関西ジャニーズ Jr.でアイドルグループ『Aぇ!group』の正門良規(23)が6月4日より東京グローブ座で上演をスタートする舞台『染、色』を主演することが14日、発表された。
本作はアイドルグループ『NEWS』の加藤シゲアキ(32)が2015年に上梓した短編小説集『傘をもたない蟻たちは』(KADOKAWA/角川文庫)に収録された、美大生のリアルな日常と葛藤を描く青春小説の短編『染色』が原作。今回の舞台化にあたり加藤が脚本も担当するといい、自身初の試みとなる。
主人公・市村(正門)は周りに才能を認められ、彼女もいて、何不自由なく過ごす美大生。同時に、そんな毎日を退屈に感じながら日々を送っている。ある日、壁にグラフィティアートを落書きする謎の女性・美優と出会うと、彼女の不思議な魅力に魅せられた市村は、彼女と一緒に行動するようになり、退屈だった日常に変化が訪れていく……という物語。
正門は本作での主演へ、「主演舞台をこんなにも早く、そして、加藤シゲアキくんの作品で務められるということがとても光栄です。役者としての経験も少なく、お芝居もまだまだ未熟で不安もありますが、主演として役と向き合えることに心から喜びを感じています」と、喜びのコメントともに「市村と美優の出会いが物語にどういう影響を与え、どのような変化をもたらしていくのか、原作ファンの方はもちろん、はじめて物語に触れられる方にも、舞台『染、色』の世界を楽しんで頂けるように精いっぱい頑張ります」と、意気込みも寄せている。
一方、加藤は、今回の舞台化の経緯へ、「『加藤さんの作品をどれか舞台化しませんか?』スタッフからそう相談されたのが始まりでした。そのとき僕の頭に浮かんだのは、『傘をもたない蟻たちは』という短編集の冒頭に収められた『染色』という作品でした。自分自身が今作を舞台で観たいと思ったのです」と、振り返りつつ、脚本まで手掛けることへ「『でしたら加藤さん、戯曲を書きませんか』スタッフから次にそう言われました。仕事がいくつか重なっている時期だったのでお断りしようと思ったのですが、ふと脳内に戯曲化された『染色』が広がりました。そしてその内容は原作とは少し違ったストーリーでした。妖艶な気配はそのままに、美大生たちが織りなす群像劇。これは自分にしかできないのではないか。原作者だからこそ、大胆に変更することが可能なのではないか。そう思い直し、この話をお受けすることにしました」と、興味が湧いたという。
小説版のタイトルは『染色』だが、舞台のタイトルは『染、色』となっている。このことにも加藤は「とはいえ原作とは異なる内容に、同名のタイトルを付けていいのか。試行錯誤した揚げ句、『染、色』という形で、読点を加えることにしました。『染色』であり『染色』ではない。そんな不思議な戯曲をお届けできたらと思い、目下『NEWS』のライブの準備と合わせて執筆中でございます。舞台でしか表出させることのできない僕の世界を、ぜひ楽しんでください」と、真意を明かしている。
舞台『染、色』東京公演は6月4日から同21日まで東京・東京グローブ座にて、大阪公演は6月25日から同28日まで大阪・エブノ泉の森ホールにて上演!