ジャニーズJr.でアイドルグループ『宇宙Six』の山本亮太、俳優・伊礼彼方、『NON STYLE』石田明、玉置玲央、山西惇が25日、東京・下北沢本多劇場で舞台『相対的浮世絵』(演出:青木豪)フォトコールを開催し、その仕上がり具合をメディア向けに披露した。
劇団『MONO』の土田英生氏が脚本を手掛け、2004年に初演、10年に再演された作品。人生の曲がり角にさしかかり、それぞれにややこしい問題を抱えてしまっている岬智朗(伊礼)と、高校時代の同級生、関守(石田)。そんな2人の前に突然現れたのは、高校生のときに事故で死んだはずの同級生・遠山大介(玉置)と岬の弟・達朗(山本)だった。遠山と達朗の「ある力」を頼りにするようになる2人。そこへ現れたのは、自分の思い出ばかり語りたがる、やたらおしゃべりな初老の男・野村淳(山西)。やがて、話はかつての事故の話にさかのぼることになっていく……。
この日、メディア向けに2シーンを公開。キャスト陣は「わっち」をはじめとした架空の方言の入ったセリフをテンポよくかけあいし、そこに表情などの演技も乗るなど雰囲気を作っていた。
終了後の囲み会見では、演劇の聖地である本多劇場での上演ということで、まずはその話が山本に振られると、「僕知らなかったんです」というと、伊礼が「興味ないもんね(笑)」と、いきなりイジる展開に。
そんな山本は劇中、兄を慕う弟キャラで無邪気さ漂う演技で目を引いた。けいこ以外でも兄の役を演じる伊礼にもべったりなようで、会見でもたびたび伊礼を“お兄ちゃん”と呼んでおり「下北沢を2人でデートしてドーナツ買ったりして、お兄ちゃんと玲央さんで街を歩いてここはこういう劇場で、パンフレットが置いてあるとか教えてくださって、俺も下北沢の仲間入りをできたと思います」と、紹介してもらったうえ、「舞台で迷惑かけた場合はお兄ちゃんが全部責任とってくれます」と、便りっぱなし。しかも、山本の愛嬌は、伊礼によると普段演のアドバイスなどなかなかしない山西をも動かしたそうだ。
これに伊礼は「笑顔がカワイイので、『何も分からないです……』といわれると、しょうがねぇな(笑)という気持ちになる」と、愛嬌がある熱弁。山本も「いま悩んでますという表情を浮かべていたら、お兄ちゃんが声をかけてくれて一緒に帰ってくれて、駅に行くまでの間にアドバイスをくれたりして。ゲットと思って!」とエピソードを披露すると伊礼は「ポケモンじゃないんだから!」と、笑っていた。
会見ではイジられキャラを確立した様子を見せていた山本だったが、石田は「慣れるまで1週間と時間がかかって。でもけいこ場に納豆を持参するようになってから打ち解けましたね。納豆あげたらなつくなって」と、意外な食材が仲を取り持ったそう。これに山本は、「納豆大好きなんですけど、この状況だと納豆食べられないだろうと思って、もういっかと思った時、納豆を持ってきてくれて」と、テンション高く話しだしたのだが、その直後いきなり「会話劇難しいです」と、本筋に話を戻し、いきなりのシフトチェンジにキャスト陣、報道陣ともにビックリさせていた。
ほかにも、伊礼について本作は歌唱がないが石田によると「セリフが飛んだら歌うと言っています」と、小ネタも明かされることがあった。
また、話がガラリと変わり、先日、お笑いコンビ『チュートリアル』の徳井義実が東京国税局から約1億2000万円の申告漏れを指摘されていたことが発覚。徳井自身会見も開いていたが、このことへ石田にコメントを求めると、「この物語もそうですけど、生きていたら許してもらうチャンスがあるとか、取り返しがつかないことも取り返しがつくように持っていけるよと、そんな感覚です。やってしまったことは仕方ないので、これからをどう生きるかでしょう」と、コメント。
さらに質問をしようとする記者たちに伊礼がユーモアあふれる小道具で“応戦”したりと、笑いで回避しようとしたうえ山西が「この作品は台本通りやるだけで絶対に面白くて笑いは絶対とれるはずなんです。笑いを過少申告しないように」と、PRを混ぜ込んだ職人芸のようなコメントで、会場を大爆笑させオチを付けていた。
そして山本から「いろいろ盛りだくさん詰まっているので、1回だけじゃなく2回3回と観に来てください」と、呼びかけていた。
舞台『相対的浮世絵』東京公演は25日から11月7日まで本多劇場にて、大阪公演は11月22日から同24日までCOOL JAPAN PARK OSAKA WW ホールにて上演!