お笑いコンビ『和牛』の水田信二(39)、川西賢志郎(35)、フリーアナウンサーの高橋真麻(38)が10日、都内でパーソルキャリア『CAMP SUMMIT 2019』内のトークショーイベントに登場し、100人の学生を前に仕事への思いなどを話した。
総合人材サービスのパーソルグループ、パーソルキャリア株式会社による若年層向けキャリア教育支援プロジェクト『CAMP(キャンプ)』の一貫。和牛は若者に親しまれていることや、さまざまなイベントには出るものの仕事への価値観があまり見せたことがないということからゲストとなった。
登場するなり水田は「吸収しやすい状態で来てるので、吸収してモチモチになって帰ってもらえれば」と、ひとボケかませば、川西は「合わせたように2人ほぼ同時に散髪していて」と、照れる姿を見せながらトークをスタート。
イベントでは2人のこれまでの足跡を記した履歴書をパネルで紹介。バイク川崎バイクの紹介で2人が出会ったこと、コンビ結成は正式にオファーではなく「『ちょっとやろうか』のゆきずりみたいな関係です」(川西)と話したり、3年後の2009年に大会に出場しそれがTV放送されたことにより水田が親に料理人を目指したのではなく芸人目指していたことがバレて、「『調理を極めることはないのか……』と親父は寂しそうな顔をしていました」ということもあったそうだ。
お笑いをやめようと思ったことなはいかと問われ、川西は履歴書のパネルを見ながら「コンスタントにキャリアをつんでいるように見えるかもしれませんけど、新人賞の賞レースで残っても、グッと仕事が増えるわけではないんです。優勝しなかったらなかなか仕事につながらないんです。2014年に優勝するまではずっと苦しかったですね。何があかんねやろと思って」と、しみじみ。『M-1グランプリ』で優勝ができなかったことでも心が折れかけたそうだが、川西は「漫才をやればやるほど好きになって、それで結果が出ないというこおtで、自分らがやっていることが面白いと思って、負けていないと思ってて。それと、同期からは『面白いネタをやってるな』と言ってくれてそれは支えになりました」というと、水田もうなずいていた。
芸人になってみてギャップはないかと聞かれると、川西は「ただ楽しくしているだけじゃない。楽しくするために、そこまでに立ち居振る舞いをしているという下地があるというのをこの世界に入って気づきました。1個の仕事をやるにあたって準備しないといけないなと思いました」と、下準備の大切さを訴え、水田は「中学校のときにこの世界に入ると決めましたけど、裏を見たらめっちゃ暗いやんと。でも、なんか、自分が相手にされてなかっただけというのもあります(苦笑)。それと、礼儀正しいとかは、自分が芸人に必要じゃないと思っていたスキルだったんですけど、面白いと思っている人ほどできているんです。だから自分も身につけようと思うし、入ってから感じましたね」と、教訓を伝えていた。
そんな芸人という仕事についてみて、水田は「運が良かったなと思いました。運です」というと、川西は、「芸人と一言といっても、タレント業とか奇跡的にガチッとハマっていたんです。占い師さんからは、『これが男女やったら、一夜で激しく燃え上がる恋をしていた』といわれました。人として付き合わないといけないし、しっかり付き合っていきたいですね」と、コンビのことや「つらいことも途中に入りますけど、根本では楽しいですよ」と、いまの生活の楽しさを。
イベント後半には、『和牛』が即興で作ったという本イベントのアンバサダーになるための自己PR動画を披露して笑いを誘っていたり、学生からどうしたらうまく話せるようになるかとの質問に、事前準備の大切さを訴える川西の話に乗っかって水田が話しのオチをつけたりと、コンビとしてテンポのいい様子を見せ、たびたび会場を沸かせていた。
イベントを終え、川西は就活生らへ「すごい話を聞いてくれる学生さんばっかりでで、一生懸命メモしてくださって真剣に楽しく話を聞いてくださったなと思いました」というと、水田は「いい大人になって、周りの子供達に『和牛ってすごかったよ』と言ってもらえたら」と、自身らを売り込むボケを挟んでいた。
そして就活生へ向け水田は「本気でやらんかったときの自分を想像したらゾッとしますよ」と、身を震わせながら語り、川西は「バイトしながら、バイトの方は一生頑張れるのかと考えて、自分を奮い立たせながら頑張ったりしてました。とにかく明るい未来へ向けて頑張ってもらえれば」と、エールを送っていた。