劇場アニメーション『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』(監督:増井壮一/配給:アニプレックス)初日舞台あいさつが15日、東京・新宿バルト9で開かれ梓川咲太役の石川界人、桜島麻衣役の瀬戸麻沙美、牧之原翔子役の水瀬いのり、豊浜のどか役の東山奈央、双葉理央役の種﨑敦美が登壇し、司会はお笑いコンビ『天津』の向清太朗が務めた。
累計発行部数150万部を超える、作家・鴨志田一氏の『青春ブタ野郎』シリーズが原作。空と海が輝く現代日本に似た“藤沢”で、思春期に発症し不思議な出来事が起こる“思春期症候群”なる病が存在する世界が舞台。高校2年生の咲太や先輩で恋人・麻衣たちが“思春期症候群”によって引き起こされる騒動とそのてん末を、キャラクターたちの揺れ動く巧みな心理描写とともに描いた。2018年10月より原作第1巻から第5巻までを描いたTVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』が放送され人気を博したが、本作では、原作第6、第7巻を完全新作の続編として制作している。
全国30館でライブビューイングが行われる大反響の舞台あいさつ。この日は外は生憎の雨模様だったが、種崎は本作が感動の仕上がりということにかけて、「嬉しいのが天気に出ちゃって、青ブタ公開だと荒ぶっている感じかもしれません。嬉し涙が止まりませんね」と、うまいコメントで、場内を沸かせる。東山に至っては、「きょうはウォータープルーフにしてきたので、いつ泣いても大丈夫です!」と、茶目っけたっぷりなアピールも。
上映前ということで、ネタバレを回避しつつトークをしていくことになり、瀬戸は「ついに録るんだという楽しみがありました」といえば、東山は「観終わった後にキービジュアルの意味が分かってくるというか。それと観た後にTVシリーズを観ると咲太の謎が違った見え方がして、グッとくるんじゃないかなって思います」と、もう一度振り返りたくなるとも。
水瀬は翔子のセリフがとてつもなく多かったと回想し、「ものすごくしゃべっていて、いい意味での眼精疲労を伴いました。きてる!きてる!!翔子という文字が襲いかかるというか」と独特の表現で話す。すると石川も「翔子さんがまぶたに襲いかかってきて」と、そのまま真似し、水瀬は「特殊な語彙なので拾って頂かなくても……」と、赤面する一幕も。
そんなくだけた話もした石川だが、真面目な話もしっかりとしており「1時間半あるので、集中力を切らせられないなと思って気合が入りました。このパワーある台本になあなあのお芝居はできないから、120%ぶつけないとと思って。次の日声が出ませんでしたね。頑張りました」と、限界以上の力を尽くしたようだった。
さらに見どころへ、瀬戸が「麻衣さんの選択です!」というと、石川が「咲太の選択!」、「翔子の選択!」と、遊ぶように声を重ね、東山は困り顔だったが、種﨑は「双葉の……感情」と、気持ちを振り絞るように発して大喝采。
トーク終盤には、思春期の自分にいまの自分が何か10秒で伝えられるとしたら、何を伝える?というバラエティー色の強い質問が。石川は「そんなにいらないな」と、余裕を見せると、「頑張って友達作ろうとしなくていいんだよ」と、石川の当時の葛藤が伝わってくるような突き刺さるセリフが飛び出す。もし過去の自分がこれを聞いたら「過去の俺の『アーーーーーッ!!!!』てなると思う」と、泣き崩れるジェスチャーをして盛り上げる。ほかの4人も深イイ話をしていたが、種﨑は時間いっぱいで未来がどうなるのか結論を言えずに終わるというドラマティックな感じとなり、会場を沸かせていた。
そして石川から、「いっぱい言いたいことはありますけど、本当に集中して観ていたければ。泣けますし、心に残る作品になると思っています。各ヒロイン勢に注目してもらえれば」と、思いの丈をスピーチ。これに水瀬が「“はなまる…ですね”」というと石川は大感激で、その理由へ「これは本編を御覧ください!」と、PRにつなげていた。
劇場アニメーション『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』は全国公開中!
※完成披露試写会の模様
・石川界人 青ブタ劇場版の咲太は「演じてて本当につらかった」と心情吐露!水瀬いのりは“翔子”連発に「ゲシュタルト崩壊」したと