俳優・高橋一生(39)が10日、東京・新宿バルト9で映画『ロマンスドール』(監督:タナダユキ/配給:KADOKAWA)公開御礼ファンイベントをタナダ監督とともに開いた。
一目で恋に落ち結婚した妻との日々を描き、センセーショナルな展開で話題となったタナダ監督の同名小説が映画化。ラブドール職人であることを隠し美人で気立てのいい園子(蒼井優)と結婚した哲雄(高橋)。平穏な生活を送っていくなかで少しずつすれ違いが増え、夫婦の危機が訪れるのだが、園子が自身の秘密を打ち明けだし……。
トークでは、裏話を連発。キスシーンで流している涙が実は、違うことを考えていたものだったことや、俳優・きたろうとの演技へ笑いを狙っていくものではなく「内実から出るものをはらんで笑いに入ってくる方なので、気持ちよくお芝居できる方で、ありがたいなと思ってお芝居をさせて頂きましたね」と、演技論も。
続けて、夫婦役を蒼井と演じたことへ「僕は夫婦になったことがないのでわからないですけど、挙式を終えて戻ってきた日のシーンを演じて、こんな感じなんだなって。役者冥利に尽きるのは、自分がやったことない経験を擬似で体験できることでなかなか袴を着て神社で式をあげて。自分の感覚に、フィードバックしていくことが多くて」と、役の気持ちだったか自分の気持ちだったかごっちゃになることもあることを告白していた。
ラブドールの話題にもなり、「『巨乳じゃなく、美乳な』という社長の胸へのこだわりが最高なんです」と高橋が話していると、タナダ監督は「毛を植えるのは自分が器用だと思っていたんですけど難しかったんです。でも(高橋は)すぐにできてて、何この人!と思って。すぐに働けますよ!」と、その手先の器用さを褒めると、高橋は「毛を植えるのが無茶苦茶楽しくなっちゃって」と、ひょうひょう。
ついには、「なんでもできちゃうんですよ」とまで言い切ってしまった高橋は、最近ログハウスビルダーに興味を持ったことからログハウス組み立ての話をしだし「このまえ海外に行ったときに、隙間風を塞ぐために丸太と丸太の間を苔で埋めていくんです。僕が作るときは、苔を使いたいと、心にリマインドしましたね」と、器用そうなコメントまで。
こういった高橋の姿にタナダ監督は、「苦悩をさせたいんですけど、なんでもできちゃうから苦悩しないんですよ!みなさんにアンケートをとりたいくらい」と、悔しがり、なんとかして高橋を悪戦苦闘させるために思い悩んでいるという状況を話していた。
そして高橋から「自分の好きなシーンが1シーンでも残ってくれればいいんじゃないかなと思います。みなさんの心に留めて、噛み締めて、自分の好きな人たちを大事にしてください。無くしちゃうと戻ってこないとこの作品を通じて感じています。身の回りの日常に当たり前にあると思うものは、何1つ当たり前じゃないので、みなさんがそんなことを考えてくれたらいいなと思っています」と、メッセージを寄せていた。
映画『ロマンスドール』は全国公開中!