俳優・古舘佑太郎(28)、石橋静河(24)、光石研(57)、蒔田彩珠(16)、峯田和伸(41)、宮本信子(74)が6日、東京・新宿ピカデリーで映画『いちごの唄』(監督:菅原伸太郎/配給:ファントム・フィルム)公開記念舞台あいさつを菅原監督(34)とともに開いた。
ベテラン脚本家・岡田惠和氏と、パンクロック・バンド『銀杏BOYS』の峯田がタッグを組んで物語を紡いだ作品。『銀杏BOYZ』の名曲をイメージソースに、1年に1度、たった1人の親友の命日である七夕に会う約束をした男女のラブストーリーを描いている。
古舘はピュアで真っ直ぐな主人公・笹沢コウタを演じたが「役なのか自分かわからないくらいなんです。意外と真面目な人間なので、演じることができたのかなって。最終的にキャラクターを愛してもらえていたら嬉しいですよね」というくらい、役に没入していたのだとか。それでも、役作りは難航したそうで、「去年の夏の間は悶々としながら監督と『101回目のプロポーズ』を観たりして、僕と監督もコウタに悩みすぎてリハーサルをやめようというくらいで、頓挫しかけた事件もあったんです」と、頭を悩ませたという裏話を披露。
お気に入りのシーンへ石橋は、「被災地で蒔田さんが演じている被災地の女の子にiPodを貸してあげる部分が好きですね」と、女の子を勇気づけるところだそうで、蒔田も、「コウタの本当の優しさと感じて、今度は自分が返す番なんだろうなって」と、胸にジーンと来たのだとか。ちなみにその蒔田とのシーンの現場の古舘について、「虫が苦手らしくて、ゴキブリがでて、私の後ろにワーって来てました」と、暴露すると古舘は「2人で『きゃーっ!』とやってたら音声さんに怒られました」と、苦笑いしながらエピソードを。
一方、光石は、「僕は環七をオススメしたいです!セクシーに天の川のように撮った映画はないですよ。僕も環七を撮るんですけど、それが別物のように映って」と、劇中の環七の風景を絶賛。しかし、峯田にとっては、「最初の彼女が高円寺で、つらい思い出があります」と、トラウマを呼び起こすようで隣りにいた宮本が肩をポンポンと叩く一幕も。
さらに、作品にちなんで「年に1度しか好きな人に会えないとしたら?」という質問も飛んだ。これに古舘は、1度しか会えない関係ではなく「結婚すれば毎日会えるから、1日で口説きます」と、斜め上の返答で驚かせたり、峯田は「やることは決まってますよね」とのみ語りニヤリと笑って、会場を沸かせる。そんななか、宮本は「いっぱいおしゃべりして、つい寝てしまって、『ああ幸せな夢だったな』というのがいいですね」と、まるで少女のような回答で観客達をほんわかさせていた。
そして、宮本からは、「岡田さんと峯田さんが練ってこられて、すごく静かで清々しい映画だなって。そういう映画に参加できてとても嬉しいです。(古舘と石橋の)コンビが本当に素晴らしいです」と、シンプルに魅力を伝えたり、峯田からも「高校生のときに地元に映画館があって、面白そうな映画を上映していたんです。そのとき好きな人がいて、チケットを2枚買ったんですけど、結局渡せなくて1人で観に行ったんです。そうしたら、その時観た映画がすっごい良かったんです。もうどんな映画か忘れてしまいましたし、DVDとかも観てませんけど、いまから思い出すと、すごい良くて、とにかくすっごいものを観たと。この映画もそういう映画になればいいなと思っています」と、アピール。
石橋は「あーちゃんという役はいまでも大事な大切な女の子として残っています」と伝え、古舘から「青春が始まる方、真っ只中の方、通り過ぎた方も、甘酸っぱい気持ちになってもらえたら」と、いちご感たっぷりのコメントを寄せていた。
映画『いちごの唄』は公開中!