JPN TAXI「飛沫循環抑制車両」
トヨタ自動車は、新型コロナウイルス感染症に感染された患者のうち、軽症の人向けの移送用車両２台を、27日東京都江戸川区に提供した。
同様の対策を施した車両は東京都内の病院や千葉県宛に提供しており、区への納車は今回が初となる。
東京都江戸川区と、トヨタ自動車の関連会社であるトヨタモビリティ東京は、2019年（令和元年）7月に江戸川区の一層の活性化と区民サービスの向上を図るため「地域活性化包括連携協定」を締結している。今回の江戸川区による協力要請を受けて、JPN TAXI（ジャパンタクシー）をベースに、トヨタ自動車東日本 東富士総合センターにて開発・架装を行った車両を用意した。
この車両は、運転席・助手席のある車両前方スペースと、後部座席以降の車両後方スペースの間に隔壁を設置し、前方を陽圧、後方を陰圧とすることによって、後方の空気が前方に循環しないようにコントロールした「飛沫循環抑制車両」だ。
車両説明の様子（場所：トヨタモビリティ東京江戸川中央店）
江戸川区への納車は4月27日（月）、トヨタモビリティ東京 江戸川中央店で行われ、区の担当職員に向けて車両使用方法の説明と、車のキーが受け渡された。また今回の納車を受け、斉藤区長から以下の通りコメントが寄せられた。
「今回、新型コロナウイルス感染症の軽症者移送用車両をご提供いただき、心より感謝申し上げます。江戸川区ではドライブスルーのPCR検査センターから療養施設まで、医療崩壊を防ぎ区民の安全を確保する一貫した支援体制を整備しました。今回ご提供いただいた車両を有効活用して、区民の更なる安心の拡大につなげていきたいと思います。大切に使わせていただきます。」
トヨタ自動車ならびにトヨタグループ各社は、「安全・安心を最優先に現場で戦っている方々、苦しんでいる方々の気持ちに寄り添いながら、私たちにできることを即断、即決、即実行していく」との方針に基づき、現在、社会的な最優先課題となっている感染拡大の抑制や医療現場の支援に向けて、様々な側面から対策を検討し、迅速に取り組んでいく。
車両前方スペースと、後部座席以降の車両後方スペースの間に隔壁を設置