俳優・高橋一生(39)、蒼井優(34)、三浦透子(23)、きたろう(71)が18日、東京・新宿バルト9で映画『ロマンスドール』(監督:タナダユキ/配給:KADOKAWA)完成披露試写会をタナダ監督とともに開いた。
一目で恋に落ち結婚した妻との日々を描き、センセーショナルな展開で話題となったタナダ監督の同名小説が映画化。ラブドール職人であることを隠し美人で気立てのいい園子(蒼井)と結婚した哲雄(高橋)。平穏な生活を送っていくなかで少しずつすれ違いが増え、夫婦の危機が訪れるのだが、園子が自身の秘密を打ち明けだし……。
原作を読んでいる観客が多いということに高橋はビックリしながら登場。高橋は蒼井とともに主人公とヒロインという関係で演技をするのは2001年公開の『リリィ・シュシュのすべて』(岩井俊二監督)以来18年ぶりだそうで「蒼井さんとはずっとご一緒したいなと思っていたのですが、それが夫婦で。これまでにもガッツリではないですが、ご一緒したことはあるので、すんなりと入れました」と振り返る。
ちなみに18年前のことへ高橋は「そのころ蒼井さんは14歳で、僕は二十歳過ぎていて現場で遊ぶといっても遊び方は違うんですよ。僕らはビリヤード行くかと遊びに行って」と、ジェネレーションギャップがあったといい、蒼井は「私はカエルを掴まえて市原隼人さんと遊んでいて」と、違いを感じさせることに。
さらに、蒼井は「(高橋が)初めての現場で何も知らないという私の姿を見ている方で、『リリィ・シュシュのすべて』で地元の知り合いみたいに勝手に親近感を持っているんです。現場で『一生くん』と呼ばせて頂いているですけど、すごい俳優さんというのかを感じて、高橋さんと呼び直した方がいいかなと思ったんですけど、14歳のときの無礼さをそのままで。一生さんは心でお芝居されることと、技術で持っていける両刀の方で、無敵と思いました!瞬発力でいけるところはいけるし、技術力に裏打ちされているので、理想としているところに確実にたどり着かれる。私は一生さんのセリフを聞いて返すということを知っていました」と、今回の共演により感じ方を見直したそう。しかし、高橋としては、「地元の覇気のないお兄ちゃんみたいな感じでいたので良かったと思いますよ」と、変わらずフランクに接してほしい様子を見せていた。
一方、きたろうは2人の濡れ場のことをぶっこみ、高橋が「あんまりエッチのシーンばかり話さないでください!」と、苦笑いしながらやんわりと制止し、きたろうも「2人が恋に落ちる瞬間これがすごいリアル!これが俺にとってリアル!」と、声をあげる。
『妻を愛して“嘘”をついた。夫を愛して“秘密”を持った。』という本作のキャッチコピーにちなみ、キャスト陣へ今年ついた嘘や秘密などはないかとの質問が。これに蒼井は「息をするように嘘をついてきたかもしれませんけど、今年はだいたいないです」という。
すると高橋も同意して聞き入ってところ、再びきたろうが高橋へ「恋人がいるの?」と言い出し、高橋は「本当にいないんですよ。困りますよ。いつできるんですかね。わからないですね」と、しみじみ話し、きたろうから「この映画みたいに急に落ちるよ!」と、ここにきてPRも入れ込んだコメントに会場も沸き返る。
続けて高橋は「最近、嫌なものは嫌というようになりました。以前は食わず嫌いをして食べてみておいしいと感じることもあったんですけど、やっぱり駄目なものは駄目だなと思うようになり、駄目だというようになりました。こういう人はやっぱり駄目だったと。僕にどっか合うところがあるかもしれないと、無理に近づいてみたりするんですけど、眠れなくなってしまって、そういうのはやめようと思いました」と、諦めが肝心なときも出てきたことを告白していた。
そして高橋から、「この作品は秘密や嘘が大きくフィーチャリングされていると思いますが、失われて、戻ってこないものにどう折り合いをつけるかがこの作品の命題だと思います。それでも日常が続き、絶望と希望があるなか、自分の人生と照らし合わせて頂いて、なんとなく前へ進んでみるかという力になるような作品になっていればと思います」と、作品へ込めた気持ちを語り、手を振りながらその場を後にした。
映画『ロマンスドール』は2020年1月24日より全国公開!