面々と、<マッドバーニッシュ>が引き起こす火災を鎮火するべく結成された高機動救命消防隊<バーニングレスキュー>に所属する主人公・ガロと仲間たちの息をもつかせぬ派手なアクションと消火活動。さらには、世界を巻き込んだ事態へも発展していく……。
全国195館でライブビューイングもあるなかでの舞台あいさつとあり、松山はライブ中継しているカメラに手を振ったり、堺は、「九州のみんな見てる?」とお茶目さも。紅一点の佐倉は白とピンクのドレス姿だったが、プロメアファンの衣装さんが用意したものと明かし、思い入れを見せた。
作品にかかわるにあたって、松山は「いま思うと、第一超え目で声ががらがらになったんです。いままでそんな経験なかったんです。でも、テンションを落とすわけにはいかないテンションを上げていかないといけない役なので、1番の燃え具合でやりました。終わった後これほど燃え尽きた作品もないです」と、全力具合を。
早乙女は松山のかけていた熱量へ「常に熱量と勢いがすごくて、勢いありすぎて僕のセリフまで言ってました。『燃やさなければ生きていけない!』って(笑)」と、暴露して松山を苦笑いさせることもあった。
そんな松山も堺の演技に驚いたといい、「セリフって漢字と、ひらがなとカタカナで構成されているんですけど、日本語じゃない何かを発してるんですよ!」と、熱演へコメントすると、堺は「それはダメなやつなんじゃ……」と、下を向きそうになる。しかし、佐倉から逆に個性的で予測不能のすごいことだと褒めたり、中島氏も「それはワールドワイドなことだよ」とのフォローに、堺も調子を取り戻し、「再現不可能!もう再現するのは無理!頑張るしかなかった。だって、相手はこの人(松山)ですから!テストで超えてくるんですよ!!」と、身を乗り出す。
さらに堺は、監督の奇人加減を語ったり、「大人が観ても子供に引き戻されちゃう、素敵だなと思いました。心の中は幼い心が残っているんだと思いました」と、感想を伝えていた。
トークでは、“熱い作品”にかけて最近、熱いことはないかと、軽めの質問が飛び、早乙女は「『劇団☆新感線』の舞台の新作のけいこが2日前にスタートして、熱い作品です」というと、堺もかつて『劇団☆新感線』作品に出演したときのことが蘇ってきたようで、「新感線は……この人(早乙女)より強いという設定で、死ぬかと思って。本当にいまでも、悪夢で見ますよ。人生であんなに熱い時はなかったと思う。泣きそうだった」と、トラウマになるほど頑張ったといい、中島氏も「いい演技だったよ」と、褒めることもあった。
イベント後半には、主題歌『覚醒』『氷に閉じこめて』を歌ったSuperflyから手紙が届き、これをMCが代読。読みづらそうにするMCに、佐倉が近寄っていって手紙を持ってあげる温かな一幕も見られたり、本作は北米、ヨーロッパ、アジアなど全62ヶ国の地域での配給契約が決定しているが、イベントではこの度フランスで6月に開催されるアニメーション映画祭としては世界最大級の映画祭となる、『アヌシー国際アニメーション映画祭』にて6月12日(現地時間)にスペシャルスクリーニング上映が決定したこともアナウンス。
これに、松山は「日本人に対して熱いというイメージがないと思うのでびっくりすると思います」と、自信を見せ、早乙女は「色使いの素晴らしさを観てもらいたいです」と、アピールしていた。
そして松山から、「今石監督とかずきさんの作る世界観は好きでこれだけのものを作り上げた方々をリスペクトします。ガロが序盤から結構やせ我慢しているんですよ。それをニヤニヤして観てもらえれば、『天元突破グレンラガン』、『キルラキル』からやられている声優陣のすごさも堪能して頂ければ」と、呼びかけていた。
映画『プロメア』は24日より全国公開!