元宝塚の女優・純矢ちとせが19日、都内で主演舞台「イマーシブシアター『サクラヒメ』〜『桜姫東文書より〜」(脚本・演出:DAZZLE)の製作発表に出席。17年間所属した宝塚歌劇団で宙組の実力派娘役として活躍し、今年7月の同劇団退団後、初の舞台となる純矢は「伝統ある京都南座の舞台に立てるのが光栄。今回はイマーシブシアターで、お客さまを間近に感じながら舞台を務められるのが楽しみ」と意気込んだ。
MYブロードウェイ発祥の新しい演劇「イマーシブシアター」(没入型演劇)で、5パターンの結末のなかから観客が投票で選ぶマルチエンディング形式を採用。日舞、剣舞、タップ、ストリートダンス、アクロバット、歌唱など各ジャンルのトップクラスのパフォーマーが織りなす輪廻で、歌舞伎の「桜姫東文書」をもとにしたオリジナルストーリーを描く。
この日、淡いベージュの着物姿の純矢は「幼少のころから日本舞踊を習い、宝塚歌劇団には17年間。全て精一杯務めてきたが、今回は5人の男性から想いを寄せていただく幸せな役。(観客の)みなさんの投票で決まる、毎回結末の異なる作品だが、キャスト、みなさまと一緒に最高の舞台を創りたい」とやる気満々。今回が宝塚退団後の初舞台となるが、「新しい自分を見せていきたいが、どうしたらいいかはまだ模索中。宝塚で培ってきたものを南座でも発揮できたらと思うし、初めてのイマーシブシアターで稽古をし、初日を迎えなお自分のなかで新しいものが見つけられるのではないかという期待もある。なんといっても大好きな日本舞踊を踊れるし、衣装も上は着物で下がマーメードスタイルドレスというように、和と洋の融合が魅力だと思う」と目を輝かせた。
この日の製作発表には、共演の川原一馬(28)、荒木健太朗(37)、EXILE・世界(28)、MAG!C☆PRINCE・平野泰新(24)、Beat Buddy Boi・Toyotaka(32)、DAZZLE・高田秀文(37)、新里宏太(24)ら、各ジャンルのトップパフォーマーたちも同席。陰陽師役の河原は「イマーシブシアターは初めてで、今回は1階の舞台、客席がすべてフラットになるということで、僕らのアプローチを間近で感じていただける!」。浪人役の荒木も「刀は日本伝用の武器だが、刀自身の美しさを和のテイストで表現できれば。京都で日本人がめちゃくちゃおもしろい舞台をやっていることはアピールしたい」とともに熱気ムンムン。
観客投票に選ばれ、サクラヒメ(純矢)とともにフィナーレを迎えるためのアピールを問われると、「タップダンスのパフォーマンスで魅了したい」という川原に、世界は「僕の専門はダンスなので、もちろんダンスになるが、もしかしたら、”チューチュートレイン”を踊ることもあるかもしれない」と場内を和ませていた。
作品は2020年1月24日、京都四条南座で開幕!