女優・米倉涼子が7日、東京・六本木のテレビ朝日内で主演ドラマ『ドクターX 外科医・大門未知子』第6シリーズ制作発表会に出席した。
「私、失敗しないので」の決めゼリフでおなじみの大門未知子(米倉)が約2年ぶりに帰ってきた!第4、5シーズンでは舞台となった東帝大学病院に倒産の危機が迫り権力争いも激化したが、本作では同病院を立て直す“今世紀最大のコストカッター”のニコラス・丹下(市村正親)や、AI医療を駆使する次世代の医師・潮一摩(ユースケ・サンタマリア)が大門の前に立ちはだかる。
会見には、米倉のほかにも、ユースケ、内田有紀、勝村政信、鈴木浩介、武田真治、清水ミチコ、藤森慎吾、今田美桜、戸塚純貴、河北麻友子、川瀬莉子、岸部一徳、遠藤憲一、市村、西田敏行、脚本家の中園ミホ氏が出席となった。
市村がブラジルの日系二世という設定のため、ブラジル語で自己紹介をして、会場を沸かせるなか、約2年ぶりにドラマが帰ってきたということで、米倉は「久しぶりなので緊張しますし、みなさんにお会いできて嬉しいです」と、笑み。
続けて、「この後30分くらい話すの大丈夫ですか?」と、切り出した米倉は、この2年間のことを話すことに。「このドラマの前にミュージカルをやっていたんです。アメリカと日本でやっていて。そのミュージカルの1ヶ月前に、低髄液圧症候群という脳の髄液が落ちていく病気にかかって、真っすぐ歩けなくなるとやる気がなくなるとか2週間安静で」と、告白。
さらに米倉は「いまは元気なので話しているんですけど、そのときはどうしようと思って。舞台は周ったり飛んだりするので、このまま『ドクターX』ができなくなんじゃないかなと思ったんです。そのとき、これまでドクターXを監修してくれた先生が脳外科の方で、ご相談に行っていろいろアドバイスを頂いて、処置もして頂いて、なんとか舞台に立てるようになったんです。大門未知子のセリフで『医者も患者になるべきだ』というセリフがあって、お医者様に頼る気持ちとか、的確な意見と、アドバイスと処置をすぐに求める気持ちとか、実感できたんです。患者の心に寄り添う医療は大事だなと思うのと、的確で俊敏な意見というのは大門未知子には備わっているはずだと思うし、そういう先生が求められているというのを感じて、医者を演じる意味が違った目線になっているなって。優しい大門未知子になっているかもしれません。『オペしないと死ぬよ』というセリフも、また違う捉え方になったかなと思います」と、感じ方が変わったそうだ。
トークでは、河北が帰国子女の秘書を演じるということで西田が、「英語が堪能なので、セリフにもなるべく英語を入れて頂いています。期待していてください。彼女のセリフはスーパーの字幕がたくさんかも」と笑ったり、初参加となる川瀬は、手術室に入ったときのことへ「鳥肌が立った」こと、市村は「TVで見ていた世界に入ることができました。この顔の濃さで最後まで乗り切りたいと思います」と、まるで新人のようなあいさつで茶目っけたっぷり。
作品にかけて失敗しないことはあるかとの質問には、ユースケが「仕事選び」といえば、武田は「撮影中のインスタグラム用の携帯での撮影ですね。これだけは失敗しないんです」といい、会見中にパシャリと撮ることも。藤森は「チャラ男ですので差し入れは失敗したくない」と、とりあえず米倉に4センチの分厚い牛カツサンドを差し入れたとアピールし、西田が「いいなぁ」というと、西田らへあらためて差し入れすることを誓っていた。
会見ではほかにも、大門の名台詞の誕生秘話が中園氏から語られることも。中園氏がシリーズ1の話を執筆中、どうしても大門だけキャラクターができず困っていたところ、ロンドン五輪で金メダルを獲った元柔道の松本薫氏が松岡修造のインタビューに答えていた際に、「『私、ミスはしないので』とおっしゃっていて、その一言にしびれたんです。その言葉を大門未知子に言わせてみたら、そこから大門未知子が有機体になって、いろんな言葉を言うようになって」と、懐かしげ。
すると、当の松本氏が会場にサプライズで花束持参で来場。当時の気持ちへ松本氏は「いまは普通ですけど、あのときは“野獣”だったので自分がミスする、という気持ちは一ミリもありませんでした」と、当時の心境を披露していた。
そして米倉から「変わらないところは、真面目にやってるというくらい一生懸命ふざけていること。そこに、一生懸命人を治そうとしている部分の共存していることがほかのドラマに負けないと思っています。いまレギュラーメンバーがいて、新たなメンバーに影響されるので、化学反応を楽しんでいて、どうせならぐっちゃぐちゃになるくらい楽しみたいなと思っています」と、気持ちを明かしていた。
ドラマ『ドクターX 外科医・大門未知子』第6シリーズは17日より毎週木曜・午後9時より放送スタート!