俳優・竹中直人(63)、女優・波瑠(28)が11日、都内でダーク戦国アクションRPG『仁王2』完成発表会に登場した。
株式会社コーエーテクモゲームスが2017年2月に発売し、全世界で300万超のセールスを記録したゲーム『仁王』の第二弾を翌12日より発売。前作のコンセプト「戦国死にゲー」に加え「妖怪」のエッセンスをさらに強化していることが特徴となっている。竹中はゲーム内で主人公と行動をともにする木下藤吉郎役を、波瑠は『仁王2』オリジナルキャラクターである妖怪ハンター「無明(むみょう)」役を演じたことから、この日のゲストとなった。
竹中といえば、1996年の大河ドラマ『秀吉』で豊臣秀吉役を好演し代表作の1つとなり、その後もほかの作品で数度、秀吉を演じていることで知られている。これに『仁王2』ゼネラルプロデューサー・安田文彦氏も「秀吉といえば竹中さん」という気持ちから起用をしたのだとか。
これに、竹中は、「とても光栄ですね。39歳だったときに大河ドラマで秀吉を演じさせて頂いて、しばらくして岡田准一くん主演の『軍師官兵衛』で再び秀吉を演じさせて頂いて、まさかまたここで藤吉郎を演じられるのは驚きでした」と、代表的な演じた秀吉を挙げつつ、声色を可愛くして「本当はもう一回やってるんだよ!三池崇史監督の『熊本物語』(2002年公開)というのがあって、考えると結構やってるなって」と、お茶目にアピール。
そんな竹中へ安田氏は「収録でどういう設定でというのを役者さんに説明させて頂くんですけど、竹中さんの場合は『秀吉は俺、詳しいよ』ということで、とくに説明が必要がなくて、ゲームをやっていて初めてのことでした。これは言わないよねというのでもっといい形のセリフに直して頂いたり、秀吉の辞世の句を読むときに台本を閉じて暗誦されて演じてもらって、本当に秀吉なんだなと感動しました」と、演じっぷりに感銘を受けたといい、竹中は照れながら「役によって演じやすい、演じにくいということはないんですけど……『露と落ち 露と消えにし我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢』」とその場でスラスラと暗誦し、「最高の辞世の句だと思います」と、自身の中でも印象的なセリフになっていたようだった。
一方、こういったゲーム作品への出演へ波瑠は「声を当てる難しさもありますし、それを私の顔面が壊してしまわないかなという不安もありました。でも、いろんな新しい体験があって新鮮で楽しかったです」と、しみじみ。それだけ不安に思ったのも、前作をプレーしていることもあったそうで、「なかなか難しいゲームではあるのでまだ途中です。1の方でもクオリティーの高いアクションゲームなのでワクワクして待っていました」と、感想を寄せつつ、自身のキャラクターがモニターに映ると「大きな画面で見ると恥ずかしいなと。美人補正をかけていただいたので」と、謙遜しまくっていた。
その撮影では、フェイシャル撮影というものもあったそうで、竹中は「100台のカメラに撮られることはなかったので、普段どんな演技をしているか分からなくて、いろんな顔の表情を指示されて」と、バリエーションを多く撮ったといい、波瑠も「カメラの台数に圧倒されましたし、その都度その都度、優しい顔をとか歯を食いしばってとかもあって」と、うなずいた。それだけの労力がかかったが安田氏としては、「パーフェクトでした。実写よりデフォルメした感じでやってもらいました」と、たたえる姿もあった。
話がプライベートの方向に向き、普段からゲームをするのかという問いかけに、波瑠は「普段からしますね。忙しくないときは日課です。海外の人とかもいるんですけど、誰が今このゲームで遊んでいるか分かるので。外に出るのが好きな方からすると仲間がいるバーに行くという感覚で、友達とボイスチャットをしながらゲームしたりしていて」と、結構ガチなユーザーだそうで、竹中は「波瑠がどうやってゲームしているのか想像できなくてビックリだよ!」と、カルチャーショックだったようだ。
ほかにも竹中が2009年に公開された自身監督の映画『山形スクリーム』に波瑠を起用したということもあり、2人で当時雨が多かった撮影を振り返って旧交を温めたりする一幕もありつつ、竹中は「映像を観て、とても迫力ある画面というか絵作りなので、造形が好きでモンスターデザインも好きなので、これを機にゲームを始めようと思います」と、宣言したり、波瑠は「私は『仁王』好きですし、2も少しプレーさせてもらいましたけど、ゲーマーじゃなくても楽しめる様子がたくさんあると思います。性別問わず年令問わずでいろんな人に楽しんでもらえるかなって」と、アピールしていた。
※記事内ゲーム画像は『仁王2』(c)2020 コーエーテクモゲームス All rights reserved.