俳優・柿澤勇人、佐藤二朗、広瀬アリス、はいだしょうこ、横田栄司、八木亜希子らが31日、東京・世田谷パブリックシアターで舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』(作・演出:三谷幸喜)フォトコールを開いた。
三谷氏がシャーロック・ホームズはいかにして偉大な名探偵になったのかをテーマに書き下ろした作品。ホームズとワトスン博士が出会った『緋色の研究』から最後の事件に遭遇するまでを描く。柿澤はホームズを、“相棒”のワトスン博士を佐藤、事件の依頼人のヴァイオレット・ファーランドを広瀬、ワトスンの妻ミセス・ワトスンを八木、ホームズの下宿の女主人・ハドスン夫人をはいだが演じる。
フォトコール前に衣装姿の柿澤、佐藤、広瀬、演出の三谷氏が囲み会見を開催。三谷氏が柿澤をホームズにキャスティングしてみて「柿澤さんは俺のホームズだと。俺の柿澤だという気持ちです。ここに僕の考えているホームズがいたと感じました」と、充実の表情。
すると柿澤は、「けいこ最終日にその言葉っを聞いて泣きそうになったんです」と、笑う。これに三谷氏は「すぐ泣きそうになるんです」というと佐藤が「そういうところが三谷さんの描くホームズだと思うよ」といって、柿澤をさらに感激させた。
けいこ場の雰囲気へは、三谷氏が「柿澤さんも広瀬さんも一生懸命でフレッシュな感じです。佐藤二朗さんがちょっと面倒くさい……稽古場に半ズボンなんです。みんなヴィクトリア朝の衣装の中、1人だけ短パンなんですよ」と、ため息。そんななか佐藤が作品が冬をイメージしウールのジャケットで暑いと訴えると三谷氏は「半ズボンだった罰です」と、切り返して報道陣を笑わせた。
その話題に上がった佐藤はといえば、八木との夫婦役に「嬉しくてしょうがないこの仕事を受けたかいがあった」とニンマリしたり、三谷を“幸喜ちゃん”と呼び出したりとやりたい放題。
ここで柿澤が今年大晦日から元旦にかけ本作の相談も兼ねて佐藤と飲んでいたという話をはじめ、「『プレッシャーを感じています』と相談したんです。そうしたら『何を言ってるんだ!俺がお前を最高のシャーロック・ホームズにしてやるから!』と言ってくれて」と、感動エピソードを語ったかと思いきや、柿澤は「明日以降で僕のことを最高と思わなかったら二朗さんのせいです」と、うまく落としていた。
一方、本作で舞台2度目という広瀬は「正直大変です」と話していたが三谷氏が、「『難しいけど頑張ります』と簡単な口調で言うんですけど、本当にやっちゃうからすごいんです」と褒めるのに続いて佐藤も、「この人はできると思う根っからの女優さん。これからも長く女優をやっていくと感じています。男前です」と、真面目にコメント。これに広瀬は顔が真っ赤で目を手で覆ってしまう一幕もあった。
そして、柿澤から「みなさんよくご存知のシャーロックホームズ誕生の瞬間が描かれています。素晴らしい芝居が繰り広げられますし、最高のお芝居をお見せしますのでぜひご覧ください」と、アピールした。
フォトコールでは、柿澤演じるホームズが駄々っ子のような表情を浮かべたかと思えば、冴え渡る推理を見せたりと目まぐるしく表情や動作が変わる。広瀬がコメディーの演技をしっかり見せるなど三谷氏らしい演出を見せていた。
舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』は1日から29日まで世田谷パブリックシアターで上演!